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糸満市摩文仁の平和記念公園内ゴミ回収ボランティアに参加して

   令和2年2月1日(土)及び2日(日)、航空自衛隊那覇基地准曹会(以下「准曹会」という。)は、沖縄県が主催する糸満市摩文仁の平和記念公園内のごみ回収ボランティア(准曹会では「摩文仁の丘周辺清掃ボランティア」と命名しています。)に参加することを決め、その呼びかけに応じ、我が那覇ヘリコプター空輸隊は、隊長以下、有志一同が本ボランティア活動に参加しました。
   今回ボランティアに参加した摩文仁の平和記念公園は、先の大戦における沖縄戦最後の組織的戦地であり、祖国のため敢闘した軍人のみならず、多くの老幼婦女子が悲惨な死を遂げた場所です。大戦後、この公園を含む一帯が沖縄戦跡国定公園に指定され、沖縄戦で亡くなられたすべての人々を追悼し、世界の恒久平和を願う場所となっています。現在でも、海岸の崖下には未だ回収されていない戦没者の遺骨があり、遺族やボランティア団体による遺骨の収集が続けられています。しかしながら、付近一帯には、空き瓶、空き缶、弁当の箱及びビニール袋等が大量に不法投棄されており、足の踏み場もなく、遺骨収集活動の妨げとなっています。

   ボランティア参加1日目は、約180名(空自隊員55名)で、公園の海岸にある崖下一帯に長年放置された、大量の不法投棄ごみの回収及び分別を行いました。現場は急峻で危険個所が多いため、自衛隊員がゴミ回収を担当し、ごみの分別及び集積は県職員等のボランティアが担当しました。

バケツリレーの様子


   ボランティア参加2日目は、約320名(空自隊員61名)が参加し、回収、分別及び運搬(バケツリレー班等)に分かれ、合計2235袋ものごみを回収することができました。

ゴミをクレーンで回収

 
   危険と隣り合わせの困難な清掃活動ではありましたが、参加した隊員は、本活動を通じて遺骨収集活動が更に進展することを期待するとともに、戦没者への哀悼の意と平和の尊さを再認識することができました。

ボランティア参加者での集合写真