日米安全保障協議委員会(2+2)共同発表(仮訳)

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令和3年3月16日
防衛省

 2021年3月16日、東京において、茂木外務大臣、岸防衛大臣、ブリンケン国務長官及びオースティン国防長官は、日米安全保障協議委員会を開催した。閣僚は、日米同盟が、インド太平洋地域の平和、安全及び繁栄の礎であり続けることを再確認した。日本は国家の防衛を強固なものとし、日米同盟を更に強化するために能力を向上させることを決意した。米国は、核を含むあらゆる種類の米国の能力による日本の防衛に対する揺るぎないコミットメントを強調した。拡大する地政学的な競争や新型コロナウイルス、気候変動、民主主義の再活性化といった課題の中で、日米は、自由で開かれたインド太平洋とルールに基づく国際秩序を推進していくことへのコミットメントを新たにした。

 日米は、中国による、既存の国際秩序と合致しない行動は、日米同盟及び国際社会に対する政治的、経済的、軍事的及び技術的な課題を提起していることを認識した。閣僚は、ルールに基づく国際体制を損なう、地域の他者に対する威圧や安定を損なう行動に反対することを確認した。閣僚は、自由かつ適法な通商への支持、航行及び上空飛行の自由並びにその他の適法な海洋の利用を含む国際法の尊重を再確認した。閣僚はまた、中国海警法等の最近の地域における混乱を招く動きについて深刻な懸念を表明した。さらに、閣僚は、日米安全保障条約第5条の下での尖閣諸島を含む日本の防衛に対する米国の揺るぎないコミットメントについて議論した。日米は、現状変更を試みる、あるいは、尖閣諸島に対する日本の施政を損なおうとする、いかなる一方的な行動にも引き続き反対する。閣僚は、台湾海峡の平和と安定の重要性を強調した。閣僚は、南シナ海における、中国の不法な海洋権益に関する主張及び活動への反対を改めて表明し、1982年の国連海洋法条約の下で設置されたフィリピンと中国との間の仲裁裁判所の2016年7月の判断が最終的であり、当事国を法的に拘束することを想起した。閣僚は、香港及び新疆ウイグル自治区の人権状況について深刻な懸念を共有した。

 閣僚は、北朝鮮の軍備が国際の平和と安定に対する脅威であることを認識し、北朝鮮の完全な非核化へのコミットメントを再確認し、北朝鮮に対し、国連安保理決議の下での全ての義務に従うことを求めた。閣僚はまた、拉致問題の即時解決の必要性を確認した。日本、米国及び韓国の三か国間協力は我々が共有するインド太平洋地域の安全、平和及び繁栄にとって不可欠である。

 日米両国は、日米同盟の強さは、共通の価値に基づくものであり、志を同じくする民主主義国との緊密なパートナーシップのネットワークにより一層強化されるものであることを再確認した。3月12日の日米豪印首脳会議は、世界に対して、普遍的な価値に基づき、威圧的な力に制約されることのない、自由で、開かれ、かつ包摂的な地域の共有されたビジョンを示した。閣僚は、ASEAN の中心性及び一体性並びに「インド太平洋に関するASEAN アウトルック」への強固な支持を確認しつつ、ASEAN と協働することを誓約した。

 一層深刻化する地域の安全保障環境を認識し、閣僚は、日米同盟の役割・任務・能力について協議することによって、安全保障政策を整合させ、全ての領域を横断する防衛協力を深化させ、そして、拡大抑止を強化するため緊密な連携を向上させることに改めてコミットした。宇宙やサイバーといった領域、及び情報保全を更に強化していくことの重要性を強調した。さらに、閣僚は、同盟の運用の即応性及び抑止態勢を維持し、将来的な課題へ対処するための、実践的な二国間及び多国間の演習及び訓練が必要であると改めて表明した。

 閣僚は、米国国防省が「世界的な戦力態勢の見直し」を進めている中で緊密に連携することの重要性を認識した。閣僚は、米軍再編の取組に係る進展を歓迎するとともに、地元への影響を軽減しつつ、運用の即応性及び持続可能なプレゼンスを維持できるように現行の取決めを実施していくことに対するコミットメントを再確認した。閣僚は、普天間飛行場代替施設をキャンプ・シュワブ辺野古崎地区及びこれに隣接する水域に建設する計画が、普天間飛行場の継続的な使用を回避するための唯一の解決策であることを再確認し、可能な限り早期に建設を完了することにコミットした。在日米軍駐留経費負担につき、現行の特別協定を1年延長する改正に合意したことを受け、閣僚は、双方の交渉官に、双方が裨益する新たな複数年度の合意に向けて取り組むことを指示した。

 2011年の3月11日の東日本大震災とその余波で失われた幾多の命を追悼し、閣僚は、日米同盟の協力の精神を強調し、インド太平洋地域で平和と安定を維持するために共に取り組んでいくことへのコミットメントを再確認した。

 日米同盟の深さと幅広さ及び無数の共通の優先的な政策に関する取組を強める必要性を認識し、閣僚は、年内の日米安全保障協議委員会の改めての開催を呼びかけた。

(了)