西部方面隊は、令和8年6月20日(土)から同月30日(火)までの間、令和8年度米海兵隊との実動訓練(レゾリュート・ドラゴン26(RD26))を実施しています。
本訓練は九州・沖縄県において実施され、陸上自衛隊及び米海兵隊の部隊が、それぞれの指揮系統に従い、共同して作戦を実施する際の相互連携要領を実行動により演練し、日米の連携強化及び共同対処能力の向上を図ることを目的としています。

訓練開始式
6月20日(土)、西部方面隊は、国内における米海兵隊との実動訓練(レゾリュート・ドラゴン26(RD26))を開始しました。本訓練は、九州・沖縄の主要演習場・駐屯地・基地を使用し、西部方面隊と 第3海兵機動展開部隊 のほか、米陸・海・空軍も参加する最大規模の実動訓練です。
陸自 領域横断作戦 ( CDO )と米海兵隊 機動展開前進基地作戦 ( EABO)を踏まえた連携要領を深化させ、島しょ防衛作戦における日米同盟の実効性・信頼性の向上を図りました。
輸送準備
今回のRD26には、自衛隊海上輸送群の船舶「にほんばれ」及び「ようこう」が初めて参加しました。装備品等を運ぶため、大型重機を使用し船舶への装備品等積載を安全確実に実施し、輸送準備を完了しました。
輸送予行
西部方面航空隊は、航空機を使用した輸送に係る訓練準備を行うとともに、日米の連携要領について調整を実施しました。安全かつ確実な任務遂行のため、共通の認識を得られるまで繰り返し行う訓練予行は、日米の連携強化・共同対処能力の向上及び航空安全の確保につながります。
統合兵站訓練
自衛隊海上輸送群の船舶「にほんばれ」及び「 ようこう 」を使用した統合輸送訓練を実施しました。この大規模な海上輸送が島しょ防衛の要となる「 機動展開能力 」です。
脅威下の輸送
西部方面後方支援隊と第3海兵機動展開部隊は、任務の継続を支える 物料投下 の「準備・梱包」作業を行いました。
日米の隊員たちは航空機からパラシュートで地上に降下させる物資が風圧や衝撃に耐え地上部隊へ確実に届くよう、協力し工夫を凝らして作業しました。
共同患者治療
日出生台演習場において日米による共同患者治療訓練を実施し、医療技術の向上を図りました。守るべきは最前線で戦う仲間の命。負傷者の発生から後送、そして治療へ。自衛隊と米海兵隊の医療チームが一刻を争う緊張感の中で手を取り合いました。この連携が隊員たちの安心感につながります。
対艦戦闘
陸上自衛隊の「12式地対艦誘導弾」及び「88式地対艦誘導弾」が 日出生台演習場に展開。水平線の彼方にある目標を正確に捉え、対処する手順を確認しました。この一覧の手順を磨き上げることが対艦戦闘能力の向上につながります。
ISR活動
徳之島において沿岸監視訓練を実施しました。日米共同で無人偵察機( UAV )を運用。海上の動きを偵察し、得られた情報は速やかに共有されます。四方を海に囲まれた日本において「気づく」ことが防衛の第一歩。
地元の皆様のご協力のもと、訓練を実施することが出来ました。
TRAP(Tactical Recovery of Aircraft and Personnel)
航空機および人員の戦術的な回収(TRAP)訓練を行いました。ベイルアウトしたパイロットを危険地帯から速やかに救出する想定で、日米の救出チームが一刻を争う緊張感の中で協力してミッションを遂行。いかなる過酷な状況下でも仲間の救出を追求することが隊員たちの絆と安心感につながります。
この訓練の積み重ねによって日米共同の捜索救助能力を着実に向上させています。
対着上陸戦闘
島しょ部への侵攻等を想定し、共同対着上陸戦闘訓練を行いました。陸上自衛隊の普通科部隊や火力戦闘部隊が、米海兵隊と緊密に連携して迎撃態勢を構築しました。敵の接近をいち早く察知し、日米の火力を集中させて侵攻を挫く。このようなリアルな訓練を積み重ねることが島しょ防衛における日米共同対処能力の向上につながっています。
救護所運営(災害対処)
先島において災害対処を想定した日米による 救護所運営訓練を実施しました。運び込まれる被災者の治療優先順位を決めるトリアージから野外手術システムを用いた緊急処置、その後の救急車両までの搬送等、一刻を争う状況を想定し、日米の医療チームが知識と技術を共有、シームレスな救護要領を訓練しました。緊急事態を想定した訓練が日米共同の医療対処能力の向上につながっていきます。
機外懸吊
大矢野原演習場において米海兵隊と機外懸吊訓練を実施しました。機内に入らない大型装備品や物資をヘリコプターに吊り下げて空輸する、島しょ防衛の後方支援に不可欠な技術です。日米の相互連携と輸送能力の向上を図りました。
共同戦闘射撃
日出生台演習場において共同戦闘射撃訓練を実施しました。今回の訓練では偵察ドローンを導入し、上空からリアルタイムで戦況を把握・分析し、16式機動戦闘車 や小銃射撃へと繋げる、現代戦に対応した日米の高度な連携を確認しました。
同志国軍人による研修
健軍駐屯地及び日出生台演習場において、RD26にオブザーバーとして参加している同志国軍の皆様をお迎えしました。RD26の訓練概要説明及び日出生台演習場での共同戦闘射撃訓練の研修を通じ、多国間の相互理解と連携をさらに深めました。
訓練終了式
6月30日(火) 西部方面隊は、国内における米海兵隊との実動訓練(レゾリュート・ドラゴン26(RD26))を終了しました。九州・沖縄の主要演習場・駐屯地・基地において共に汗を流した日米の隊員たちは、島しょ防衛作戦に必要な機動展開、弾薬・補給品・物資等の輸送、沿岸監視、偵察・警戒監視、対艦戦闘、対着上陸戦闘、患者の治療・後送等の訓練を日米共同で実施し、その表情には強い達成感と信頼の絆が刻まれています。この実践的な訓練により、日米同盟による抑止力及び共同対処能力を向上させました。
本訓練の実施にあたり、九州、沖縄県の関係自治体等や住民の皆様にご理解・ご協力を賜りましたことに、深く感謝申し上げます。