隊の活動状況
平成26年度東北方面隊震災対処訓練「みちのくALERT2014」
(11月6日~10日)
隊は、岩手山演習場及び同周辺地域において実施された東北方面隊震災対処訓練に参加した。本訓練では、宮城県沖震災対処を想定し、東北方面区への部隊機動、部隊展開及び人員捜索救助活動を実施した。
  土砂崩れ等により車に閉じ込められた人を救助するため、救助用油圧器具(スプレッダ)でこじ開ける訓練
家屋の倒壊等で瓦礫の下敷きになった人を削岩機を使用し救助するための訓練
生存者を発見するため破壊構造物探索機で瓦礫等のすきまから内部を確認する訓練
救助用油圧器具(カッター)で鉄格子を切断する訓練
建物内部に閉じ込められていた人を無事に救助(訓練)
 訓練参加者の感想
第2中隊 城谷曹長(写真中央)

今回、班長として参加したこの訓練から学び得た最も重要なキーワードは「タイムリー」である。目の前で起きた事、起きつつある事に対してその場で判断して指示を出し、それに基づいて行われる行動までが「タイムリー」でなければ人命さえ左右しかねないからである。日頃の訓練で機材を熟知し、実戦に近い環境でそれらを使いこなす事が「タイムリー」に繋がる事を痛感した。またこの訓練で得た教訓を部隊に対し「タイムリー」に普及することが最も重要だと思う。
第2中隊 川畑3曹(写真左)

初のみちのくアラートでしたが、大きく東北への機動訓練、それから倒壊家屋捜索及び救助訓練等に参加し、良い訓練だったと感じました。東日本大震災時には、生活支援隊の一員として派遣されました。その時の任務が人命捜索だったとしたら実際どの様な動きになるか、イメージしきれない所がありました。今回の訓練でより鮮明にイメージし、備えることが出来ると感じましたので、私にとって大きな訓練成果だと思っています。
  第2中隊 今野3曹(写真右)

スプレッター操作手として初めてみちのくアラート訓練に参加しました。訓練では土砂崩れに巻き込まれた車の人員救助の任務でしたが廃車を使用した実践的場面設定でしたので、とてもいい訓練になりました。今後は今回の経験を活かし有事の際、迅速に対応出来る様に器材の操作を含めて物心両面の準備をしていきたいと思います。
 第2中隊 金山2曹

今回の訓練は、今から約3年前の平成23年3月11日に発生した、東日本大震災の爪跡残る岩手県宮古市宮古運動公園で実施されました。そこで倒壊家屋捜索救助訓練及び車両に閉じ込められた人命救助訓練の2種類の訓練を実施しましたが、自分にとってはすべてが初めてのことでとても勉強になりました。特に印象に残ったことは2つで、1つ目は、構造物に対する活動表示実施要領で、この活動表示は、自衛官は全員知っておく必要があると強く感じました。2つ目は、実際にここ宮古に派遣された第2中隊長の当時の状況の説明でした。当時は道路以外は瓦礫の山だった事など、その実際の場所で説明を受けた事でとても感慨深いものがありました。今回はとても身になる訓練を実施させてもらいましたが、我々がこの訓練を生かせる日が来ないことを祈りたいと思います。