自衛官候補生
宮城県 芳賀 様
我が家は親子3代の航空自衛官となりました。私自身、航空自衛官の父の姿を見て育ったので、「やりがいのある仕事」と確信し自衛隊に入隊、早や30年が経ち、定年まであと数年となりました。私の妻も元航空自衛官でしたので、娘は幼少の頃から「将来は自衛官だね」と冗談交じりで言っていた記憶があります。
高校総体が終わり将来の進路決定の際娘が出した結論は、「自衛隊を受験する。ダメだったら合格するまでチャレンジする」と言うものでした。その背景には、昨年3月に発生した東日本大震災があります。娘が通っていた仙台市内の高校の部活の練習中に震災に遭いました。高校は避難所となり近所の人々が学校に集まり、学校にいた生徒達はボランティアとして、避難して来た人々に毛布の配布や給水支援等を行ったそうです。また夏休みには、特に被害の甚大だった南三陸町にボランティアとして出向き、被災した学校内の瓦礫処理や泥のかき出しを行ってきました。そこで災害派遣で活動している自衛官の人達を間近に見たり、テレビ等で多岐にわたり活躍する自衛官を見て、よりー層自衛官として、国を守り誰かのために働きたいとの思いが芽生えたのかと思います。特に、私たち夫婦から自衛隊を進めたものではく、本人が積極的に希望してくれたことに大変うれしく思います。私たちが経験してきたことと同じ道を子供が進むことに何の心配もなく、受験を応援し、何とか合格することができました。特に一番喜んでいたのは、私の父で入隊式にも参列し、56年ぶりに訪れた防府基地を感慨深く見ていました。
娘は小学校から高校までソフトボールを続けており、ソフトボールで学んだことは沢山あると思います。チームプレーでの団結力、協調性、自己責任など、自衛官として通ずるものが多々あります。この春、航空教育隊に自衛官候補生として入隊し、今は浜松基地の第1術科学校で航空機整備関連の課程を学んでいますが、今までの経験を活かし、一生懸命勉学に励み体力向上に努め、誰からも信頼される自衛官になることを希望するとともに応援してます。