自衛官候補生
茨城県 岡野 様
我が家は、自営業(家電小売業)を営んでいます。 昭和 59年生まれの長男は、小さい頃は一風変わった子どもでした。 言葉が出るのが遅く、 集団生活になかなか馴染めず、 年中の頃はよく幼稚園から呼び出され、自閉的傾向があると言われていましたので、 私は自分の子育てが悪いと責めていました。たまたま知り合いに地域でボーイスカウト活動をしている方がいましたので、学校以外に少しでも集団生活に馴染むように、入隊させ活動させました。本人にとっては苦しいこともあったと思いましたが、高校2年生まで続けることが出来ました。
大学を卒業して入社した会社に馴染めず、半年で退社して自宅に戻りました。アルバイト生活を半年ぐらいしたところで、 突然、航空自衛隊の試験を受けたいと言いだし、さらにその数日前に市ヶ谷の防衛省に行って話を聞いてきたと言います。 主人と二人 「えっ! えっ-!」それもそのはず、我が家の親戚に警察官はいても自衛官はいず、自衛隊について何も分からないのです。たとえ試験に合格しても、皆さんについていけるだろうか?運動がそれほど好きでない息子は、 体力がもつだろうか? そういう親の心配をよそに、平成20年度の自衛官候補生の最後の試験に無事合格し、平成21年 4月、熊谷に行きました。3ケ月間の教育隊を終了し、そのまま学生隊で熊谷に残り、語学(ロシア語)の勉強を10ケ月間し、今は東千歳基地の通信所で勤務しています。
昨年の年末に帰郷したときには「自分はこのまま北海道に骨を埋めるつもりだからそのつもりで、家の跡は継がない」 と言いました。私は、主人が好きで始めた仕事なので強制するつもりはなかったのですが、少し寂しかったです。それよりも、帰るたびにたくましくなっていく息子を見て、職場の皆さんに本当に良くしてもらっているんだなあと感じずにはいられません。本当に感謝しています。
私たちも自衛隊父兄会で新しい仲間に出会え、研修行事や懇親会など楽しませてもらっています。
北の大地で頑張れ!
家族皆で応援しています。
息子は我が家の誇りです。