日本国防衛省とスペイン王国国防省との防衛協力に関する共同プレス声明(仮訳)

平成30年1月15日
防衛省

  1. 小野寺五典日本国防衛大臣及びマリア・ドロレス・デ・コスペダル・スペイン王国国防大臣は、2018年1月15日、東京において二国間会談を行った。両大臣は、2018年は日本とスペイン王国間の外交関係の樹立150周年であり、両国間の防衛協力を継続して深化させる特別な機会であることを認識した。
  2. 両大臣は2014年に署名された日本国国防省とスペイン王国国防省との間の防衛協力・交流に関する覚書の下、防衛協力及び安全保障協力を更に推進すべく意見交換を行った。両大臣は覚書の署名以来、二国間の防衛協力が深化、多様化していることに満足の意を表明するとともに、これまで達成してきた成果を踏まえ、更に防衛協力を進めていくことを決定した。両大臣は、国境を越えたテロに関するものを含む、国際社会における様々な課題について概観した。
     デ・コスペダル国防大臣は、国際平和と安全を推進する日本の取組を感謝し、認める旨示した。引き続き、デ・コスペダル国防大臣は、日本のソマリア沖及びアデン湾における海賊に対する戦いへの国際社会及びEUへの支援及び貢献に関し、日本の寛容さ及び連帯への謝意を表明した。
  3. 両大臣は以下のとおり、両国の防衛協力を次のレベルに引き上げるとのコミットメントを確認した。
    実務レベルの交流:両大臣は、両国間で安全保障及び防衛に関する事項に係る政策及び軍事当局間対話が行われていることを歓迎し、次官級協議の開催を含め、防衛政策対話を更に推進する意図を表明した。
    部隊間交流:両大臣は、両国間で部隊間交流が成功裏に進展していることを歓迎した。また、昨年、アデン湾において実施された海上自衛隊P-3Cとスペイン空軍のP-3Mによる共同訓練を歓迎した。
    防衛装備品・技術協力:両大臣は、両国が相互に関心のある分野において、防衛装備品・技術協力を推進するため、将来の防衛装備品・技術協力に関する対話を通じたものを含む情報交換を進めることを決定した。
    教育及び研究交流:両大臣は、国連平和維持活動(PKO)を含む国際的な平和維持活動への両国の貢献を再確認した。両大臣は、教育交流が成功裏に行われていることを歓迎した。これには、スペイン主催アジア太平洋地域高官向け国防研究課程への日本の自衛官派遣及び統幕学校国際平和協力センターでの国際平和協力上級課程(PKOCCC)及び国際平和協力中級課程(UNSOC)へのスペイン軍士官の派遣を含む。
    双方が関心を有する分野の意見交換:両大臣は、国連平和維持活動を含む様々な分野に関し、特に、様々なミッションへの参加から得られた経験に関する更なる意見交換のための機会を追求したい旨表明した。また、両大臣は、即席爆発装置(IED)に対する戦い、人道支援・災害救援活動(HA/DR)、サイバー防衛及びジェンダー問題等の、様々な分野での意見交換を継続する意図を表明した。
    多国間の枠組みを通じた協力:両大臣は、スペインが主要加盟国であるNATO及びEUを含む、多国間の枠組みにおける協力を推進することを決定した。この観点から、デ・コスペダル国防大臣は、NATOとのパートナーシップを強化するとの日本の意図を歓迎し、両大臣は様々な機会において、当該パートナーシップの推進のため協力することを確認した。
  4. 両大臣は法の支配に基づく自由で開かれた海洋秩序は国際社会の安定と繁栄の重要な柱であることを再確認した。両大臣は、自由で開かれたシーレーンを確保し、より高い地域の連結性のため、開かれ、公平で、持続的な質の高いインフラを推進していくことの重要性を認識した。両大臣は、自由で開かれたインド太平洋地域を維持するため協働することは、相互の利益であることを確認した。この関連で、デ・コスペダル国防大臣は、「自由で開かれたインド太平洋戦略」を歓迎し、両大臣は、同戦略の下、具体的な防衛協力の可能性を模索することを決定した。
  5. 地域情勢について、両大臣は、関連する国連安保理決議に著しく違反した北朝鮮による核・弾道ミサイルの継続的な開発を、最も強い表現で非難した。両大臣は、北朝鮮が非核化のための誠実な意思及び具体的な行動を示さない限り意味のある対話は期待できず、核・弾道ミサイル計画の完全な、検証可能な、かつ、不可逆的な方法での放棄及び朝鮮半島の非核化の実現に向けた具体的な行動をとるよう求めるために、北朝鮮に対して最大限の圧力をかけることが重要であることを確認した。このため、両大臣は、2017年12月22日に全会一致で採択された安保理決議第2397号を含む、関連する安保理決議を完全に履行するための、国際社会の全ての取組への支持を表明した。加えて、両大臣は北朝鮮に対し、人権侵害を即時に終わらせるとともに、拉致問題を即時に解決することを強く求めた。
  6. 両大臣は、東シナ海及び南シナ海における状況への懸念を表明するとともに、地域で係争のある地形の軍事化を含む、現状を変更し、緊張を高め得るいかなる一方的な行動に強く反対した。また、両大臣は、実効的な南シナ海の行動規範策定のための交渉の早期妥結を支持した。両大臣は、国際法により可能となる全ての方法を用い、武力の行使又は武力の行使による威嚇を用いず、国連海洋法条約(UNCLOS)を含む関連する国際法に従った、地域における相違の平和的解決を支持した。
  7. 両大臣は、閣僚級の政治及び戦略的な対話を継続することで一致した。このため、デ・コスペダル国防大臣は、小野寺防衛大臣に対して、2019年にマドリードで会談を行うため公式に招待し、両大臣はシャングリラ・ダイアログといった国際安全保障に関する会議の機会を捉え、二国間協議を行うことを確認した。

両大臣は、両国の防衛協力のモメンタムを維持するため、本日の会談の結果を緊密にフォローアップするようそれぞれの職員に指示した。