ホーム > 基地司令挨拶
春の暖かさが感じられる頃となりましたが、築城基地ホームページをご覧の皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
今月も私自身の近況紹介からですが、F-2への機種転換講習を無事終了しました。操縦者等の丁寧な教育と整備員等の献身的なサポートに感謝です。当然ながらF-2自体は私が基地司令だからといって気を使ってくれるわけもなく、転換当初はF-15との操作要領や飛行特性の違いに戸惑うこともありましたが、慣れてくると本当に扱いやすい戦闘機で、若手ウィングマンに引けを取らない程度には飛ばせていたのではないかと思います。何より、現場の仲間と直接触れ合い、同じ目線で訓練できたことは、今後司令として様々なことを判断する上で有意義な経験となりました。
経験と言えば、先月はもう一つ素晴らしい経験をしました。基地近くにある八津田小学校の新校舎落成式に出席したときのことです。防衛省の補助金等も活用して工事が実施されたことから、声をかけていただきました。式の途中で生徒たちが校歌を斉唱してくれたのですが、とても元気よく伸びやかな歌声を聞いて、同じく来賓として参加していた九州防衛局の次長と「心が洗われますね。」と話をしたものです。日本をしっかり守り、子供たちにこの国の平和を引き継いでいくことの重要性をあらためて感じました。
さて、基地の近況としましては、8空団内で検査隊を整備隊に、通信隊をサイバー運用隊にする組織改編がありました。それぞれ時代の要請に応じる重要な改編であり、新たな組織に最初に所属している隊員達は苦労も多いかと思いますが、伝承していくべきもの(高品質の追求、安全に対する着意など)と変えていくべきもの(各種ハラスメントに対する意識など)を見極めながら、精強な良い部隊を作っていってほしいと思います。
それでは、新年度、新学期がスタートし、新たな環境でお仕事、勉学に励まれる方も多いかと思いますが、皆様にとって素晴らしい令和6年度となりますよう、お祈り申し上げます。
令和6年 4月 1日 航空自衛隊築城基地司令 空将補 上村 博之