ゴラン高原派遣輸送隊
【ゴラン高原】
 ・ イスラエル、レバノン、ヨルダン及びシリアの国境が接する高原で、軍事戦略及び水源確保上の要衝の地
 ・ 第3次中東戦争以降イスラエルが占拠中であり、現在もシリアとイスラエルが領有権を係争中
 国連兵力引き離し監視軍(UNDOF)は、第4次中東戦争停戦後、シリアとイスラエル間の停戦監視及び兵力引き離しなどに関する合意の履行状況の監視を任務として1974年に創設され、ゴラン高原に設定された兵力引き離し地域(AOS)に展開しており、現在1000名を超える要員が活動中である。
 自衛隊は、UNDOFの活動に必要な日常生活物資などを、イスラエル、シリア、レバノンの港湾、空港、市場などから各宿営地まで輸送するため、平成8年以降、ゴラン高原派遣輸送隊として隊員を派遣して貢献を重ね、高い評価を得ており、平成24年2月から第2師団を基幹とする第33次要員を派遣、引き続き9月から第34次要員を派遣した。


◎方面隊からの派遣
 ・ 第4次隊要員  (平成 9年8月〜10年2月)
 ・ 第11次隊要員 (平成13年1月〜8月)
 ・ 第12次隊要員 (平成13年8月〜14年2月)
 ・ 第21次隊要員 (平成18年2月〜9月)
 ・ 第22次隊要員 (平成18年9月〜19年3月)
 ・ 第27次隊要員 (平成21年3月〜8月)
 ・ 第28次隊要員 (平成21年8月〜22年3月)
 ・ 第33次隊要員 (平成24年2月〜9月)
 ・ 第34次隊要員 (平成24年9月〜25年1月)
壮行式典
(2月4日 旭川駐屯地)
壮行会食
(2月4日 旭川駐屯地)
砂利運搬
現地での調整 ヘルモン山警備道路の除雪 輸送物資の点検
整地作業 道路整備 輸送する食料品の梱包



ハイチ派遣国際救援隊
 平成22年1月13日、ハイチ共和国首都ポルトープランスの西南西約15qで起きたマグニチュード7.0と推定される大地震が発生し、死者20万人以上、建物の倒壊やライフラインの壊滅等甚大な被害が出た。
 1月21日、中部方面隊第13後方支援隊基幹の「ハイチ国際緊急医療援助隊」が派遣された。その後、国際安全保障理事会は、ハイチ大地震災害に対する緊急の復旧、復興、安定化に向けた努力を支援するため、国連ハイチ安定化ミッション(MINUSTAH)の増援を決定し、これを受けた政府は陸自施設部隊を派遣することを決定した。
 陸自施設部隊は、重機類を含む多数の車両を装備し、地震によって発生した大量のがれきの除去、避難民キャンプ地の造成、道路の補修、軽易な施設の建設といったハイチの復興・復旧のための活動を実施するため、平成22年2月以降、6次に亘り隊員を派遣し、貢献を重ね高い評価を得てきた。
 平成24年1月から、第2師団基幹の約320名が第6次隊として任務に就いている。
壮行式典
(1月28日 旭川駐屯地)
家族説明会
(1月28日 旭川駐屯地)
がれき運搬作業
会計業務 文化展示 敷地造成作業
テゥルベル小学校建設作業 共同部隊との調整
「ハイチ派遣国際救援隊(第6次)帰国」
 ハイチ派遣国際救援隊(第6次隊 隊長 野村1佐)約320名が、現地での任務を完遂し、8月7日(火)及び22日(水)の2波に分かれて新千歳空港に到着した。
 6次隊は今年1月から第2師団を基幹として派遣され、平成22年1月に発生した大地震で被災したハイチ共和国復興のため、首都ポルトープランス近郊でがれきの除去や道路整備、小学校の再建事業等を実施したほか、人材育成支援「絆プロジェクト」としてハイチ人に対しブルドーザー等の重機操作の教育も行った。
 到着口には隊員家族や留守隊員等が出迎え、派遣隊員達は黒く日焼けした顔に笑みを浮かべ、約半年ぶりとなる家族との再会を喜んでいた。
絆プロジェクト(重機操作の教育) 絆プロジェクト第1期生の修了証を手に
出迎えた方面総監(岩田陸将)と握手を交わす6次隊長野村1佐(新千歳空港) 出迎え行事(旭川駐屯地) 家族との久しぶりの再開
帰国式典(8月23日 旭川駐屯地) 帰国報告をする野村1佐 家族との久しぶりの再開



南スーダン派遣施設隊
 平成23年7月9日、スーダン共和国の南部10州がアフリカ大陸54番目の国家として分離独立し、南スーダン共和国が誕生した。
 国連安全保障理事会は、平和と安全の定着及び南スーダンの発展のための環境の構築の支援等を任務とする、国連南スーダン共和国ミッション(UNMISS)を設立し、これを受け政府は、陸自施設部隊を派遣することを平成23年12月20日に決定した。
 自衛隊は、道路等のインフラ整備等を実施する施設隊のほか、現地支援調整所を設置し、当面、首都ジュバ及びその周辺で活動する。
 方面隊は、第1次要員の施設隊本部要員各1名を平成24年1月13日及び2月18日に、施設小隊34名を3月23日にそれぞれ派遣した。引き続き、第2次要員の先遣隊約20名を5月31日、第1波約150名を6月9日、第2波約110名を6月22日に派遣した。
壮行会(第1要員)
(3月22日 岩見沢駐屯地)
施設小隊見送り(第1次要員)
(3月23日 新千歳空港)
国旗掲揚
給水活動 道路整備
本宿営地の準備状況 排水溝改修 簡易木造施設構築(鉄筋加工)
南スーダン派遣施設隊(第2次要員)帰国〜任務を完遂〜
  平成24年12月19日(水)、南スーダン派遣施設隊(第2次要員)主力第2波が新千歳空港に到着し、11月20日(火)に帰国した先発隊及び12月5日(水)に帰国した主力第1波と合わせて約330名全員が、約6ヵ月から最長11ヵ月にわたる任務を完遂し帰国した。
 新千歳空港には、方面総監をはじめ旅団長及び隊員と隊員家族が到着ロビーに集まり、派遣隊員を盛大な拍手で出迎えた。
 空港到着後、隊長の松木2佐が方面総監に、帰国報告を実施した。総監は、「南スーダンでの厳しい環境の中、立派に任務を成し遂げ無事に北海道の地に帰国したことを方面総監として嬉しく思う。諸官は自衛隊の代表、日本代表として立派に南スーダンの国造りを支えた事を誇りに思うとともに貴重な経験そして教訓というものを今後の糧としてもらいたい。」と派遣隊員を労った。
 21日(金)には真駒内駐屯地において南スーダン派遣施設隊の帰国報告会を実施した。
先発隊 帰国行事
多くの隊員・家族が出迎える空港到着ロビー 充実感溢れる表情で総監と握手 笑顔の再会
第1波 帰国行事
成長した我が子を笑顔で抱き上げる隊員 インタビューに応じる亀谷副隊長 幌別駐屯地での出迎え行事
第2波 帰国行事
千歳空港での出迎え行事 隊員1人1人を固い握手で出迎える
岩田総監
労いの言葉を述べる岩田総監