荒井陸上幕僚長 定例記者会見

陸上幕僚長 記者会見

Press conference

荒井陸上幕僚長 定例記者会見


発表事項

な し



質疑応答

記 者:
前々回質問したかと思うんですけども、オスプレイに搭載されるはずだった軽汎用機動車の例など挙げてですね、なぜそういう調達の失敗を公開できないのかっていうふうにお尋ねしたかと思うんですけど、その時幕僚長、「装備の調達、それから当然この運用に係る事項など入ってきておりますので、公表できる情報とできない情報がありますので、今後ともですね、この観点に関しては、適切に検討、考慮しながら取り組んでいきたい、取り組んで参りたいと思っております。」とご発言されているんですけども、この汎用軽機動車に関していうとですね、これ僕が広報の方に尋ねたら、「お説の通りそれは調達失敗しました、その次のことを考えています。」ということを言われているわけですよ。ですから、広報としてオッケーな、公開してオッケーなはずなんです。なんでそれを陸幕の方で積極的にこの調達は失敗しましたということをですね、公開しないんでしょうか。

陸幕長:
はい、今おっしゃった内容、それから陸幕の広報室とのやり取りですかね、私、今その件ですね、承知しておりませんので、確認をしてから、お答えをするか、あるいはそういう形で確認したいと思っております。

記 者:
その問題のこういうことを公表しないで総火演でこれ使ったりとか、また災害派遣で広報の写真に使ったりして大変活躍してる装備です、みたいなことでこう紹介されるんです。そうすると普通の人、これ調達失敗したと思わないですよね。で、なおかつ、後継を考えてるとおっしゃってる。僕はその時に伺ったんですけども、実際何かその後継の車両に関して動きがあるのか。それからもう1つ関係していうと車両の単価がですね、陸幕が調達した単価とですね、航空自衛隊がこれと同様の車両を基地警備で配備してるんですけども半分以下なんですよ、なんでこんなに違うのっていう話があるんだと思うんですけども、この辺いかがでしょうか。

陸幕長:
はい、今の部分も含めてですね、後継車両が決まってる、決まってない云々も含めてですね、事実関係については、私承知をしておりませんので、この後確認をしたいと思っております。

記 者:
昨日ですね、航空自衛隊の熊谷基地で熱中症で隊員が搬送されるという事象がありました。それに関連して伺いたいんですけれども、陸上自衛隊での熱中症対策について伺いたいです。陸上自衛隊ではその炎天下での訓練に一定の条件や統一の基準を設けているのかという点、まず教えてください。

陸幕長:
はい、陸上自衛隊においてはですね、この熱中症というものについては、やはり隊員の生命、それから安全に関わる重要な問題であると認識をしておりますので、国全体あるいは今のこの気温の上昇等全般状況を踏まえつつですね、各種の対策をまず講じております。基準というお話でありますが、具体的にはですね、WBGT指数等をですね、これを活用して、活動環境に応じた訓練内容、それから実施要領の調整を行うとともに、必要に応じて活動の制限や中止を含めた対応を実施をしております。これはやはり、この熱中症というものについて、やはり生命の危険を及ぼすという可能性がありますので、例えば訓練検閲中とかですね、比較的部隊を検するというような真剣度の高い状況であっても本当にこの熱中症の危険があるという時はですね、一度この訓練を中止をしたりとか、一時停止をしたりとか、そういうふうな状況になっていますので、一定の基準に基づいて実施をしています。あと当然ですね、水分補給、それから訓練間、あるいは活動間でもその休養を適切に確保させるとかですね、健康状態の把握というものについてですね、各部隊基準を設けてですね、注意をしているところであります。またですね、この訓練中に熱中症あるいはそういうものを防止する施策だけではなくて、「暑熱順化」という言葉、今かなり一般社会でも出てきてると思うんですけど、陸上自衛隊においても部隊ごとですね、この4月春先くらいから、「暑熱順化」というような施策をですね、方面隊ごと、あるいは部隊ごと工夫してですね、暑さに慣れていくということ、活動をとりいれて万全を期したいと思っております。

記 者:
今の関連でお伺いします。WBGT指数はこれは確か、ちょっと私も簡単に調べただけのものではあるんですが、たしか31℃以上ではこの訓練というか、活動の中止等を呼びかけるものであるかと認識しております。実際にこの屋外での訓練を中止する実施するというのは、この基準に完全に倣って判断されているのか、それともその時の状況を総合的に判断して、各部隊の長もしくは訓練の担当者が判断しているものなのか、どちらになるのでしょうか。

陸幕長:
はい、今ですね、おっしゃられたようにその総合的に判断してという要素が大きいです。単純にこのWBGT指数31℃で切りますとですね、今のこの状況ですと、ほとんどの野外活動っていうのはなかなか厳しい状態ですので、総合的にかつもし続ける場合は、先ほど申しましたような例えば水分あるいは休憩時間や休養時間をもう決めるとかですね、そういうのは工夫をしながらそれぞれの状況に応じてやっているというところであります。

記 者:
今の回答の関連でですね、おっしゃるように、この31℃という、WBGTの31℃っていうのは、結構厳しい指数にはなっていると把握しています。これで訓練が、実際に全部に倣っていると実際長期的に訓練ができない。ほとんど夏は訓練できないという状況になると思いますが、たとえば陸上自衛隊としてですね、各地で条件がもちろん違うのは承知しているのですが、より厳格な統一のルールをたとえば考えていく必要性ですとか、そういったことについては、幕長はどのように考えてますでしょうか。

陸幕長:
はい、今ですね、明確にその全国統一の基準をですね、細かく決めるというところまでは考えてはおりません。やはり陸上自衛隊については、北海道からこの南西諸島までですね、かなり気候の条件っていうのが差がありますので、そこのところは部隊ごとですね、どのような形にしていくかというのはですね、しっかりと決めていきたいと。いずれにせよ、管理というのは安全管理の観点から必要な指導というのを強化をしていくというところで留めております。

記 者:
自民党の国防部会で防衛省の大臣官房の衛生監が先生方に説明した資料があるんですけれども、これ陸自の救急品、携行救急品の資料があるんですけども、これ多分、陸幕の衛生が作成したものではないかと思うんですけど、かなりこれいい加減なもので、間違いが多くてですね、まず全体的に言うと製品は異なるけど、ほぼ同等のものを担保してるっていうふうに書いてるんですけど、実際これ同等じゃないんです。以前もですね、前の止血帯と包帯1本の時も、岩田陸幕長は、「いや米軍と同等です。」とおっしゃったんですよ。また同じようなことをこれおっしゃってて、具体的にこれ言うとですね、まずポーチがですね、ポーチのところに止血帯のポーチもついてるんですけども、これ陸自のやつはついてないはずなんですよ。止血帯本体に関しては同等のものを、同一製品を使用してるっていうふうに書いているんですけども、これ米軍はラチェット型っていう新しいものに変更してるんですよ。あとはチェストシールも米軍の方と同じものだとほぼ同等品って言ってるんですけども、日本で使ってるものはすぐ剥げてしまうし、あとぱっと手でめくって、手動でこう廃棄ができる物なんですけれど、それが自衛隊の場合できない。見てると、結構そういう感じでこう書類に不備がある。あとIFAKの米軍の方では、気道のエアウェイのやつが、本当は1本なのに2本のってたりするんですね。これかなりいい加減で、あと、その処置などの結果を記録するっていうものを陸上自衛隊のやつに入ってないっていうふうに指摘してるんですけれど、これはDD1380という記録用紙が陸自のものに入ってます。で、これはちょっと古いタイプ、ベトナム戦争時代のもので、しかも日本語なので、例えば今米軍とかNATOが使ってるTCCCカードというものとは互換性がない。だから、例えばその共同作戦をした場合に、じゃあ米国のその病院に搬送するとなった時に、これ日本語で書かれてどうするんですかっていう話になるかと思うんです。で、こういうことが政治家に対する説明に対してもですね、かなり杜撰にやってらっしゃるというのは衛生にやっぱりだいぶ問題があるんじゃないですか。

陸幕長:
はい、まずその資料ですね。そのものというものについて、私は今手元にもありませんし、確認をしておりませんので、ご指摘でありますので、もし追えればですね、その資料等を確認して、必要な修正があれば当然指導していくのは、これ私の仕事ですし、そのように心がけたいと思っております。個別のことで1つだけ申し上げますと、先ほどTCCCカードのお話がありましたが、今レゾリュート・ドラゴン、私は2年前、西方総監時代だったんですが、やはり今おっしゃられたような問題認識っていうのはありましたので、海兵隊とその陸上自衛隊の中で、その共通のそういうカードとか、そのマニュアルとかっていうのを努力をしているということだけはですね、申し上げたいと思っております。ただ、それがこれからどういうふうな形で正式化するかとかというのはですね、しっかりと検討してまいりたいなと思っております。

記 者:
また衛生関係の話なんですけども、歴代の防衛大臣にですね、医官の数は足りてますかって話をするとですね、「いやいや1100人ぐらいで大体9割ぐらいで充足しております。」っていう話なんですけども、ではなんで部隊の医官の充足率2割ぐらいしかいないのか。実際問題としては、1100人の中で、産休とかで100人ぐらい長期休暇で実際いない。あとは250人ぐらい、これは歯科医官、本来医官の中に含めない歯科医官が入っていて、あとは研修医が280名ぐらい、それから診療資格を失効している問題がある先生が50人ぐらいいて、メンタルとかで休んで問題があって休んでる人たちがいてですね、実際これを引くとですね、400名程度しかいない。しかもその第一線の救護ですが、例えばその実際現場で外科的な処置をする、外科手術をするという先生がこの中で一体何%いるのか、実際問題としてその戦傷医療の処置ができないんじゃないかと思うんですけどもいかがでしょう。

陸幕長:
はい、今おっしゃられたですね、数字についてはですね、手元にありませんので、後ほど私の方も確認をしたいと思っていますが、全般的にやはり医官、今おっしゃられたところが、正確かどうか別にして、研修とかで抜けたりとかですね、そういう部分も必要性がありますので、部隊の方に十分な人が回ってるかっていうとですね、現状、やはりいない場合もあるっていうのは私も同じ認識であります。ただその部分にはですね、例えば訓練等においては、近傍の部隊でカバーしあったりとかですね、そういう処置をしていますので、平時、訓練そういうものについてはですね、部隊の方、第一線等はやりくりをしているという状況です。いずれにせよ、今ご指摘がありました数字等については正確に、私の方も確認したいというふうに思っております。

記 者:
全く別の話なんですけれど、10式の近代化が進められてるかと思うんですけども、これに関して、取材する限りでは、ネットワークシステムが10TKネットワークを使うというふうに聞いております。これが事実かということ。まず10TKネットワークは今の24式とか25式それからAMVの指揮通信車にも使ってるんで、これで変えてしまうと問題があるのかなというような想像はしてはいるんですけど、ただ基本的に四半世紀前のシステムで、基本、中隊の中だけでのクローズのシステム、例えばドローンであるとか普通科の部隊とこう情報がやり取りできるかってできない、割と時代に即していないものだと思うんですけども、これをなんか変えていこうというような予定とかございますでしょうか。

陸幕長:
はい、10式戦車ネットワークというものについてはですね、陸上自衛隊等においてはですね、この車両間あるいは近傍の部隊とのネットワークを確保するということでですね、画期的な装備であったと思います。ただ、ご指摘の通りですね、やはりこれだけ科学技術が進む、あるいは戦い方が変わる中でですね、不断の第一線部隊のネットワーク、これをどうするかっていうのは検討をしていきたいと思っておりますし、現にこの中で色々どういうふうにするかということを検討しているところであります。

記 者:
関連してなんですけども、10式戦車は、全部するかどうかは分かりませんが、近代化をされるということで話は進んでるかと思うんですけども、それに付随するですね、89式戦闘車であるとか、87式の対空自走機関砲であるとか、はっきり言うと時代遅れなものが30年40年ほぼほぼ更新もされてなく近代化もされてない。第7師団見てるとこう装甲車博物館みたいな様相を呈してる部分もあるかと思うんですけども、これに対して何を近代化するかということは、陸幕の方からは発表されてないんですけれど、何かこういう装甲車両を一新するとか、こういうふうなそのロードマップで変えていくとかっていうような計画ってのはございますでしょうか。

陸幕長:
はい、これもですね、先ほどのご質問に類似をするんですが、やはり我々が保有する装備品というものについては、新しい戦い方、あるいは科学技術の進展に従いましてですね、不断の見直しをしているところでありますし、現にこの戦闘車両類をどうするかというものについてもですね、見直しっていうのは逐次やっているところであります。必要な時期、あるいはそういうある程度の成果が出た時点にですね、公表できる部分はお知らせをしていきたいと思っております。

以 上

過去の陸上幕僚長 記者会見一覧