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指揮官と私をつなぐ物

船岡駐屯地兼ねて第2施設団最先任上級曹長 准陸尉 後藤 冬希

船岡駐屯地兼ねて第2施設団最先任上級曹長
准陸尉 後藤 冬希

 現在、第2施設団最先任上級曹長として上番し、指揮官の補佐者として日々試行錯誤を重ね、奮闘して他職種部隊隊員の悩みや問題点についても把握するとともに、助言をしつつ隊員の育成に努めております。
 指揮官と私の関係は、1冊の本から始まりました。最先任上級曹長課程入校にあたり、団長から、「帝王学(貞観政要の読み方)」を手渡され、入校中に読み、何を感じたか整理して報告してもらいたいとの指導でした。題名から見ても重く堅苦しいもので、私には無縁に感じられた本でした。
 課程教育修了式辞において、「指揮官に、貞観政要の諫言ができる最先任上級曹長を目指してもらいたい」との言葉をいただき、改めて団長の最先任上級曹長に対する期待と思いを強く感じ、決意と覚悟を新たにしました。
 現在の業務に置き換えてみると、団長に対して、隊員からの意見や問題点等の情報を適切に報告すること特に耳の痛くなるような話ほど包み隠さずに報告できているだろうかと自問自答しております。真に貞観政要でいう李世民と魏徴の関係を築けるように、常日頃からのコミュニケーションを重視しています。指揮官の企図を徹底し、指揮官の耳目となって、状況判断に資する情報を提供するとともに、下意上達において歯に衣着せず、ずけずけと耳の痛い話ができる補佐者として、「謙虚な気持ち」と「感謝の心」を常に持ち続け、あの日に誓った決意と覚悟に嘘偽りはありません。
 船岡駐屯地及び第2施設団の任務完遂のため、不幸な隊員を出させないようこれからも全身全霊を込めて任務にまい進してまいりたいと思います。

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