防衛大臣記者会見

日時
令和元年5月24日(金) 9:41~10:09
場所
防衛記者会会見室
備考
岩屋防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

瀬取りについて、ご報告します。国連安保理決議により禁止されている北朝鮮籍船舶の「瀬取り」を含む、違法な海上活動に関しまして、カナダが6月上旬以降、在日米軍嘉手納飛行場を拠点といたしまして、昨年以降、3度目となる航空機による警戒監視活動を行うことになりました。また、カナダ海軍のフリゲート「レジーナ」及び補給艦「アステリックス」が6月中旬以降、東シナ海を含むわが国周辺海域において、カナダ海軍艦艇として、昨年以降、2度目の警戒監視活動を行う予定でございます。わが国としては、国際社会が一致団結して、国連安保理決議の実効性確保に取り組んでいく観点から、こうした取組を歓迎しておりまして、引き続き、関係各国と緊密に協力を行ってまいりたいと思います。

2 質疑応答

Q:原田副大臣が木更津市を訪れておりますが、陸自オスプレイの暫定配備のお願いという理解でよろしいでしょうか。また、暫定配備のスケジュール感について、今の段階でお分かりのことを教えてください。

A:本日午前、原田防衛副大臣が木更津市を訪問しております。渡辺市長と近藤市議会議長に対しまして、木更津駐屯地に陸自オスプレイの暫定配備を行いたいとの考え方を説明させていただいております。また、本日午後、千葉県の担当部長に対しても、防衛省の事務方から、説明をさせていただく予定でございます。説明の報告については、この後、副大臣が帰ってきてから受けたいと思っておりまして、地元の皆様の御理解を得られるように、丁寧に説明を行ってまいりたいと思います。

Q:お願いするということですけれども、暫定配備の今後のスケジュールの見通しは。

A:ご承知のように防衛省では、佐賀空港における施設整備が完了するまでの一時的な措置につきましては、これまで様々な選択肢を検討してまいりました。現在、陸自オスプレイについては、米国において、実際の我々が導入するものを用いて、練度向上のための教育訓練を行っております。従って、国内で暫定的な配備をする必要があると考えております。これらのオスプレイにつきましては、1,500mの滑走路が必要であること、最終的には17機を配置できる広さを有していること。それから、既存配備機の運用への影響を最小限にとどめることができること。さらには、既存の施設が利用可能であって、できるだけ早期に運用をすることができるということが必要だと考えてまいりましたが、今般、そういう観点から、木更津駐屯地に暫定配備を行いたいという考えに至ったわけでございますが、佐賀におきましては、知事が今日にも有明海漁協との話合いをしていただけると承知しておりまして、今後のスケジュールにつきましては、この段階では、確たることを申し上げられないということでございます。

Q:時期についてですが、木更津への説明では、今年度末という表現をされたという情報があるのですが、この点について教えてください。

A:陸自オスプレイの部隊、臨時航空隊ということになりますが、これにつきましては、本年度末に新編する計画でございますので、木更津市から暫定配備の受入れについて、御了解を頂けた場合には、本年度末から暫定配備を開始させていただきたいと考えております。

Q:まず、5機からということでよろしいでしょうか。

A:いっぺんにということにはならないかもしれませんが、順時、日本にもって帰ってくるということになると思いますので、その段階で何機になっているかというのは、確定的なことは申し上げられません。

Q:やはり、まだオスプレイに対しては、住民の反対の声というのは強いですが、この点についてどのようにお考えですか。

A:陸自のオスプレイを運用する要員も、機体が入ってきてから初めて訓練を開始するということではなくて、実際に用いるオスプレイを使って、1日も早く運用に習熟する必要があると考えて、米国において、教育訓練をスタートさせているところでございます。そういった点についても、よく説明をして、御理解をいただきたいと、不安を払拭していきたいと考えております。

Q:オスプレイについては、今年度末に4機が納入される予定ですけれども、それが早ければ3月以降入ってくるということでしょうか。

A:もし、暫定配備をさせていただくことになった場合に、今年度末に何機の体制になるかということも決まっておりません。もってくる以上は、教育訓練、運用をきちんとできるということでなければならないと思っておりますので、要員の習熟度等、色々考慮した上で、最終的に判断するということになると思います。

Q:現在、木更津では米軍オスプレイの整備が行われています。これまでの整備の実績と現状についてお聞かせください。

A:現在、木更津駐屯地の格納庫等におきまして、株式会社SUBARUによって、米海兵隊「MV-22オスプレイ」の定期機体整備が行われております。1機目につきましては、整備を平成29年2月1日に開始し、本年3月1日に完了し、米側に引き渡されたと承知しております。また、昨年6月26日から2機目、本年4月1日から3機目の定期機体整備が開始されておりまして、現在、機体の分解・点検等が行われているところでございます。1機目の経験がございますので、2機目、3機目については、もう少し期間を短縮して整備がなされるものと期待をしております。

Q:木更津について、一つの条件として、最終的に17機配置できる広さを挙げられたと思いますが、暫定配備として、17機全て、木更津にいく可能性も考慮しているのでしょうか。例えば、途中段階で17機納入される前に、佐賀の方が整備された場合は、随時そちら、というわけではなく、17機、基本的には暫定配備されるということを念頭においているのでしょうか。

A:もし、佐賀空港の御理解をいただいて、施設整備を始めて、それが早めにできることとなれば、状況は変わってくると思うのですが、佐賀においては、恒久的な施設を作らせていただきますので、かなり時間もかかると思います。そうした場合は、17機入ってきても大丈夫なスペースがなければならない、という条件にさせていただいております。

Q:木更津の方に配備することとなれば、対策費など手当てしていくということでしょうか。

A:まずは、木更津市、県も含めて御要望をしっかり聞かせていただいて、検討してまいりたいと思っております。

Q:時間がかかるというお話がありましたが、大臣が強調されている南西地域の抑止力という観点から、木更津は少し距離がありますが、自衛隊の運用への影響というのはどうお考えでしょうか。

A:相浦に今、水陸機動団が配備されていますが、南西諸島の防衛のためには、そういった部隊と連動して、いち早く展開ができなければいけないということから、先ほど申し上げた条件を満たすところを、検討を重ねた結果、木更津でお願いすることが適当と判断をしたところでございます。

Q:今月21日に嘉手納基地で米軍が行ったパラシュート降下訓練について、伺いたいのですが、河野外務大臣が、嘉手納基地で行うのは例外的ということで、悪天候などいくつか例外の基準を示されていましたが、今回の訓練は、政府としては、河野大臣が述べていた例外の基準に当たるのでしょうか。

A:21日のご指摘の嘉手納飛行場における、パラシュート降下訓練につきましては、我が方からの申入れに対しまして、米側からは、当初は、伊江島で訓練を計画していたが、悪天候によって、予定どおり実施できなかったこと、それから、訓練決心時の予報によると、21日は海象条件が悪く、救難ボートを運用できない状況であったため、伊江島での訓練は困難であると判断したということです。直近の訓練は、2月21日に行われていて、その後、気象、海象条件及びスケジュール調整等の事情によって、既に5回の降下訓練が中止されています。資格維持の観点から、これ以上、訓練を先延ばしにすることはできないことから、嘉手納飛行場で、例外的に訓練を実施せざるを得なかった、という説明が戻ってきておりますので、米側としても、例外的な訓練を行わざるを得なかったという認識でございました。

Q:例外的の認識について、日米でずれがあって、承服できないこともありましたが、今回のケースは例外かなと思いますが。

A:今回のことは、事情を聞いてみると、やむを得なかったかなと判断しておりますが、なかなか何をもって例外とするかは、予め、きっちり決められるものではなく、その時々の状況に応じて判断していかざるを得ないと思っております。基本的には伊江島で行うということを、引き続き、米側に申し入れていきたいと思います。

Q:米側が大型救助船の購入を進めているとのことですが、購入された場合は、例外的な考え方に変わるでしょうか。

A:大型救助船を、米側がこれから用意していくと承知しておりますが、大型救助船があったとはいえ、気象、海象条件によって、伊江島での実施が難しい場合も起こり得ると思います。減っていくとは思いますが、ゼロになるということではないと思いますが、嘉手納での回数を減らしていくのに役立っていくのではないかと思っております。

Q:トランプ大統領訪日についてお伺いします。総理とともに、護衛艦「かが」への乗船が予定されておりますが、米国大統領としては初めて、自衛隊の艦船に乗り込むという意義と、大臣の考えを教えてください。

A:トランプ大統領の訪日の日程は、詳細は正式に発表されておりません。様々なプランがあるということは、既に報道されていると承知しておりますが、いずれにしても、令和の時代の最初の国賓として、お越しいただくわけですので、日米同盟が強固であることを、内外に向けてアピールする様々なイベントが予定されていると思っております。

Q:STOVL機についてお伺いします。F35Bの運用が想定されていますが、A型と合わせて105機、1兆円規模と言われておりますが、この導入がわが国の安全保障にどのように資するか、大臣の考えをお聞かせください。

A:厳しい安全保障環境の中で、航空優勢、海上優勢を確保するということは、死活的に重要な課題だと思っております。最新鋭のステルス戦闘機である、F35の導入、A、B含めて、わが国の防衛にとって重要な要素の一つだと思っております。Bについては、ご承知のように、いずも型の護衛艦を改修して、必要があれば、戦闘機の運用も行うことができるようにするとのことですので、広い太平洋方面を含めて、また、パイロットの安全確保の観点も含めて、これもわが国の防衛力の充実、抑止力の強化につながっていくものと考えております。なお、STOVL機については、現在、選定中でございます。Bという指摘がありましたので、Bと言ってしまいましたが、選定中でございます。

Q:改めて、佐賀に配備することについて、大臣のお考えをお聞かせください。

A:先ほども申し上げましたとおり、相浦駐屯地に水陸機動団を配備させていただいておりますが、今、日本の防衛の最前線は、南西地域、島しょをしっかり守ることが非常に重要だと思っておりますので、そこと連動して展開できるというのが、オスプレイ配備にとっては重要なことだと考えております。様々検討した結果、佐賀にお願いをさせていただきたいということになりました。知事から、昨年の8月に受入れについては、表明をしていただいておりますが、残る漁業との交渉等が、本日から再開されたと承知しておりますので、防衛省としては、交渉をバックアップさせていただきたいと思っております。

Q:漁業との交渉の協議について、漁業からの同意を得られた場合、施設整備にどれくらいの時間がかかりますでしょうか。

A:佐賀空港における施設整備は、御理解をいただけたと、防衛省による土地取得後、工事に着手という流れになります。工事着手後の工期につきましては、今後、検討業務の中で決定していくことになりますので、現時点では確定はしておりませんが、先ほど申し上げましたように、暫定配備ではなく、佐賀において、これからお願いをしていくための工事になりますので、一定の期間は必要になってくると考えております。

Q:時期がはっきりしないと、木更津にとっては、暫定と言われてもどのくらいの工期、期間なのか、懸念が生じるかと思いますが、そのあたりの目安はいかがでしょうか。

A:それはよく理解しております。したがって、暫定配備期間ができるだけ短縮できるように、我々も努力していかなければならないと思っております。佐賀においての交渉は、今日から再開していただくところでございますので、この段階で、期間については確定的なことは申し上げられませんが、暫定配備の期間ができるだけ短くて済むように、防衛省・自衛隊として、最大限の努力をしていきたいと考えております。

Q:嘉手納基地や普天間飛行場周辺の、水から有害性物質のPFOSやPFOAと呼ばれる物質が検出されている件で、発生源が米軍基地ではないかという指摘がありますが、防衛省の考えをお聞かせください。

A:嘉手納飛行場や普天間飛行場周辺の河川や地下水から検出されているPFOS等につきまして、沖縄県や沖縄防衛局が行った調査では、発生源は特定されていないものと承知しております。一方、防衛省としても、沖縄県民の皆様がPFOS等の検出に対して、不安を抱いておられるということは重く受け止め、それを払拭できるように、これからも沖縄県、米側、関係省庁と密接に連携していきたいと考えております。

Q:因果関係を調べるために、基地内の水質の調査をする考えはありますでしょうか。

A:防衛省としては、米側にPFOSを含まない製品への早期交換を要請しているところでございます。米側においては、早期の交換に向けた作業を進めていると承知しております。もう一つ、北谷浄水場の問題がございますが、北谷浄水場の設備、改良について、防衛省の補助事業の整備の要望がなされております。米軍とPFOSとの因果関係が確認されていませんが、基地周辺住民の安心、安全を考え、当該事業について、今年度から補助金を交付することとしました。いずれにしましても、防衛省としては、県民の皆様のPFOS等の不安をしっかり受け止め、それを払拭できるように、これからも沖縄県、米側、関係省庁と密接に連携していきたいと考えております。

Q:日本時間の昨晩ですが、パリで日韓外相会談が行われましたけれども、両国間の関係の打開につながるような成果は得られなかったとのことですが、この会談結果について、どのように受け止められておりますか。

A: 様々な外交案件を抱えて、外務大臣も韓国のカウンターパートと会って対話をする必要があると判断されたものと思います。中身はすれ違いだったという報道を承知していますが、対話を粘り強く続けることが大事ではないかと考えております。

Q:大臣は、かねてから防衛当局間で韓国との関係を元に戻したいという御発言もありましたけれども、防衛当局間で大臣同士が会われることになったとして、それが日韓関係の改善につながるとお考えでしょうか。

A:日韓関係といっても幅広いものがございます。すべての日韓関係の改善につながるかは別にして、これも累次申し上げてきたように、日米韓の安全保障協力というのは、この地域全体にとって非常に重要だと思いますので、そのトップ同士がいっぺんに問題が解決しなくても、会って意思疎通を図る、対話をするということが必要なことではないかと考えておりますので、そういう機会を追求していきたいと思っています。

Q:海上自衛隊から発表があったと思いますが、23日から28日の日程で、グアム島周辺で、日米豪韓4か国の共同訓練が実施されますが、マルチの訓練とはいえ、海上自衛隊と韓国が参加する本格的な共同訓練というのは、レーダー照射問題後、初めてだと思いますが、大臣がおっしゃるような、日韓関係の改善の動きと理解してよろしいでしょうか。

A:ご指摘いただいた訓練は、23日から28日まで、グアム島周辺海空域において、米豪韓3か国の艦艇等とともに、対空戦、対水上戦、対潜水艦戦訓練等を内容とする日米豪韓共同訓練「パシフィック・ヴァンガード」のことでございます。日米豪韓4か国で共同訓練を実施するのは、今回が初めてでございます。これは、大きく言いますと、自由で開かれたインド太平洋というヴィジョンも踏まえて、豪州、インド、南西アジア、東南アジアの国々、そういう安全保障の枠組み、取組をしっかり行っていこうという流れの一環でございます。このような場で、一緒に共同訓練を行うということが、日韓間の信頼醸成につながっていくことになればいいと思っております。    

以上