救難員はUH-60J救難ヘリコプター又はU-125A救難捜索機に搭乗し、航空救難活動等において捜索救助を行うとともに、必要に応じて遭難者に応急処置を実施し、生存のための援助を行います。
荒れた海や山などのすべてのフィールドで活動するために様々な救助技術を身につけており、更に一部の救難員は遭難者への高度な救命処置を行うことができるように医療(救急救命士)資格を有しています。過酷な環境における救助を行うためには、強靱な気力、体力、更に様々な知識や冷静沈着な判断力が求められます。
救難員になるためには、毎年実施される航空自衛官を対象とした選抜試験を受けて合格しなければなりません。そのためには、体力はもとより、航空自衛官としての良好な勤務成績や、人を助けるための強い使命感、豊かな人間性等が必要になります。
選抜試験に合格した隊員は、愛知県の小牧基地にある救難教育隊での約1年間の救難員課程等において、救難技術の修得はもちろんのこと気力、体力等も鍛え上げられ、卒業後は全国の部隊において任務に就くことになります。
Q.救難員になろう
と思ったきっか
けを教えて下さ
い。
A.学生時代から人
命救助という仕
事に漠然と興味
を持っており、
自衛隊の事に詳
しい友人から、
航空自衛隊には人命救助最後の砦と言われている航空救難団が
あることを聞き、そこで仕事をしたいと思ったのがきっかけで
す。
Q.救難員になるために努力したことは何ですか?
A.救難員になるには、救難員課程という1年間の厳しい訓練
を乗り越えなければなりません。そのため、体力練成におい
ては常に全力で、自分の限界を越える努力をしました。
Q.救難員になって1番思い出に残っていることは何ですか?
A.初めての任務(陸自LR−2消息不明に伴う航空救難)に
出動し、現場の空気を感じ、人の生と死の狭間の状況に携わ
る大変重要な仕事をしていることを実感したことです。
Q.救難員として勤務する中で大変だと感じることはあります
か?
A.昼夜を問わず、いかなる時も任務に出動する可能性がある
ことです。体調を常に整え、天候が悪い時であっても、皆
が寝静まっている時であっても、何時如何なる時でも任務
を達成出来るよう努力しています。
Q.救難員として勤務する中でやりがいを感じるときはどん
な時ですか?
A.任務を達成し、無事に要救助者を関係機関に移管した時で
す。日々の訓練はこの時のためにあり、達成感はこの上な
いものです。
Q.救難員ならではのエピソードがあれば教えてください。
A.厳しい環境下での活動を求められる救難員は、宴会での余
興のレベルの高さも求められます(笑)。公私ともに気を
抜かず、余興にも全力で臨むのが救難員です(笑)。