16~18歳へのワクチン接種についてのQ&A

はじめに

 自衛隊大規模接種センターで使用しているワクチンは、米国モデルナ社の新型コロナウイルス感染症に対するワクチンです。ワクチンを接種した人は、接種しなかった人に比べて新型コロナウイルス感染症を発症した人が少ないほか、更にワクチン接種により自身が感染しても周囲の人へとうつしにくいということが分かっています。思春期の子供に接種した場合の安全性については、米国始め海外の治験で確認されています。ワクチン接種には大きな意義がある一方で、副反応というデメリットもあります。

 自衛隊大規模接種センターでは来場された皆様に安全にワクチンを接種していただけるように、当日の体調がすぐれない方、発熱しておられる方、重い持病があって主治医にワクチン接種を止められている方、重篤なアレルギーの既往がある方、新型コロナウイルスの濃厚接触が疑われる方は予診の際、接種をお控えいただくことがあります。

 本Q&Aをお読みいただき、不明な点については医師による予診の際に遠慮なくご質問いただき、接種するかどうかご判断ください。

質問1 16~18歳の接種では、どのような副反応が起きやすいのでしょうか

 国内では、16歳以上への副反応の頻度に関するデータはまだありませんが、国外のデータでは、接種部位の疼痛を全接種者の9割に認めています。発熱の割合は海外では1~2割で、頭痛や筋肉痛、悪寒などの割合は約半数に、アナフィラキシーの割合は約30万人に1人程度との報告があります。ただ、日本では海外と比較して、特に発熱が多く見られる可能性があります。また、1回目より2回目の接種に多く報告されています。

質問2 新型コロナワクチンを接種すると心筋炎・心膜炎になる人がいるというのは本当ですか。また重症化することはありますか

 心筋炎・心膜炎とは細菌やウイルスなどの感染によって心臓の筋肉や心膜に炎症が起こる病気で、健康な子供でも発症することがあります。海外において、ごくまれに、新型コロナワクチン接種後に心筋炎や心膜炎を発症した事例が報告されています。ワクチン接種後、数日以内に胸痛や息切れ、動悸などで発症し、特に、1回目より2回目のワクチン接種時に、高齢者よりも思春期や若年成人に、女性よりは男性により多く報告されています。国内でも、件数はまれではあるものの、同様の報告がみられます。症状によっては入院を要しますが、ほぼ全例において回復し、死亡例の報告はありません。12歳~17歳の接種1回当たりの心筋炎の発症率は0.003%となっています。詳細は厚生労働省のホームページ(新型コロナワクチンQ&A)をご確認ください。
 接種後に胸痛、息切れ、動悸、足のむくみなどが認められた場合は、心筋炎・心膜炎の可能性もありますので速やかに医療機関を受診してください。

質問3 思春期の子供に、接種後に気になる症状が出たときの対処はどうしたら良いのでしょうか

 日常生活に支障を来すほどの発熱、疼痛、倦怠感が生じた場合や、接種を行ってから1週間以内の胸痛、息切れ、動悸などの症状が、3日以上経過しても改善が見られない場合については、かかりつけの医療機関を受診するか、パンフレットに記載の副反応相談窓口にご相談ください。多くの症状は接種後2~3日で回復することが多いとされています。

質問4 ワクチン接種後に発熱した場合、学校に登校しても良いですか

 国内の医療関係者を対象にした健康調査の中間報告では、新型コロナワクチン接種後の発熱は、接種後翌日までに起こることが多く、その多くは2日間以内に解熱し、また、ワクチン接種後の発熱は若年ほど多く、20代では2回目接種後の半数程度にみられるとされています。
 接種後に37.5度以上の発熱がみられた場合、体調がすぐれない場合は、学校や塾等への通学はできません。腕の痛みや筋肉痛など、体調への影響が少ない副反応であれば通学は可能ですが、解熱鎮痛剤を8時間以上服用しない状態で発熱がないことを確認してください。細部悩まれるようであれば学校や塾等にご連絡いただきお休みいただく方が無難です。
 日本小児科学会でも、発熱は副反応だけが原因ではない可能性があるので登校は避け、接種した医療機関やかかりつけの医療機関などへの受診を勧めています。

質問5 新型コロナワクチン接種後に激しい運動をしても良いでしょうか

 接種後2~3日、できれば1週間程度、発熱等の副反応を疑う症状に気を付けて、激しい運動を控えて過ごすことが望ましいです。

質問6 長期的な副反応はありますか

 長期的な副反応があるかもしれないという声もありますが、ワクチンの成分は投与後1週間程度で分解されてしまうことや、過去のワクチン使用の経験から、数週間程度の観察期間に出現しないような副反応が、遅れて出現する可能性は極めて低いと考えられています。また、mRNA(メッセンジャーRNA)ワクチンである新型コロナワクチン(ファイザー社、モデルナ社)によって将来不妊になるという科学的な根拠もありません。妊娠中の時期や、授乳中を問わず接種可能であり、16~18歳の方も安心して接種できます。

監修:防衛省人事教育局衛生官