防衛大臣臨時記者会見

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日時
令和元年6月1日(土) 16:43~16:55(日本時間)
場所
シャングリラホテルValley Wing Level7
備考
IISS大臣訪星(日中防衛相会談)

1 発表事項

 日中防衛相会談について、御報告をいたします。本日の12時20分から30分間、中国の魏鳳和国防部長と日中防衛相会談を実施しました。昨年10月に続く、日中防衛相会談の実施は、非常に意義深いことだったと思います。今回の会談では、魏国防部長との間で、大臣レベルでの意思疎通が緊密になりつつあるということを確認した上で、昨年、首脳間で一致した、防衛大臣と国防部長間の相互訪問を、早期に実現することが重要だという認識を共有いたしまして、このために、私が年内できるだけ早い時期に訪中を実現するということで一致をみました。日程については、これから調整をしたいと思います。さらに、次の点でも一致いたしました。今年4月の海自艦艇の青島寄港を踏まえまして、今後、中国海軍艦艇の訪日に向けて調整をしてまいります。それから、統幕長、連合参謀長の相互訪問の調整を含めて、ハイレベルの交流を推進していくということで一致をいたしました。さらに、昨年の東部戦区代表団の訪日を踏まえまして、自衛隊代表団の年内の東部戦区への派遣で一致をいたしました。最後に、海空連絡メカニズムに関してですが、ホットラインの技術的調整が着実に進展していることを確認した上で、早期の開設に向け、調整を引き続き加速させるということで一致をいたしました。この他、北朝鮮情勢については、北朝鮮の非核化に向けて、共に連携していきたいという話をさせていただきました。今回の成果を踏まえて、引き続き、日中間の防衛交流を進め、相互の理解と信頼の醸成に努めていきたいと思っております。続きまして、日韓防衛大臣間の意見交換を実施することができました。先ほどの、シンガポール政府主催の昼食会の後に、鄭景斗韓国国防部長官とお会いして、両国の間で生じた様々な課題を、いかに克服していくかということについて率直な意見交換を行いました。まずは、鄭長官に対しまして、昨年のレーダー照射事案に関するわが国の立場は、本年1月の最終見解のとおりであって、事案の再発防止を求めました。また、自衛隊機の飛行の在り方が適切であるということについても、しっかりと説明をさせていただきました。さらに、お互い、CUES、西太平洋海軍シンポジウムでの行動基準ですが、この遵守の必要性について一致をみたところです。また、北朝鮮の核・ミサイル問題がある中で、東アジア地域の安定的な環境を維持するためにも、日韓両国間の防衛協力は、極めて重要だという観点から、北朝鮮に関する安保理決議の完全な履行を確保するために、引き続き、日韓で協力していくということで確認をすることができました。合わせて、海賊対処等のグローバルな課題に対応するために、国際社会において、二国間で実施できる協力については、引き続き、連携していくということも確認いたしました。このように、鄭長官との間では、東アジア地域における安定的な安全保障環境を作っていくためにも、日韓間にある課題を早期に解決することを、大臣レベルで確認し、そのための事務方の協議をお互いにしっかりと後押しをしていくことで一致をしたところです。防衛省・自衛隊としては、引き続き、日韓、日米韓の防衛協力を、しっかり継続してくことに真摯に努力していきたいと思っております。

2 質疑応答

Q:大臣の年内訪中で一致等の成果がありましたら、この意義について改めてお願いいたします。

A:日中関係は、昨年の首脳間の往来を経て、正常な軌道に戻ったと思います。こういった大きな流れの中で、今日、昨年に続いて、2回目の防衛相会談を行いましたし、私がまず、先方に行くということについても確認をいたしました。相互信頼を図っていく、信頼醸成を図っていくという意味では、大きな意義のある会談であったと思っております。その他、冒頭で申し上げた、様々な確認事項の実現に向けて、これからしっかりと準備をしたいと思っております。

Q:続いて日韓についてお伺いいたします。レーダー照射等について、具体的にどのようなやり取りがあったのかについてお願いいたします。

A:私どもの見解は、この1月にまとめたとおりでございまして、それを先方に、また、お伝えをいたしました。先方の御意見も聞きましたが、大事なことは、このような事案を、今後、二度と起こさないようにするということでございますので、お互いが、日韓関係の前進のために話し合いの場をしっかりと持っていこうと。特に、大臣同士が、しっかり意見交換することが大事だということを、今日も確認できましたので、詳細については控えさせていただきますが、こういった事が起こらないように、しっかりしてまいりたいと思います。

Q:日中についてお伺いします。南シナ海、東シナ海、この点ではどのようなやり取りがあったのでしょうか。

A:南シナ海、東シナ海における中国の活動に対して、懸念をお伝えしました。しかし、今日の主眼は、これからの日中の防衛交流の活性化に向け、意見交換をすることが主題でございましたので、それ以上の詳細については、控えさせていただきたいと思います。懸念は、お伝えしたということです。

Q:関連ですが、懸念を伝えられて、先方からどのような反応がありましたか。

A:これについても、詳細は控えさせていただきたいと思います。

Q:日韓について、かねがね大臣は、日韓の防衛相会談を開催したいとおっしゃっていましたが、この前、外相会談も徴用工問題を巡って物別れに終わり、G20での首脳間の会談は厳しいのではないかと言われている中で、今回、防衛相会談を開くに至った、大臣の思いや意味合いをどのようにお考えでしょうか。

A:外務大臣同士も、問題があればこそ、会って対話をしていると思います。防衛当局間においても、もちろん課題、問題点はありますが、だからこそ、トップ同士が会って、胸襟を開いて話し合うということが非常に大事であると思っておりましたので、それが今回できたということは、良かったと思っております。この成果を、これからに活かしていきたいと思います。

Q:先程、大臣は、日韓の会談について、意見交換という表現をされていますが、非公式会談で、立ち話という理解でよろしいでしょうか。

A:立ち話というと、もう少し軽くなると思いますが、座ってお話しをしておりますけれども、どういう形でお目に掛かるのが一番良いかについて、ぎりぎりまで調整をした結果、今回はこういった形で、つまり、公式会談ではないという形でお話しすることが良いのではないかということで、お互いが合意をしたということでございます。

Q:昼食会後だと思いますが、時間はだいたいどれくらい取られたのでしょうか。

A:昼食会の後ですね、30分強くらいであったと思います。

Q:レーダー照射について、再発防止を求められたということですが、先方からは、従前の韓国としての立場を繰り返し主張されたという理解でよいでしょうか。

A:先方の御主張もございました。わが方も、しっかりと主張をいたしました。その上で、これからどうするか、お互いの連絡というのを、いかに密にしていくか、信頼醸成をいかに図っていくかということについて、今日話をしたということです。

Q:レーダー照射問題は、これで一定の区切りが着いたという理解でよろしいでしょうか。

A:本当は、真実は一つしかないということだと思いますが、話し合っていれば、どちらかが譲って答えが出てくるのかというと、そういう状況ではないと私は判断しておりまして、私どもの見解に変わりはありませんが、しかし、未来志向の日韓防衛当局間の関係を作っていくために、一歩前に踏み出したいと思っております。

Q:確認ですが、韓国側としては、レーダー照射はしていないと答えたということでよろしいですか。

A:従来の主張をされたということでございます。

Q:韓国側は、独自に運用指針を作って防衛省に通告していると思いますが、この件に関するやり取りは。

A:やり取りはいたしましたが、これは内規についてのやり取りでもありますし、詳細は控えさせていただきたいと思います。

Q:撤回を求めたということでよろしいですか。

A:そういった行動指針も議題にして、議論を交わしたということでございます。

Q:昨日の夕食会、今日の昼食会、非常に和やかな雰囲気に見えましたが、非公式の会談はどのような雰囲気だったのでしょうか。

A:前回よりは良かったと思います。

Q:大臣は正式な会談を目指していたかと思いますが、これが実現できなかったことで、どういう課題があったからだと思われますか。

A:様々な課題について、一度会っただけで、解決するまでの環境に至らなかったということだと思います。だからこそ、ちょっと会って話をしましょうと、お互いの主張を聞き合いましょうという意味で会った意味は大いにあったと思います。

以上