一般曹候補生
福岡県 古川 様
私には22歳と18歳を迎える二人の娘がいます。子供がまだ幼い頃神奈川県の横須賀市に居住していた事もあり、休日になると工科学校・教育隊・防大と幅広い学生の皆さんの制服姿を街中で見かける事も多く、電車やバス等の公共内で皆さんが空席に座ることも無く、起立して乗車されていた事を思い出します。そして今では見ることが出来ない“七つボタン”の制服姿(一般海曹候補学生)には特に目を引き付けられ凛々しさを感じていました。
その後、私達は想い出のたくさん詰まった横須賀市を後に福岡県大牟田市へ移り二人の娘は元気に成長。中学・高校をミッションスクールで過ごしました。
小さい頃から海が大好きだった長女が高校2年に進級する頃、「お母さん、私自衛官の試験を受けようと思う」と一言。長女の言葉を疑う訳ではなかったのですが、当初海上保安大学校の受験を希望していた娘が何故?どうして?
心境の変化を感じた私は長女に相談をする事も無く、大牟田の自衛隊事務所を訪ね相談しました。自衛隊の“自”も知らない私に、広報官は分かり易く丁寧に説明をして下さいました。長女の話では担任の先生や進路指導の先生に相談をしていたとの事。その後行われた面談で、長女の自衛隊に対する揺るぎの無い思いや強さ、希望に満ちた海原への挑戦を知った私は、長女の思いが実現できるよう応援することにしました。
受験をするまでの間、長女は学校が終わると電車で事務所へ向かい勉強。平成18年度最後の一般海曹候補学生32期生を受験し、合格することが出来ました。応援して頂いた広報官と手を取り合って喜んだ事を今でも思い出します。また入隊式の時、短髪に制帽・制服姿で堂々と入場する長女の姿に涙があふれ感動、娘の選択した自衛官に間違いは無かったと思いました。2年の教育を修了後、娘は3等海曹に昇任し、移動衛星通信隊を経て、現在は掃海母艦“うらが”にて勤務しています。帰郷の折、日々成長していく姿を一番喜んでいる祖母は、目を細くし孫の安全を祈っています。
次女は、自衛官として働く姉の姿に憧れを感じていたようで、自衛隊を受験すると決めて猛勉強し、平成21年度一般海曹候補生の3期生を受験し、無事合格する事が出来ました。
私から二人の娘に言える事、それは“自衛官として誇りを持った行動”とミッションスクールで学んだ“私で善ければ”という気持ちを忘れずに社会へ貢献してほしいと心から願います。
古川家の合言葉「やれば。」「出来る!!」