第3回ADMMプラス(中谷防衛大臣の第3回拡大ASEAN国防相会議への出席及び二国間会談の実施について(概要))

平成27年11月5日
防衛省

11月2~4日、中谷防衛大臣は、マレーシアを訪問し、第3回拡大ASEAN国防相会議(以下「ADMMプラス」という。)に出席するとともに、会議参加国の国防大臣等との二国間会談を行ったところ、概要以下のとおり。

1.第3回ADMMプラスについて

(1)11月4日、クアラルンプールにてASEAN10か国及び域外8か国の国防大臣等の参加を得て、第3回ADMMプラスが行われた。

(2)会議においては、ASEANの発展状況やADMMプラスの進展状況について報告が行われるとともに、参加国の国防大臣等の間で、地域の安全保障課題についての意見交換が行われた。中谷防衛大臣からは、地域の平和と安定のために重要な役割を果たすASEANの発展を歓迎するとともに、我が国として、開かれた自由で平和な海を守るため、国際社会が連携していくことが重要であると考えており、そのためには、航行の自由及び公海上空における飛行の自由の確保に向けて国際社会が一致して取り組むことが重要であることを強調した。また、地域全体が協力していくための指針として、「地域の海と空における共通のルールと法規の普及」、「海と空の安全保障」及び「地域における災害対処能力の向上」を訴えかけた。

(3)他の参加国からは、ADMMプラスのこれまでの活動と今後の方向性、南シナ海問題を含む海上における紛争の予防と衝突の回避、朝鮮半島の非核化の重要性等について指摘がなされた。

(4)議長声明(ポイント)

<ASEAN事務局次長による報告>

  •  ADMM(ASEAN国防相会議)の枠組みにおけるASEANの最近の取組み等について報告。

<ADSOM(高級事務レベル会合)議長による報告>

  •  6つの専門家会合の進捗状況を中心とするADMMプラスの進展について説明。

<地域及び国際安全保障・防衛課題に関する意見交換>

  •  主な議題は、海洋安全保障、テロ集団の拡散、サイバーセキュリティ、HA/DR等。
  •  海洋安全保障に関する実際的な協力・協調に関するADMMプラスの共同の取組みについて言及。相互信頼を醸成し、地域の平和、安全、安定を構築するため、「南シナ海における関係国の行動宣言(DOC)」の効果的な実施及び「南シナ海における行動規範(COC)」の早期締結の重要性についても言及。
  •  シリア情勢についても言及。いくつかの国は、朝鮮半島における緊張の高まりに対し懸念を表し、外交手段を通じた平和的な紛争の解決を強調。
  •  地域及び国際的な安全保障上の課題の複雑化により、ASEANの一体性を維持しながら、ADMMプラスやARFといったASEAN主導のメカニズムを通じて、ASEANが域外のパートナーと引き続き関与していくことが必要であることを確認。
  •  マレーシア・中国共催で5月に実施されたARF災害救助演習(ARF DiREX)等のARFのメカニズムに基づいて実施されている様々な取組みを称賛。

<ラオスへのADMM議長交代式>

  •  マレーシア国防大臣より、ラオスを一体となって支援することを促した。

【参考1】日本以外の参加国国防大臣等

ASEAN諸国
ブルネイ: ヤスミン首相府エネルギー大臣
カンボジア: ティア・バニュ副首相兼国防大臣
インドネシア: リャミザルド国防大臣
ラオス: センヌアン国防大臣
マレーシア: ヒシャムディン国防大臣
ミャンマー: セイン・ウィン国防大臣
フィリピン: ガズミン国防大臣
シンガポール: ウン国防大臣
タイ: プラウィット副首相兼国防大臣
ベトナム: タイン国防大臣
プラス国
豪州: ペイン国防大臣
中国: 常万全(じょう・ばんぜん)国防部長
インド: パリカル国防大臣
ニュージーランド: ブラウンリー国防大臣
韓国: 韓民求(ハン・ミング)国防部長官
ロシア: アントノフ国防次官
米国: カーター国防長官

【参考2】EWGの新議長国

  • 人道支援・災害救援: ラオス、日本
  • 海上安全保障: ブルネイ、ニュージーランド
  • 防衛医学: タイ、ロシア
  • 対テロ: シンガポール、豪州
  • PKO: カンボジア、韓国
  • 地雷処理: ベトナム、インド

2.二国間会談等について

ニュージーランド、米国、フィリピン、ラオス、インド、豪州、マレーシア、中国と個別に二国間防衛相会談を実施(以下、実施順に概要を記載)。

(1)日ニュージーランド防衛相会談(ブラウンリー国防大臣)

今回の会談は、日ニュージーランド防衛相会談として本年2回目であり、両大臣は海洋安全保障を含む地域情勢に係る認識を共有するとともに、日ニュージーランド防衛協力を更に深め、アジア太平洋地域の「戦略的協力パートナー」である両国関係を発展させていくことで一致。

(2)日米防衛相会談(カーター国防長官)

中谷大臣から、南シナ海における米軍の行動を支持する旨発言。同盟調整メカニズム(ACM)と共同計画策定メカニズム(BPM)の設置を歓迎。宇宙・サイバー等における協力の強化等の新ガイドラインの実効性確保のための取組を引き続き進めていくことを確認。普天間飛行場のキャンプ・シュワブへの移設に係る両政府のコミットメントと、沖縄の負担軽減のために協力していくことを確認。在日米軍駐留経費負担(HNS)について、早期の合意達成に向け努力することで一致。防衛装備庁の設置を踏まえ、装備・技術協力を強化し、海兵隊オスプレイの整備に係る今般の米国の決定は、新ガイドラインに掲げる共通装備品の修理及び整備の基盤の強化につながることを確認。

(3)日フィリピン防衛相会談(ガズミン国防大臣)

今回の会談は、日フィリピン防衛相会談として本年3回目であり、両大臣間で南シナ海・東シナ海情勢をはじめとする地域情勢について意見交換を行うとともに、能力構築支援(HA/DR分野等)や装備・技術協力をはじめとする日比防衛協力・交流の進展に歓迎の意を表しつつ、今後も積極的に協力を進めていくことで一致。

(4)日ラオス防衛相会談(センヌアン国防大臣)

会談の冒頭、中谷大臣より、来年のADMMの議長となるセンヌアン国防大臣の活躍に対して期待を表明し、日本としても最大限の協力をしていきたい旨表明。両大臣は、我が国とラオスがADMMプラスの人道支援・災害救援(HA/DR)専門家会合(EWG)で共同議長国を務めていることを踏まえ、同会合の成功に向けて、引き続き連携・協力し、互いに知見を共有していくことで一致。

(5)日印防衛相会談(パリカル国防大臣)

会談の冒頭、中谷大臣より本年10月の「マラバール2015」への海上自衛隊招待に対する謝意を表明。また、US-2協力前進に向けた協力を要請。この他、価値観と戦略的利益を共有するインドとの防衛協力・交流の推進の重要性を確認し、幅広い分野での交流を積み重ねることで強固で安定した日印防衛協力関係を築いていくことで一致。

(6)日豪防衛相会談(ペイン国防大臣)

ペイン国防大臣着任後、両大臣が初めて顔を合わせての意見交換を実施。両大臣間で、共同訓練や装備・技術協力などを含む日豪防衛協力の促進や日豪両国間の「特別な戦略的パートナーシップ」の更なる深化の重要性を確認。また、日豪間及び日米豪3か国間の協力が地域の平和と安定に重要であることで一致。

(7)日マレーシア防衛相会談(ヒシャムディン国防大臣)

中谷大臣より、ADMMプラス議長国としてのマレーシアの尽力に謝意を表明。 両大臣は、南シナ海情勢をはじめとする地域の諸課題について意見交換を行うとともに、日マレーシア防衛協力・交流を更に発展させていくことで一致。

(8)日中防衛相会談(常万全(じょうばんぜん)国防部長)

今回の会談は4年5か月ぶりの日中防衛相会談であり、中谷大臣より、防衛当局間が協力して防衛交流を促進していくことで、二国間関係発展のための良好な環境を醸成していきたい旨述べるとともに、日中間の諸問題についても意見を述べ、率直な意見交換を行った。更に、両大臣は、日中防衛当局間の海空連絡メカニズムの早期運用開始をはじめ、関係の強化のため、日中防衛交流を発展させていくことの重要性を確認。

(以上)


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