自衛隊大規模接種会場の記録

接種会場の概要

概要

  • 2021年初冬、日本国内において新型コロナウイルスの変異株であるオミクロン株の感染が急速に拡大する中、医療従事者及び高齢者の方々への3回目ワクチン接種が山場を迎える状況において、防衛省・自衛隊は、地方自治体のワクチン接種に係る取組を後押しするため、東京都及び大阪府に「大規模接種会場」を設置しました。
  • この「大規模接種会場」は、東京大規模接種会場を陸上自衛隊東部方面隊(朝霞・東京都練馬区)、大阪大規模接種会場を中部方面隊(伊丹・兵庫県伊丹市)が各々担任し、防衛省・自衛隊が組織一丸となって運営してきました。
    ・自衛隊中央病院・自衛隊阪神病院をはじめとする全国の自衛隊病院や部隊・機関が医官・看護官等の医療従事者を派遣しました。
    ・海上自衛隊、航空自衛隊、防衛医科大学校、地方防衛局などの要員も接種業務や運営支援に携わりました。

特徴

  • 自衛隊大規模接種会場では、医療行為全般の組織的活動が可能な唯一の国の組織である防衛省・自衛隊の医官と看護官等が民間看護師等とも協力して接種業務を行うとともに、会場での接種者の方々の受付・誘導・案内といった会場運営を支える各種の接種支援業務は民間業者へ委託するなど、官民一体となるワクチン接種を行いました。
  • 3回目接種に加え、4回目接種及び変異株(オミクロン株)に対応したワクチン接種等、ワクチン接種の状況に合わせて柔軟に対応することにより、新型コロナウイルスの感染拡大防止に大きく貢献できたと考えております。

自衛隊東京大規模接種会場

会場概要

運営期間:令和4年1月31日~令和5年3月25日
場所:大手町合同庁舎3号館(東京都千代田区大手町1-3-3)

接種体制

東京会場ロゴマーク

会場のある東京千代田区の区花である桜を背景に、皇居のお堀に浮かぶ鴨を添え、ワクチン接種を表す注射針の先端は日本地図の東京を指し示しています。来場された皆様が移り行く季節を感じながら心穏やかに接種して頂けるようにとの思いを込めて、春夏秋冬4種類を淡いタッチの水彩画調にデザインしています。

自衛隊大阪大規模接種会場

会場概要

運営期間

堺筋本町会場:令和4年2月7日~令和4年7月31日
北浜会場:令和4年2月14日~令和5年3月25日

場所

堺筋本町会場:大阪市中央区久太郎町2-2-8 八木ビル
北浜会場:大阪市中央区今橋1-3-3 日経今橋ビル

接種体制

大阪会場ロゴマーク

澄み渡る青空に、オンライン問診を表すネットワークの網を背景にして、医の証である赤十字と、会場を設置した2022年の干支である寅年に因んだトラ(寅)柄の手が、大阪の堺筋本町と北浜の二つの会場を記した注射針を力強く掴んでいる様に、来場された皆様が親しみを感じてにこやかに接種して頂けるようにとの思いを込めて、ビビッドなポップ調にデザインしています。

会場設置の経緯と運営に際しての検討事項

会場運営の成果

活動日数

令和4年1月31日から令和5年3月25日まで、 約1年2か月間(※)に渡る長期間のオペレーションを完遂

東京会場:計375日間、大阪会場:計368日間(運営休止日を除く)

活動人員

自衛隊東京大規模接種会場 自衛隊大阪大規模接種会場
累 計 延べ約110,000人 累 計 延べ約69,000人
会場本部・接種隊 延べ約25,000人 会場本部・接種隊 延べ約18,000人
総合現地調整所 延べ約2,100人 総合現地調整所 延べ約2,500人
民間看護師 延べ約15,000人 民間看護師 延べ約9,900人
民間支援要員 延べ約68,000人 民間支援要員 延べ約38,000人
東京大阪合計で延べ約180,000人令和5年3月25日時点

接種回数

自衛隊東京大規模接種会場 自衛隊大阪大規模接種会場
累計339,449回 累計185,021回
東京・大阪合計で524,470回(令和5年3月25日時点)

3回目接種・4回目接種及びオミクロン株対応ワクチンの総計

成果

総括

  • 自衛隊大規模接種会場は、日本の2大都市圏の東京と大阪において、国が運営する唯一の接種会場として、新型コロナウイルスワクチン接種を推進する自治体の取組みを後押ししてきました。
  • 災害派遣等をはじめ様々なオペレーションで培われてきた防衛省・自衛隊の組織力と遂行力をもって、大規模な接種能力を擁する都市部のビルを利活用した施設の運営を長期間実施し、国民のワクチン接種のベースアップに寄与しました。
  • 勤務員一同、来場者ファーストを常に心に、心穏やかに安心して接種を受けられる会場であるように心がけてきました。

ワクチン接種の広報

成果

概要

  • 3回目接種・4回目接種及びオミクロン株対応ワクチンの接種の促進に寄与するため、メディア取材をはじめ、政府関係者や著名人の皆様の接種への対応などワクチン接種に係る政府広報に対して積極的に協力してまいりました。

新しい試み~オンライン問診~

概要

  • 新型コロナウイルスワクチンの接種に際しては、オンライン診療の活用が可能となったことから、来場された方々に対する利便性を図りながら、良質で適切な医療を効率性も考えて提供するために、会場にオンラインによる問診を導入しました。
  • 自衛隊の通信関係部隊等と連携した接種会場から離れた地域の自衛隊病院に勤務する医官による問診の実施は、自衛隊医官にとっても知見や教訓を得る非常に良い機会となりました。

感謝と応援のメッセージ

来場された様々な方々から、自衛隊大規模接種会場の勤務員に対して、暖かいたくさんの感謝や応援のメッセージをいただいてまいりました。
この言葉に声に思いに、勤務員一同いつも励まされ、長い期間を士気高く運営を続けることができました。本当にありがとうございました。

会場勤務員の「顔」

これまで公表した大規模接種会場関連のお知らせ

お知らせ(2023年)

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