MAMOR(マモル)2022年8月号

MAMOR(マモル)は、防衛省が編集協力をしている唯一の広報誌です。
防衛省の政策や自衛隊の活動を分かりやすく紹介し、国民とともに防衛を考える広報誌を目指しています。

特集

飛翔体の種類・構造から各国事情までを網羅する最新版
世界のミサイル百科事典
世界の平和を揺るがす「ミサイル・ニュース」まとめ
外国のミサイルと自衛隊のミサイル図鑑
ミサイルの基礎知識
自衛隊のミサイル専守防衛ガイド

Military Report

人工知能を制する者が平和を守る
自衛隊のAI&プログラム部隊が国防を変える!
海上自衛隊 航空プログラム開発隊

編集後記

編集長 高久 裕

今ほど、テレビや新聞、ネットなどの報道で、ミサイルに関するニュースを目や耳にすることは、かつてなかったのではないでしょうか。そこで聞く用語は、一般国民では知らないことが多く、報道内容を正しく理解をするためには不安を覚えます。

世界を取り巻く安全保障環境が緊迫する現代、世界の平和を脅かすミサイル、わが国を守るためのミサイルについて、基礎的な知識は持っていたいと考え、最新情報を盛り込んだ事典を作りました。いざという時に、わが国は平和をどのように守ればいいのか? 皆さんが思案する際の参考になればうれしいです。

特集

飛翔体の種類・構造から各国事情までを網羅する最新版
世界のミサイル百科事典

ライター 臼井総理

「ミサイル」と聞いてTHE BLUE HEARTSの曲を思い出す方、きっと同世代。今回、特集の担当となり、それなりには理解したつもりでいた「ミサイル」について、きちんと学び直すことができ、とてもいい機会になりました。特に識者の井上孝司さん、能勢伸之さん、両氏には大変お世話になりました。お二人とも前々からじっくり話を聞きたいと思っていた方。これぞライターの「役得」でした。

ミサイルは、国防上無視できない重要な要素です。弾道ミサイル、極超音速ミサイルなど喧しい今日この頃ですが、私たち一般人としては「正しく知って、正しく恐れる」ことを忘れてはならないと思います。本記事が、皆さんの国防理解の一助になれば幸いです。

Military Report

人工知能を制する者が平和を守る
AI&プログラム部隊が国防を変える!
海上自衛隊 航空プログラム開発隊

ライター 古里 学

「海」「飛行機」「コンピュータ」というと落語の三題噺のようですが、今回取材した海上自衛隊の航空プログラム開発隊はその3つを兼ね備えた部隊です。いろいろと面白い話をうかがったのですが、個人的にいちばん印象に残っているのが、先進技術調査研究プロジェクト室の栗本裕貴1等海尉が言った、「無人機にAIを搭載すれば、燃料やバッテリーさえ補充できればずっと飛び続けることができる」という言葉でした。

以前、航空自衛隊入間基地の航空医学実験隊を取材した時、パイロットは強烈なGや低圧、低酸素に耐えながら航空機を操縦していると知り、過酷な訓練にたえることができる一部の選ばれた人間だけがこの職種に就けると知りました。しかし航空機をAIが操縦するようになれば、過重なストレスや疲労を考慮することなく運航することができます。そうなると、たとえばモビルスーツにAIを搭載すれば、ニュータイプの卓越した操縦能力よりもディープラーニングを繰り返したAIの方が結果的には勝ってしまうのだから、悩み多きアムロが動かすガンダムよりも、何も考えないAIのザコザクの方が強いのかなとか、古代進が銀河の彼方イスカンダルへ運命背負い今飛び立たなくても、勝手にAIヤマトが地球を救ってくれるだろうと思った次第です。

なんかアルゴリズム最強というユヴァル・ノア・ハラリの『ホモ・デウス』みたいな話になってしまいましたが、少なくともこの編集後記はAIが書いたものではありません。

フォトグラファー 荒井 健

プログラミングは今や小学校から学ぶ時代だが、自衛隊でプログラミングを学べるとは思わなかった。ここ30年の情報デジタル分野での進化はとてつもないスピードで、以前読んだ記事では現代人の1日の情報量は平安時代に生きる人の一生分と書いてあった。ちょっとスピードについていけずに疲れてしまう中年の私を許してほしい。

しかしながら、世界は遅れを取っている日本を尻目にどんどん先に行っている。この度取材した部隊は時代の最前線で奮闘している。新しい時代に入った防衛力を身につけ、生かそうと奮闘している隊員は屈強だ。

漫画を交え、理解しやすい内容になっているミリレポをぜひ見てほしい!

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