防衛大臣記者会見

(英語版/English

日時
令和元年5月7日(火)(10:30~10:52)
場所
防衛記者会会見室
備考
岩屋防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

 なし。

2 質疑応答

Q:北朝鮮の4日に発射した飛翔体について、アメリカや韓国では弾道ミサイルではないかというような見方をしているのですが、弾道ミサイルであった場合、国連安保理決議違反となりますが、防衛省としての現在の分析状況をお聞かせ下さい。

A:北朝鮮のメディアが、4日に日本海で火力打撃訓練が行われたとの発表をしております。同日、北朝鮮が何らかの飛翔体を発射したと承知しておりますが、わが国の領域やEEZへの弾道ミサイルの飛来は確認されておりません。直ちにわが国の安全保障に影響がある事案ではなかったということだと思いますが、この飛翔体が何だったのかということについては、北朝鮮が5日に公表した画像等も含めて、現在分析中でございます。米国や韓国とも緊密に連携しながら、必要な情報の収集並びに分析、そして警戒監視に全力を挙げてまいりたいと思っておりまして、現段階では、飛翔体については、特定できる状況にはございませんので、安保理決議は御承知のように、弾道ミサイルの発射を禁じているわけですが、今回の飛翔体が何だったのかということについては、日米韓でよく連携して、更に分析を進めたいと思っております。

Q:昨晩は日米首脳間で電話会議が行われましたが、大臣も日米韓で連携していかれるとおっしゃっていましたが、そもそも防衛当局間では、具体的に日米、日米韓、中国、ロシアを含めて、どのような対応が必要になってくるのでしょうか。

A:防衛当局間では、常に、特に米国とは緊密に連携をしていますので、本件についての情報交換等もしっかりやっております。首脳会談では、日本と米国が今後とも共通の認識に基づいて、一致して共に行動していくということが確認されたと思いますが、これに、韓国との連携、あるいは御指摘の中国、ロシア等も含めて、必要な情報交換、意見交換はしっかりやっていかなければならないと思っております。なお、日米韓3カ国の防衛当局は、来る9日、ソウルにおいて、日米韓防衛当局実務者協議を実施いたしますので、今般の事案を含む地域情勢についても意見交換を行う予定でございます。

Q:連休中に訪問されたベトナムについてですが、今回の日ベトナム防衛相会談をはじめ、ベトナム訪問の成果についてお聞かせ下さい。

A:去る2日から4日にかけまして、防衛大臣としては3年半ぶりになりますが、ベトナムに行ってまいりました。アイン元国家主席の国葬の日でもございましたので、日本政府を代表させていただいて、参列をさせていただきました。また、フック首相への表敬並びに会談、リック国防相との防衛相会談、あるいは特殊部隊の視察をさせていただきましたし、ミサイル部隊も拝見しました。また、ナム海軍司令官との意見交換も実施をいたしまして、広範にわたって日本とベトナムの防衛交流について、しっかり意見交換をすることができたと思っております。また、地域情勢についても議論を行いました。防衛協力に関しては、主に防衛相会談で議論をしましたけれども、防衛協力に関する共同ビジョンが既にございますが、これを踏まえて、ハイレベルの交流、艦艇・航空機の寄港の推進、能力構築支援の強化、更に、稲田大臣の時だったと思いますが、日本が発表した「ビエンチャン・ビジョン」に基づく多国間協力の推進、政策協議の実施を含めて進めていきたいということを私から申し上げ、賛同を得るとともに、これまでの日本の協力に感謝するという御発言がございました。また、防衛相会談実施後に「防衛産業間協力の促進の方向性に係る覚書」に署名をさせていただきました。これは次官級で署名をしたのですが、両大臣立合いの下に署名をいたしました。今後、両国の防衛装備・技術協力についても、一層進めてまいりたいと思っております。地域情勢では、北朝鮮の問題はもとより、南シナ海、東シナ海の問題についても意見交換を行ってきたところでございまして、今回の訪問を契機に、日本とベトナムの防衛交流を一層、強化・促進させていきたいと思っております。

Q:北朝鮮に関連して、最近、弾道ミサイルの発射等は控えられてきたわけですが、今回、北朝鮮が飛翔体の発射を行った意図をどのように分析しているでしょうか。

A:米国に対する牽制ではないか等、様々な分析がございますけれども、この段階では、北朝鮮側の意図について、私どもとして申し上げられることはございません。いずれにしても、最初の米朝首脳会談で合意をした非核化に向けて、着実な、具体的な歩みがこれから進んでいくということを期待したいと思っております。

Q:韓国との間はレーダー照射事案を受けて冷え込んでいる、なかなかうまくいっていないという部分があるかと思うのですが、これによって今回の事案への対処で何か不都合が出たこと等、もっとうまくいっていたらできたということはありますでしょうか。

A:今般の事案については、米国を仲介してということだと思いますが、日米韓の連携はしっかりとれているのではないかというふうに思っておりますし、日米韓の実務者協議、9日に行うと申し上げましたが、こういう機会を通じて日韓の連携・連絡についても、一層充実できるようにしていきたいと思っております。

Q:9日にソウルで行われる防衛当局の実務者協議については、どなたが出席するのかということと、具体的にどういうことを協議するのか教えてください。

A:本協議には、わが方からは石川防衛政策局次長、米側からはシュライバー国防省国防次官補、韓国側からはチョン国防部国防政策室長が、それぞれ代表者として出席する予定でございます。アジェンダについては、北朝鮮問題を含む、一連の地域情勢等になると思いますが、その中で、日米韓の連携、今後どうあるべきか、ということも話し合われると思っております。

Q:F-35の墜落から間もなく1カ月ですが、改めて、捜索状況等を教えて下さい。

A:F-35Aの墜落につきましては、現在、海上自衛隊の掃海艇による海面捜索に加えまして、文科省が所管するJAMSTECが保有する海底広域研究船「かいめい」、米軍のチャーター船「ファン・ゴッホ」及び「民間サルベージ船」等がソナー等を使用した海中の捜索活動を開始しております。そして、「かいめい」が得た情報を基に、「ファン・ゴッホ」が海底を確認したところ、5月3日以降、フライト・データ・レコーダー、FDRの一部を含むF-35Aの部品が確認されました。FDRの一部については、「ファン・ゴッホ」により引き揚げておりまして、現在、防衛省・自衛隊が調査しておりますが、現段階では、肝心のメモリー、記録媒体については、発見されておりません。なお、防衛省・自衛隊としては、これらの船舶としっかり連携・協力して、引き続き、行方不明になっている操縦者並びに機体の発見、引揚げに努めるとともに、事故調査委員会において、事故原因等の究明に努めてまいりたいと思っております。

Q:飛翔体について、一部の専門家の話でロシアのミサイルと形状や飛翔の形態が似ている、という指摘がありますが、こういった分析については、防衛省としてはどのようにお考えでしょうか。

A:北朝鮮が5日に公表した画像の中に、ロシアが保有している短距離弾道ミサイル「イスカンデル」に外形が非常に似ている兵器が含まれているとの指摘があるということは承知しております。しかし、実際に何であったかについては、公開画像も含めて、更に情報を集めて、専門的な分析を行う必要があると考えております。

Q:北朝鮮がミサイルを、再び発射を行っている段階で、昨日、安倍総理が金正恩委員長と前提条件なしの対話をする用意がある、とありましたが、挑発とも取れる行為を北朝鮮がしている段階での前提条件なしの対話について、大臣はどのようにお考えでしょうか。

A:今般の北朝鮮の飛翔体が何であったかということが、まだ特定できる段階ではないということでございますので、明らかな弾道ミサイル発射ということであれば、確かに、安保理決議違反ということになりますが、まだ分析が続いている中にあって、総理としては、自分が金委員長と向き合わなければならないということはかねてよりおっしゃってましたので、その考えに変わりはない、ということをおっしゃったと理解しております。

Q:F-35墜落事案について、FDR一部含む部品が発見されて、残りについては発見されていないということですが、発見されたものはどういった状態で見つかったのでしょうか。

A:FDRの一部以外にも、その他の部品も発見されております。キャノピーという操縦席、フードがあるところですが、そこの後方の一部です。引き揚げたものが本当に墜落したF-35Aのものであるのかどうか、ということも含めて、しっかりと確認をしなければなりませんので、今、確認作業を行っているところでございまして、詳細については、まだ控えさせていただきたいと思います。

Q:分析作業については、アメリカ側も加わっているのでしょうか。

A:基本的には防衛省・自衛隊でやっておりまして、必要に応じて、米側の協力・支援を得ることになっております。

Q:発見された日時、場所を教えてもらえますでしょうか。

A:日時については、5月3日以降ということで、FDRが何日何時何分に発見されたか、ということについては、詳細を控えさせていただきたいと思いますが、もちろん最終的にはしっかりと調査の全容を御報告したいと思っております。

Q:場所等についてはどうでしょうか。

A:場所は、恐らくここに墜落したのではないかという付近を、今、懸命に捜索しているところございます。

Q:海底からということでしょうか。

A:そうです。

Q:完全にメモリーは入っていなかったということは、フライトデータを示すデータそのものが得られるようなものはまだ回収できていないという理解でよろしいでしょうか。

A:現段階ではおっしゃるとおりです。フライト・データ・レコーダーの一部が発見されたのですが、全部が発見されたわけではありませんので、かなり損傷が激しいのかと思っておりますが、引き続き、メモリー部分も含めて、懸命に捜索をしてまいりたいと考えております。

Q:F-35の機体はどういう状態で見つかったのか、バラバラになっているところを、部品を少しずつ回収しているのか、ある程度塊が残っていて引き揚げたのでしょうか。

A:それは、今の段階では、はっきりと申し上げられませんが、今、発見して引き揚げられているというのは、あくまでも部品でございまして、機体全体がどういう状態になっているか、ということは、更に捜索を続けてみないと現時点では、はっきりと分からないということです。

Q:辺野古の件ですが、軟弱地盤の改良について、工期を半年以上短縮することについて検討している、という報道がありますが、現在の状況を教えてください。

A:報道は承知しておりますが、地盤改良に係る具体的な設計等の検討に当たりましては、言うまでもなく、合理的な設計・施工が、工事を早く終わらせ、普天間を早く返還するということに資するわけでございますので、十分な検討を行っておりまして、現時点で、地盤改良工事の工期についても確たることを申し上げられる段階ではございません。予算の年度の範囲内で、そういうものは発注するわけですが、我々としてはできるだけ早く設計を行って、できるだけ早く沖縄県に申請させていただいて、工事を着実に進めてまいりたいと考えております。

Q:4月26日に、沖縄防衛局が地盤改良の設計業務に関する入札を開始しておりまして、この業務の実行期間が来年3月までということですが、これを踏まえると、変更申請が来年度以降になるということも念頭にあるのでしょうか。

A:今、申し上げたように、予算の範囲内、年度の範囲内で発注するわけでございまして、その作業をできるだけ早く終えて、早く申請をさせていただきたいと思っております。

Q:沖縄の米海兵隊について、一部報道で、またアメリカの公聴会で2024年度にグアムへの移転をするとありますが、その点について把握されていることをお願いいたします。

A:その報道については承知しておりますが、米側関係者の発言に係る報道について、逐一コメントをすることは控えたいと思いますが、本年4月の「2+2」におきましては、グアム協定及び在沖海兵隊のグアム移転の着実な実施の進展を歓迎するというメッセージを出しましたし、もとより、2020年代前半にグアムへの移転が開始されると決めておりましたが、それを再確認したところでございます。移転開始の時期について、日米間で何ら合意したものはございません。当然、これも可能な限り早い時期に移転が完了するように、米側としっかり取り組んでいきたいと思っております。

以上