トップスライドショー

 美幌駐屯地の歩み

 美幌駐屯地は、北海道の東部オホーツク海沿岸から30㌔余りの内陸部に位置し、北方の重要性から昭和15年10月、美幌町内の田中地区に、美幌海軍航空隊として開隊されました。
 太平洋戦争開戦直後の昭和16年12月10日のマレー沖海戦において美幌海軍航空隊は、英国が不沈戦艦と誇っていた「プリンス・オブ・ウェールズ」、「レパルス」2艦を撃沈させる輝かしい戦果を挙げました。
 昭和17年11月に第701航空隊と改称された美幌海軍航空隊は、昭和18年3月にブナカナウ基地で解隊し、その後美幌基地には北東海軍航空隊の第51航空戦隊司令部などが移駐して北辺の護りについておりましたが、昭和20年8月に終戦を迎え、進駐した連合軍により飛行場施設の破壊作業が開始され、滑走路・エプロンの機能は失われ、兵舎のみが辛うじて基地の面影を残しております。
 そして昭和25年、一部の建物は国立療養所として開設された頃、時を同じくして警察予備隊が発足。地元美幌町の全町あげての誘致活動により、昭和26年3月その先陣が真駒内・千歳・札幌からそれぞれ美幌に移駐、4月8日をもって美幌駐とん地が開設され、第62連隊、第2施設大隊及び第2偵察中隊が美幌部隊としての第1歩を踏み出しました。
 昭和27年、警察予備隊は保安隊に改称、第6連隊が創設され、昭和29年6月、第62連隊第3大隊は第2特科連隊第3大隊に、第6連隊は第6普通科連隊に改称、また同年7月に陸海空自衛隊が発足し、美幌部隊は陸上自衛隊美幌駐屯地となりました。
 同年9月、第2特科連隊第3大隊と第6普通科連隊は、第5管区(現在の第5旅団)の隷下部隊となり、第2特科大隊は第5特科連隊第3大隊に改称され、同年10月には美幌駐屯地業務隊の前身である管理隊及び福祉隊が第6普通科連隊の指揮下に編成され、昭和28年9月には管理隊及び福祉隊が美幌駐屯地業務隊として改編されました。
 昭和33年12月には、第306地区施設隊が帯広で創立し美幌に移駐、昭和37年、第5管区から第5師団への改編に伴い、第6普通科連隊は4個普通科中隊編成、第5特科連隊第3大隊は3個中隊編成となり、同年7月に第1特科団(北千歳)隷下の第105特科大隊が東千歳から移駐、7年後の昭和44年に北千歳に引き揚げ、替わって滝川から第101特科大隊が新たに駐屯しました。 
 昭和63年、第306地区施設隊は、道東地域における部外工事160件達成という栄光とともに30年間に及ぶ歴史を終え廃止された。
 平成12年に、第101特科大隊の後方支援隊として、第101特科直接支援大隊第1中隊第1直接支援小隊が新編されました。
 平成16年、第5師団の旅団化改編に伴い、第5特科連隊第3大隊は廃止となり、53年の輝かしい歴史に幕を閉じた。また、第6普通科連隊重迫撃砲中隊が改編され、本部管理中隊重迫撃砲小隊となり、第5後方支援隊第2整備中隊第2普通科直接支援小隊が第6普通科連隊に支援隊として、新編されました。更に平成23年の新たな体制への移行に伴い、第6普通科連隊第4中隊が廃止となり、3個普通科中隊編成となりました。
令和5年、3月16日付をもって、第5旅団から即応機動旅団の改編に伴い、第6普通科連隊は、第6即応機動連隊に改編となり、機動戦闘車中隊及び火力支援中隊が新編されました。
 あわせて第5後方支援隊第2普通科直接支援小隊は、第5後方支援即応機動支援中隊に改編され、新たな歴史の第一歩を歩みだしました。そして第1特科団改編に伴い、第101特科大隊及び第101特科直接支援大隊第1中隊第1直接支援小隊が廃止となり、栄光と伝統の歴史に幕を閉じました。
 現在、第6即応機動連隊、駐屯地業務隊、第375会計隊、第5後方支援隊即応機動支援中隊、第121地区警務隊美幌派遣隊、第302基地通信中隊美幌派遣隊、帯広地方協力本部道東地域援護センター美幌分室の7個部隊が所在しております。
 同駐屯地は、オホーツク沿岸の2市8町を警備隊区として、地域の人達から慕われている駐屯地となっています。
 主な部外協力としては、オホーツクの雄大な風景を望みながらのサロマ湖100㌔ウルトラマラソン、オホーツク網走マラソン他、近隣で行われているビホロ100㌔デュアスロン大会等各種行事等で運営支援を行っております。 
 平成23年の東日本大震災におきましては、駐屯地から約470名の隊員が主に宮城県石巻市へ派遣され、行方不明者の捜索や生活物資の輸送等の支援活動を行いました。
また、国際平和協力活動として駐屯地から南スーダン派遣施設隊(第6次要員)約120名の隊員が派遣され、無事に国連南スーダンミッションを完遂し帰国しました。
 今後も美幌駐屯地は地域住民の御支援、御協力のもと国民及び地域住民への信頼を醸成するとともに、道東防衛の任務に邁進していく所存です。

昭和19年当時の本部庁舎

現在の本部隊舎

現在の駐屯地正門

戻る


このページは、第5旅団司令部総務課広報班で管理しております。