発表事項
本日は、私から2点、お知らせをいたします。
まず、令和8年度米豪軍との実動訓練「オリエント・シールド26」についてです。
本演習は、9月8日から24日にかけて、陸上自衛隊が米陸軍、豪陸軍と共同で実施する実動訓練であり、作戦遂行能力の向上を図るとともに、日米同盟及び日米豪3か国の連携を強化することを目的としております。今回は、米陸軍の受入れ支援を含む作戦準備段階から作戦実施段階までの一連の行動を演練するとともに、自衛隊海上輸送群の艦艇による輸送や、日米共同空挺降下を実施する等、オリエント・シールドとしては過去最大規模の訓練となります。陸上自衛隊としては、本訓練を通じて、同盟国及び同志国との連携を一層強化するとともに、部隊の練度向上に努めてまいります。
次に、輸送艇(MSV)の命名式・進水式についてです。9月17日、ジャパンマリンユナイテッド株式会社横浜事業所鶴見工場において、輸送艇の命名式及び進水式を行う予定です。命名式は防衛省として当該自衛艦の命名を行うものであり、その後、企業による進水式が行われる予定です。輸送艇は、小規模な港湾や島嶼への輸送が可能であるほか、ビーチング能力を有しており、島嶼防衛における機動展開能力の強化に資するものと考えております。
陸上自衛隊は、引き続き、我が国の防衛体制を強化するため、必要な能力の強化を図ってまいります。
私からは以上です。
質疑応答
記 者:
今の発言にございました横浜で命名式・進水式が行われるMSVについてお伺いします。改めてにはなるかと思うのですが、MSVの導入意義と期待することがあれば、改めて教えてください。
陸幕長:
MSVの導入意義というお尋ねです。島嶼防衛に万全を期すためには、全国各地から、島嶼部に、自衛隊の部隊や装備品を迅速かつ確実に輸送することが重要であり、そのための機動展開能力の強化を進めております。輸送艇は、主として南西地域の主要・周辺島嶼間の輸送を行う予定であり、中型輸送艦(LSV)、小型輸送艦(LCU)では接岸が困難な小規模な港湾、あるいは島嶼への輸送が可能であるほか、ビーチング能力を有していることが特徴です。このため、輸送手段の多様化と輸送能力の向上が図られ、島嶼防衛における機動展開能力の強化に資するものと考えております。
記 者:
陸上自衛官の隊員が中国大使館に侵入して起訴されて、懲戒免職になったと思います。それに対しての受け止めをお願い致します。
陸幕長:
本年3月に、陸上自衛官が在京中国大使館の敷地内に侵入するなどして、逮捕及び起訴された事案について、8月28日に、当該自衛官に対しまして免職の懲戒処分を行い、公表をいたしました。実力組織である陸上自衛隊において規律の維持は大変重要であるにもかかわらず、法と規律を遵守すべき自衛官がこのような事案を起こしたことは誠に遺憾であります。陸上自衛隊としては、引き続き、隊員に対する服務指導及び法令遵守の徹底を図ってまいります。
記 者:
先月、北海道で実施した国内2度目の88式SSMの実射訓練について伺います。訓練を終えての成果と課題を教えてください。また、昨年度から合わせて計3発の実射に、国内実射に成功したと思いますけれど、来年度以降も国内で実射訓練を実施していくお考えかも教えてください。
陸幕長:
先月、北海道の静内対空射撃場において実施した、88式地対艦誘導弾の実射訓練については、地対艦ミサイル連隊基幹をもって、射撃準備から演習弾射撃に至る一連の行動を演練するとともに、情報収集、それから射撃指揮を含む指揮幕僚活動を演練いたしました。また、電子戦部隊との連携訓練を通じ、情報共有や指揮官等の状況判断に係る要領を確認するなど、対艦戦闘能力の向上に資する知見を得ることができました。こうした訓練を通じて、地対艦ミサイル部隊の任務遂行能力の向上を図ることができたことから、十分な成果が得られたものと考えております。その上で、課題的なところでありますが、陸上自衛隊としては、引き続きこのような実践的な訓練を、全国の地対艦誘導弾部隊、これに積み重ねさせることにより、様々な状況下において迅速かつ確実に射撃を実施できるよう、部隊の練度の向上に努めてまいりたいと思っています。来年度以降の国内における実射訓練については、現時点で確定的にお答えできるものはありませんが、訓練計画の細部、それから訓練部隊の練成状況、装備品の運用状況等を総合的に勘案しながら、適切に国内での訓練の可否について検討してまいりたいと思っています。
記 者:
関連で伺います。訓練では昨年に引き続き、ミサイルのブースターを回収できなかったと思います。その要因について、陸自内で分析できていることがあれば教えてください。地元漁業や環境への影響も発生していないかも併せて教えてください。再発防止に向けて来年度以降、まだ決まっていないとは思いますけども、どのように取り組んでいくのかも教えてください。
陸幕長:
昨年度、まずですね、標示ブイが発見に至らなかった教訓、これが一番大きい箇所だったと思うんですが、これを踏まえまして、今年度は、その標示するブイとそれからブースターを連接する素材、これをですね、紐状のものからワイヤーに変更するとともに、ブースター本体にビーコンを装着するなど、回収の可能性の向上を図るための改善を実施いたしました。しかしながら、今ご指摘のありましたとおり、結果として今年度もですね、回収に至らず、現時点においてその原因について、部隊、それから企業と連携してその分析を進めているところであります。また、現時点において、当該ブースターに起因すると考えられる漁業活動、あるいは海洋環境への具体的な影響は確認をされておりません。また、関係漁協等に対しましては、捜索結果について説明を行ったところであります。引き続き、昨年度を踏まえ、今年度分も含めまして、原因分析、それから分析結果に基づく改善策、これの検証を行いまして、さらなる捜索・回収能力の向上に努めるとともに、地元関係者と連携しながら適切に対応してまいりたいというふうに思っております。様々な努力でですね、地元の漁協等の皆様の協力をいただいているところでありますので、今ご指摘のありましたようなところ、環境汚染とか、そういうものに対する影響がないように、細心の注意を払うためにですね、回収等についてはしっかりと再発防止等に努めてまいりたいと思っております。
記 者:
先ほどのMSVの件なんですが、この他、LSV、ようこう型輸送艦とかLCU、にほんばれ型輸送艦とか陸自さん導入していますが、この間ずっと、海自さんから操舵、操船の技術の支援を今もずっと受けているということでよろしいでしょうか。
陸幕長:
今ご質問のありました事項につきましてはですね、この海上輸送群の新編、あるいは、その陸上自衛隊が艦船を導入(※)するに先立ちまして、海上自衛隊の皆様方からは多大なご支援、ご協力をいただいているところであります。そして先般、私自身もですね、この海上輸送群、これの視察等に参ったところでありますが、その場面でも、海上自衛官の方々とその輸送艦を一緒に運航している、あるいは指導していただいているということでですね、現在もこの戦力化の途上にあっても、海上自衛隊には多大なるご協力をいただいているところであります。この状態をですね、どういう状況で、我々が10隻、海上輸送群、完了してですね、その後もどうするかという部分についてはですね、しっかりと検討していきたいと思っておりますが、いずれにせよ、この陸上自衛隊の艦船(※)については、引き続きですね、海上自衛隊の皆様から協力いただきながら、しっかりと戦力化に努めてまいりたいと思っております。
以 上
※:自衛隊海上輸送群は共同の部隊であるものの、令和7年防衛省訓令第58号により同群の隊務の監督等は、陸上幕僚長の職務とされていることから、陸上幕僚監部が予算要求し取得