第13回日米韓防衛実務者協議(DTT)共同ステートメント(仮訳)

令和5年4月15日
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  1. 2023年4月14日、ワシントンDCにおいて、ラトナー米国防省国防次官補、増田防衛省防衛政策局長及びホ韓国国防部国防政策室長が、第13回日米韓防衛実務者協議を実施した。3か国の代表は、朝鮮半島及び地域の安全保障環境に関する評価について意見交換したほか、日米韓安全保障協力を深化させるための具体的な方法について協議した。
  2. 3か国の防衛当局者は、北朝鮮による核及びミサイルの脅威を抑止し、朝鮮半島及びインド太平洋地域における平和と安定を強化するため、それぞれが警戒を維持し、3か国の安全保障協力を増進することを確認した。3か国の防衛当局者は、継続的な核及びミサイルによる挑発や違法な瀬取りを含む北朝鮮の国連安保理決議違反を最も強い言葉で非難し、関連する国連安保理決議の下での義務を北朝鮮が完全に履行することを確保するという国際社会の共通の目標を確認した。3か国の防衛当局者は、北朝鮮に対してすべての不安定化させる行動を即時停止するよう求めた。3か国の防衛当局者は、北朝鮮による核実験は、仮に実施された場合、国際社会による力強い確固たる対応により対処されることを確認した。平和的及び外交的解決に向けた対話への道は依然として開かれており、3か国の防衛当局者は北朝鮮に交渉へ戻るよう求めた。この目的のため、朝鮮半島の完全な非核化という3か国の共通のコミットメントと一致する韓国政府の「大胆な構想」の目標に対して、日米の代表は支持を表明した。
  3. 3か国の代表はまた、インド太平洋における安全保障環境について議論し、ルールに基づく国際秩序への共通のコミットメントを再確認した。3か国の代表は、台湾海峡の平和と安定の重要性を強調した。3か国の代表は、ロシアによるウクライナに対するいわれのない残虐な侵略戦争に対し、ウクライナを支持する必要性について再確認し、この侵略は領土一体性及び主権に対する深刻な侵害であり、国際秩序全体の構造を損なうものであることを認識した。
  4. 3か国は、北朝鮮による核及びミサイルの脅威を抑止し対応するためのミサイル防衛訓練及び対潜水艦訓練の定例化について議論した。3か国は、より効果的な形で地域における平和及び安定を維持するために、海上阻止及び海賊対処訓練を含む3か国訓練を再開する方法を議論した。
  5. 米国は、朝鮮半島及び地域における平和と安定に向けて、特に軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を有効に活用し、防衛当局間の意思疎通及び連携をさらに強化するための、日本及び韓国のコミットメントを全面的に支持した。
  6. 2022年11月13日のプノンペン首脳会談における「リアルタイムの北朝鮮のミサイル警戒データ」の共有という、日本、米国及び韓国の指導者のコミットメントに沿って、3か国の代表は3か国間の連携及び協力を増進するため、日米韓防衛当局間情報共有取決め(TISA)を含む既存の情報枠組みを十分に活用するよう現在進行中の作業を再確認した。
  7. 米国は、核を含むあらゆる種類の防御能力に裏打ちされた、日本及び韓国の防衛に対する米国の強固なコミットメントを再確認した。
  8. 3か国の代表は、第13回日米韓防衛実務者協議における議論が日米韓安全保障協力の実質的な発展に大きく貢献したことを確認した。さらに、3か国の代表は、第14回日米韓防衛実務者協議を来年ソウルにおいて、相互に決定した期日に開催することで合意した。

(了)