防衛大臣臨時記者会見概要

平成30年2月24日(12時51分~13時04分)

1 発表事項

 本日、F-35A配備式典に出席し、わが国初のステルス戦闘機F-35Aを配備することの意義を隊員諸君に対して申し上げるとともに、空自部隊を激励する機会を得ました。私からは、飛行の安全を大前提としつつ、運用開始に向けて部隊一丸となってこれにあたってほしい旨要望したところであります。F-35Aの早期戦力化に向けて励んでもらいたい、強くそう思っております。近年、周辺国が戦闘機をはじめとする航空戦力の近代化や増強を急速に進めている中、F-35Aの配備には極めて大きな意義があります。統合運用能力のみならず、日米の相互運用能力の強化も期待されます。防衛省としては、今後ともF-35Aの導入を着実に進めてまいりたいと思っています。また、年末には防衛大綱の見直し等が予定されております。将来の戦闘機体制のあり方についても、しっかりと検討していきたいと思います。専守防衛は当然の大前提とした上で、従来の延長線上ではなく、国民を守るために真に必要な防衛力のあるべき姿を見定めていく考えであります。次に、米空軍三沢飛行場所属のF-16が燃料タンクを投棄した件につきましては、現在、大湊地方隊の隊員を現地に派遣し、燃料等の回収を進めているところであります。本日午前には、燃料タンクの一部と見られる約3mの物体を回収いたしました。今般、三沢を訪問した機会を捉え、自衛隊ヘリにより上空からこの現場を視察するとともに、米空軍三沢基地司令官から今回の事故についてのブリーフィングを受けました。また、青森県知事等から要請を受けるとともに、地元の関係自治体の皆様からもお話を承ることができました。その際、私からは、このような事故は、地元の皆様、とりわけ漁業関係者の皆様に多大なご不安を与え、あってはならないものであると、また、被害の実態について調査等を早急に行った上で、漁業関係者の皆様が被った損害について、誠意をもって適切に対応したい旨申し上げました。いずれにしても、米軍・自衛隊ともに、飛行に際しては、安全管理の徹底は大前提であり、しっかり対応してまいりたいと思っております。

2 質疑応答

Q:防空体制の強化との先ほどのお話で、大綱の議論もありますけれども、具体的にはどのようにこの戦闘機の体制、防空体制の強化を図っていかれるお考えでしょうか。

A:現在、わが国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増しております。近年、周辺国が戦闘機をはじめとする航空戦力の近代化や増強を急速に進めております。また、航空自衛隊による対領空侵犯措置についても、昨年度は中国機に対するものは851回に達しております。ロシアも近年においてわが国周辺における軍事活動を活発化しており、今週も、ロシアの戦略爆撃機2機が青森沖から沖縄まで長距離飛行を行い、この三沢基地からF-2戦闘機もスクランブル対応をしております。こうした情勢を踏まえれば、最新鋭の機体であるF-35Aの導入を着実に進めるとともに、将来を見据えてわが国の防空体制の強化を図ることは、わが国の防衛に万全を期す観点で非常に重要な課題であると考えております。将来の戦闘機体制のあり方等について、現時点で具体的な方向性についてお答えする段階にはありませんが、年末までに実施する、防衛大綱の見直しや次期中期防の策定の中で、しっかり検討してまいりたいと思っております。

Q:訓示の中で、JSMにも触れていらっしゃいましたけれども、この長距離巡航ミサイルを巡っては、国会でも野党から「敵基地攻撃」の能力にあたるのではないかという批判もあります。これを今後どのように配備を進め、また、野党の批判にどのように答えていくお考えですか。

A:今回、F-35Aに搭載するJSMについては、平成30年度の政府予算案の中で、既に予算計上をしております。このようにスタンド・オフ・ミサイルでありますが、これは一層厳しさを増す安全保障環境を踏まえ、諸外国の航空能力の進展が著しい中、わが国防衛に当たる自衛隊員が、相手の脅威の圏外から対処できるようにすることによって、自衛隊員の安全を確保しつつ、わが国を有効に防衛するために導入するものであり、「敵基地攻撃」能力を目的とするものではありません。いわゆる「敵基地攻撃」については、日米の役割分担の中で、米国の打撃力に依存しており、政府としては、今後とも、これまでの日米間の基本的な役割分担を変更することは考えておらず、このことはスタンド・オフ・ミサイルの導入に際しても、変わるものではないと考えております。

Q:米軍F-16の小川原湖の燃料タンク投棄についてお尋ねします。地元の東北町から事故原因が究明されるまでの飛行停止の要望が出ているにも関わらず、翌日から飛行を続けていることに対し、大臣の所感並びに米軍への働きかけ等を行う考えがあるかどうかという部分と、また、本来は米軍がやるべき投棄されたタンクや油の回収作業を、現在海上自衛隊が行っていることについての所感と、漁業者にとっては切実な問題である漁業補償に向けた方針、考え方をお聞かせ下さい。

A:まず、今回のF-16の燃料タンクの投棄事案に関して、その原因となりました事故でありますが、米側から、今回の事故は、当該機固有のものであり、他のF-16戦闘機に影響を与えるものではないと、そしてまた、飛行前の手順に則り、全ての機体の点検が確実に行われているとの説明を、この事故当初からも受けております。私どもとしては、いずれにしても、安全の確保については、最優先の課題で、日米で協力し、全力で取組んでいくことが重要だと思っています。また、今回、小川原湖の投棄された燃料タンクの回収等作業については、これは本来米軍が担当するのが普通ではあるとは思いますが、ただ、米軍にそのような、直ちに対応する能力がなく、そしてまた今回、青森県知事から自衛隊に対して災害派遣の要請があったということで、私どもは、事案の重要性を鑑み、大湊の海上自衛隊部隊から専門の隊員を派遣し、今、油の回収、そして落下した部品の回収に当たっているということであります。

Q:昨日、普天間第二小学校の上空を再び米軍機が飛行したことが確認されましたけれども、把握の状況と受け止めをお願いします。

A:昨日でありますが、普天間第二小学校に配置している警戒の監視員、そしてまたカメラの映像により、これは沖縄防衛局が対応していることでありますが、2月23日午後3時35分頃、米軍機MH-60、1機が同小学校の上空を飛行したということを確認いたしました。これを受け、防衛省から米側に事実関係を確認したところ、米側は直ちに上空飛行を認め、遺憾の意を表明いたしました。また、米側は、再発防止をするため、直ちに、今般の上空飛行に係る事実関係と状況を明らかにするための調査を開始したということであります。今般、上空飛行を行ったのは、外来機であるとは承知しておりますが、防衛省としては、外来機を含め、このようなことが繰り返されないよう、再発防止の徹底を申し入れたところであります。私どもとしては、普天間第二小学校のこの事案を重く受け止め、今回監視員、そして警戒用カメラを設置したということで、このような事態があったことに関して、しっかりすぐに対応したものだと思っておりますが、いずれにしても、これからも米軍機に関しての監視は続けていきたいと思っています。

Q:事故後、二回目ということになりますけれども、これは米軍側から謝罪はあったというふうに考えてよろしいでしょうか。

A:遺憾の意でありますので、謝罪ということであります。また、普天間基地所属のヘリに関しては、今徹底をしているのだと思いますが、今回は海軍の外来機ということだと思いますので、私どもとしては、外来機に対してもしっかりと周知徹底をすることが大事だと米側には伝えております。

Q:アメリカ政府が、北朝鮮への新たな制裁を発表しましたけれども、政府としての受け止め、また支持するかどうかという点についてお願いいたします。

A:今回、米国による新たな独自制裁が発令されました。北朝鮮に対する米国の圧力を強化するものとして、私どもとしては、これを強く支持しております。わが国としては、今回の米国の措置も踏まえつつ、諸懸案の包括的な解決に向け、北朝鮮に対してどのような圧力を強化することが最も効果的かという観点から、今後の対応を真剣に検討していきたいと思っております。また今回、米国が独自の北朝鮮制裁案を発表する中で、海上自衛隊が入手した、いわゆる「瀬取り」の情報、そのことも踏まえて対応してもらっているということでありますので、日米の協力関係はしっかりできているものだと思っています。

Q:トランプ大統領は、今回の制裁が効かなかった場合は、第2の局面に進むしかないと、軍事行動を示唆するような発言を更にされていますけれども、この発言についてはどのように受け止めていますか。

A:私ども、まず圧力をかけた上で北朝鮮に核・ミサイルの基本的な政策を変えさせる、これが基本であります。ただトランプ大統領は、常に全ての選択肢はテーブルの上にあるという発言をしております。今回のトランプ大統領の発言の意図については、推し量ることはできませんが、少なくとも、まず外交の努力をするということ、そしてその先にすべての選択肢がテーブルの上にあるということは、私ども重く受け止め、このメッセージは、北朝鮮もしっかり重く受け止めていただきたいと思っています。

Q:F-35に関してなんですけれども、中国もちょうど今月の初めに最新ステルス戦闘機J-20の実戦配備を発表しましたが、F-35Aの中国に対する優位性と配備の意義を改めてお願いします。

A:中国の国防部が、今月の9日でありますが、「次世代ステルス戦闘機」と称するJ-20戦闘機の空軍作戦部隊への引き渡しをしたということは承知をしております。その具体的な能力等についてのお答えは差し控えさせていただきますが、いずれにしても、わが国が導入するF-35Aは現在、最も先進的な戦闘機であります。高いステルス性、各種センサーを融合した高い状況認識能力、データリンク能力を活用したネットワーク戦闘力等を有しております。このF-35Aの導入というのは、わが国の防空を全うするために必要不可欠となります航空優勢の確保・維持の観点からも極めて有効な装備品になると考えております。先ほど来申しておりますが、周辺国が新しい航空機をさまざま導入する中で、日本としても、このF-35Aの導入というのは、わが国の防衛にとっても極めて意味のあることだと思っています。

Q:明後日なのですが、政府の情報収集衛星7基目が打ち上げを予定されているかと思いますが、防衛分野での活用についてお考えをお願いします。

A:2月26日の予定でありますが、鹿児島県種子島の宇宙センターから情報収集衛星「光学6号機」が打ち上げ予定と承知をしております。わが国の防衛のみならず、国際的な安全保障環境の改善に取り組む上でも、平素から、必要な情報収集・整理を行うことは極めて重要であり、そのための各種情報機能の充実を図ることは喫緊の課題であると思っています。情報収集衛星については、国の安全等に資する画像情報を集積できるわが国独自の手段として、防衛省としても、極めて意義のあるものと考えております。わが国の安全保障環境が厳しい中、内閣衛星情報センター等の関係機関としっかり協力をしつつ、情報の収集・分析にあたる中で、今回の情報収集衛星の活用も極めて意義があるものだと思っています。

以上

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