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防衛省の取組
日米安全保障体制
2024(令和6)年
第15回日米韓防衛実務者協議(DTT)共同ステートメント(仮訳)
第15回日米韓防衛実務者協議(DTT)共同ステートメント(仮訳)
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2024年9月10日、ソウルにおいて、大和防衛政策局長、アバクロンビー米国防副次官代行及びチョ韓国国防部国防政策室長が、第15回日米韓防衛実務者協議を実施した。3か国の防衛当局者は、共通の地域の安全保障上の懸念について議論するとともに、プノンペン及びキャンプ・デービッドにおける日米韓首脳会合並びに本年のシンガポール及び東京における日米韓防衛相会談以降の3か国安全保障協力を強化することへのコミットメントを新たにした。
3か国の防衛当局者は、歴史的なキャンプ・デービッド首脳会合以降の過去1年間の3か国の防衛当局による進捗を認識し、3か国安全保障協力の強化のため、引き続き緊密に協働することを誓約した。
3か国の防衛当局者は、7月に3か国の閣僚が署名した日米韓安全保障協力枠組み覚書が、これまでの関係における進捗を制度化し、体系的かつ安定的な形で3か国の安全保障協力を追求する基礎となるとの見解を共有した。
3か国の防衛当局者は、昨年承認された複数年にわたる共同訓練計画に沿って体系的に3か国共同訓練を実施した点について、3か国の取組の成功を強調した。3か国の防衛当局者は、将来の3か国訓練の様々な機会を追求し続けることを誓約し、本年末までに複数年にわたる共同訓練計画を更新することにコミットした。
3か国の防衛当局者は、6月の複数領域における3か国訓練である「フリーダム・エッジ」の初めての実施が3か国間の相互運用性を高め、朝鮮半島を含むインド太平洋地域の自由、平和及び安定を守ることに寄与したと認識した。3か国の防衛当局者は、近い将来、第2回目の「フリーダム・エッジ」訓練を実施することで一致した。
3か国の防衛当局者は、増大している北朝鮮の核・ミサイルの脅威を抑止することによるものも含め、朝鮮半島、インド太平洋地域及びそれを越えた地域の平和と安定に貢献するための3か国協力を強化することへの継続的なコミットメントを再確認した。
3か国の防衛当局者は、多数の国連安保理決議と相容れないものであるとともに、地域の多くの国々にとって懸念される動きである、「包括的戦略的パートナーシップ条約」への署名により特に示された、露朝間の拡大する軍事的協力のコミットメントに対して重大な懸念を表明した。3か国の防衛当局者は関連する国連安保理決議の履行のために国際社会との協力を強化することを誓約した。
さらに、3か国の防衛当局者は、北朝鮮による最近の核運搬システムの多様化、複数の弾道ミサイルの試験及び発射並びにその他の関連する活動を非難し、朝鮮半島及び地域の安全保障を不安定化させる全ての活動を直ちに停止するよう強く求めた。
米国は、日本及び韓国の防衛に対する確固たるコミットメントを再確認し、このコミットメントが、核を含むあらゆる能力に裏打ちされていることを強調した。
3か国の防衛当局者は、地域における力や威圧によるいかなる一方的な現状変更の試みにも強く反対することを再確認した。
3か国の防衛当局者は、南シナ海を含むインド太平洋地域における最近の海空の軍事的活動に関する評価を共有した。3か国の防衛当局者は、中国による不法な海洋権益に関する主張を後押しする危険かつ攻撃的な行動に関して各国が公に表明した立場を再び想起した。さらに3か国の防衛当局者は、国連海洋法条約(UNCLOS)に反映された国際法に整合的ではない行動に対する懸念を共有し、航行及び上空飛行の自由を完全に尊重することの重要性を強調した。
3か国の防衛当局者は、台湾に関する基本的な立場に変更がないことを認識し、国際社会の安全と繁栄に不可欠な要素である台湾海峡の平和と安定の重要性を強調した。3か国の防衛当局者は、両岸問題の平和的な解決を促した。
3か国の防衛当局者は、第16回日米韓防衛実務者協議を来年前半に日本で実施することを歓迎した。
(了)