日米防衛相共同臨時会見概要

平成30年6月29日(10時21分~10時41分)
(於:A棟2階講堂入口ロビー)

1 発表事項

(小野寺防衛大臣): 先ほど、マティス長官と日米防衛大臣会合を実施しました。会談では、今後の北朝鮮問題への対応に関し、防衛当局間の認識・方針をすり合わせて、国連安保理決議に従い、北朝鮮による生物及び化学兵器を含む、全ての大量破壊兵器及びあらゆる射程の弾道ミサイルの完全な、検証可能な、かつ、不可逆的な方法での廃棄を実現するため、日米が国際社会と連携して取組むことで一致し、北朝鮮による「瀬取り」に対し、引き続き日米が有志国と連携して取組むことを確認いたしました。マティス長官から、日本の防衛のコミットメントが改めて示されました。日米共同訓練の着実な実施を始め、同盟の抑止力・対処力を強化していくことで一致をいたしました。次に、マティス長官から中国訪問の結果についてお話があり、率直な意見交換を行いました。マティス長官とは、東シナ海や南シナ海情勢への認識を共有し、尖閣諸島に日米安保条約第5条が適用されることを再確認しました。また、FMSに係る諸課題への改善に進捗がみられることを確認し、引き続き日米が協力して取組むことを確認しました。米軍再編の着実な進展に日米が緊密に協力していくことで一致し、私から、沖縄沖でのF-15の墜落や、民有地で銃弾が発見された事案も踏まえ、米軍の安全な運用の確保を要請しました。本日は、訪中、訪韓直後のマティス長官と、北朝鮮、中国といった重要課題について率直な議論を行うことができ、大変有意義だと思っております。

(マティス国防長官):小野寺大臣、大変ありがとうございます。まず、冒頭に私より申し上げたいのは、私どものパイロットの命を救って下さったことであります。彼は無事に家族の下に帰り、そして負傷から回復を図っている段階でございます。わが国、そして彼の家族も心から皆様方の救命措置に感謝を申し上げます。今月の始め、シンガポールで開催されましたシャングリラ会合におきまして、私は全ての国家が、主権と独立がもたらすあらゆる恩恵を享受できる、安全で繁栄ある自由なインド・太平洋へのアメリカのビジョンを公の場で述べさせていただきました。このビジョンを擁護するために、国防長官として、インド・太平洋地域を訪れたのは今回で7度目であります。また、今朝ほど小野寺大臣から御指摘がありましたが、ここ数カ月の間で、大臣と会談の機会を持つのが今回で5度目であります。このような度重なる訪問というのは、いかに私どもがこの米軍と、そして自衛隊の間の関係というものに対して、戦略的な優先順位を与えているかということを反映したのもだと考えております。トランプ大統領がインド・太平洋戦略で示しましたように、アメリカが引き続き西への展望を追求し、そして長年の同盟関係を強化していることに鑑みて、実に相応しいことであると思います。日米同盟はインド・太平洋の安定性にとっての礎であり、しかも長年の同盟国へのわが国のコミットメントは盤石であります。このインド・太平洋の安定を支えるために、本日、小野寺大臣と私は日米同盟の能力を高め、そして両国の連携を深化させ、かつ地域の安全保障を高める機会について同意いたしました。また、同時に私は日米間において、前進が見られております日本に対する米国からのFMSのプロセスというものを改善するための両国の取組みに対して非常に勇気づけられました。また、それと同時にして、非常に私どもが限られた国としか共有していない軍事的な、最先端の情報というものも守るということも併せて行うこととなります。また、朝鮮半島の情勢に関してでありますが、今月の始め、トランプ大統領及び金委員長との間に合意され、そして署名されました合意内容と足並みをそろえた形で私どもの外交官たちがしっかりとリードを果たしております。私どもの国の外交官が、この合意という内容を実現するために尽力する一方、米軍そして、これは同時に我々の同盟国というものが連携して、引き続き冷静に現状を見つめるというアプローチをもって、制裁措置そして多国間の満場一致の国連安保理決議というものをサポートしております。この状況を前進させる上の外交官たちの取組み、そして朝鮮半島を非核化させるための取組みを、私どもがしっかりと支持する上での制裁措置の実施における日本のパートナーとしての取組みを感謝申し上げます。また、私どもは日本の拉致問題の重要性というものも同時に認識しております。これは、トランプ大統領が前回の首脳会談において指摘いたしました。これは人道主義に関する人道的な課題でありまして、常に私どもの協議の中において含まれる課題であります。さて、米韓の共同軍事演習の一時停止に関してでありますが、この決定は、私どもの外交官が力強く交渉し、朝鮮半島において平和的な解決をもたらすための展望を高めるために下された決定でございます。また、私どもは、非常に強固な、しかも連携のとれた防衛の立場を維持し続けます。それによりまして、私どもの外交官たちが疑問の余地のない、非常に強い力に裏打ちされた立場から交渉できるようにします。私どもの目標は、北朝鮮の完全かつ、不可逆的で、検証可能な核プログラム及び弾道ミサイルプログラムの解体であります。とりわけ、今、私どもは引き続き慎重に、注意をこの分野に注力しております。また、日本が絶え間なく安定性と問題に関して、安全保障を確実にするために尽力していることを感謝申し上げたいと思います。今週、私は北京にも訪問しました。私どもの中国での関係というものは、いかなる形で我々が競合相手として共存できるかという、能力によって規定されるものとなります。私どもは、連携・協力が可能な分野、そして可能な時においては、連携を図り、協力をし、しかし私たちがどうしても競争をしなければならない分野においては、最善の力により競合することになります。このダイナミックな地域のすべての国の長期的な平和と繁栄のために、すべての国家と私どもは連携していきたいと考えております。私どもは、日本とともに引き続き、このような長期的な平和と安全保障、そして、すべての国家の主権と領土的な完全性というものを尊重し、引き続き、すべてのインド・太平洋諸国の安定性及び経済的な繁栄のために、働くことをコミットしております。小野寺大臣、私は今日、本当にしっかりと大臣の指摘されたお話に、耳を傾けさせていただきました。そして、今後、どのようにして前進を果たすにあたって、より緊密にこれらの問題、そして、その他の問題においても日本と連携して前に進んでいくことが出来るのが、非常に深い洞察をいただきました。また、東京に来ていながら、最近、日本において震災の結果として、貴重な命が失われたことに対しての心からの哀悼の意を表することなく、帰ることは出来ません。心から大切な愛する方々を失った方々に対して、お悔やみを申し上げたいと思います。ありがとうございます。

2 質疑応答

Q:小野寺大臣にお伺いします。米韓合同軍事演習の中止について、会談でどのような協議を行いましたでしょうか。また、影響について日本としてはどのように分析していますでしょうか。

(小野寺防衛大臣):この演習については、私ども外交の後押しをするということで大変重要なものだと思っています。中止については、外交の後押しをするという意味で米韓がそれぞれ選択をしたということだと思いますが、少なくとも、今日の会談の中で一致したのは、米韓の演習、日米韓の演習、これは地域の安定にとって重要だということは、これからも変わらないということです。

Q:在韓米軍については、どのようなことがありましたでしょうか。

(小野寺防衛大臣):在韓米軍についても、この重要性は、日米で共通の認識を持っています。米側として、その重要な認識を持ちながら、今後ともしっかり維持を図っていくという、そのようなお話があったと思います。

Q:長官、北朝鮮との核問題を巡る交渉が日本の安全保障上の利益を害することはないということを具体的にどのように日本に保証するお考えでしょうか。また、大臣、その核問題を巡る交渉について、日本にとって具体的にどのような安全保障上の懸念が残っているでしょうか。

(マティス国防長官):私どもは、現在、対北朝鮮との交渉という、極めて前代未聞な時期に差しかかっているわけであります。このような非常に流動的なダイナミックな時に当たりまして、日米というのは、長年の同盟関係を享受してきたということで、この日米の安全保障上の同盟関係というのは、確固たるもので揺るぎはありません。そこで、両国の間でのこの課題に関する理解というものは、完全な保証でもって、全く疑問の余地もございません。このような日本に対しても、また、それ以外の自由で、しかも民主的な国家に対する同盟というものも、確固たるものとして変わりません。

(小野寺防衛大臣):日本としても、アメリカと協力をしながら、北朝鮮のこの核の問題、これをしっかり解決していきたいと思っています。

(以上)

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