みちのくWeb - 陸上自衛隊東北方面隊

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仲間の心にも明かりを

施設の維持管理で訓練を支える

訓練中の菊池さん

訓練中の菊池さん

 平成19年に自衛隊退職後、予備自衛官となり、平成21年から現在まで、即応予備自衛官として毎年訓練出頭率100%を達成。今年度も30日間出頭済み。現在は、博電社株式会社に勤務し、電気工事などを担当。
 即応予備自衛官の菊池さんが岩手駐屯地の隊舎で電気工事を行っているとの情報を聞き取材に行ってきました。
 その日、電気工事を行っていた場所は、何と菊池さんが即応予備自衛官訓練出頭時に宿泊、訓練をしている隊舎でした。何とこの日は、即応予備自衛官招集訓練日であり、工事をしている下の階で訓練が行われていました。
 そこで照明器具の取り換えをしていた菊池さんは、「今回の工事は、入隊時から退職して即応予備自衛官となった現在も長くお世話になっている隊舎だから、自分の家を工事している気持ちです。また、同じ部隊の仲間に会うことができて嬉しい。」と笑みがこぼれていました。
 年間30日、即応予備自衛官招集訓練での迷彩服姿を見てきた常備自衛官の仲間が、菊池さんの見慣れない作業服姿を見て、「自分達が訓練で使用する施設を広い視点から見ることができる。即応予備自衛官は、民間企業と自衛隊のグラデーション部分に位置し、『官民の一体感』を感じる。」と感心していました。
 その言葉のとおり、菊池さんに作業はいつまでですかと聞くと、「工期は決まっているけど、早く完了したらその分皆も嬉しいですよね。」と使う人の気持ちも考えた温かい言葉が返ってきました。気持ちよく日々の訓練ができるのも、施設の維持管理をしてくれている人がいるからということを、菊池さんを通して知ることができました。
 博電社株式会社の代表取締役吉田博志さんからは、「普段訓練している場所の工事に入ることは珍しい。綺麗に作業することは当たり前。人の付き合い出会いは大切にし、人から信頼される正直な人でありたい、菊池さんもそういう人物だと思う。」と話してくれました。
 電気工事のやりがいは、明かりがついたときの達成感だという菊池さんは、即応予備自衛官招集訓練中も仲間に明かりを灯しています。

照明器具を交換する菊池さん

照明器具を交換する菊池さん

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