陸上自衛隊 自衛隊中央病院 3等陸尉 伊東 美咲

新型コロナ感染症患者を
看護して。

未知の感染症に対する自衛隊の即応力。
看護師かつ自衛官の志。

プロフィール

陸上自衛隊 自衛隊中央病院
3等陸尉 伊東 美咲

従事された災害派遣について教えてください。

私は、(新型コロナウィルス感染症の観測初期に)ダイヤモンドプリンセス号の新型コロナウイルス感染症患者の入院を受け入れて看護する業務に当たりました。
最初に任務を聞いた時点では、まだ新型コロナウイルス感染症について感染経路などもあまり分かっていない状況だったので、不安な気持ちでいっぱいでした。
でも、感染対策室の方が防護衣の着方や脱ぎ方を丁寧に教えてくださって、「この行為をきちんと行なっていればウイルスを防ぐことができる」と思い、不安は徐々に払拭されました。

災害派遣の時の様子は?

私の配属された病棟では、主に重症患者を受け入れていたのですが、ほとんどが外国人の患者さんで、言葉が通じない状況でどうやって処置を説明し、問診をするのか、という点を常に考えながら行動するのが難しかったです。
患者さんの中には、退院時に慣れない日本語で感謝を述べてくださったり、手紙をくださったり、とても嬉しかったことを覚えています。
一連の新型コロナウィルス感染症への対応を通して、自衛隊はすごく即応力がある組織なんだなと感じました。
武漢からのチャーター機への対応に始まり、ダイヤモンドプリンセス号の患者受け入れの際も、昼夜問わず受け入れの対応などを行っていて、何かあった時にすぐ動くことができる組織なんだと実感しました。

看護師かつ自衛官という立場について思うことは?

自衛隊に入隊してみて、あらゆる職種の様々な年代の方々と一緒に仕事をする機会が多いなと感じています。いろんな知識や考え方を聴く機会が多く、貴重な経験ができていると思っています。
今はまだ、看護師として学ぶべきことの多い私ですが、看護師でありながら自衛官でもあるという存在なので、今後は自衛官としての学びも深めて、看護官としてより多くのことを学んでいきたいと思っています。
看護師かつ自衛官である私たちにしかできない任務があり、そういった任務は少し大変なところもありますが、やりがいを見つけられることも多いと思っています。

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