防衛省・東北防衛局がおくる日本の防衛Q&A
(9月放送内容)



 

テ−マ:自己紹介・東北防衛局について

 
 



パーソナリティー:
 本日は、8月3日に東北防衛局長に着任されました伊藤茂樹局長にお話しを伺います。伊藤局長、よろしくお願いします。

局長:
 はい。よろしくお願いします。

パーソナリティー:
 局長は8月3日に東北防衛局に着任されたばかりということですので、まずは伊藤局長のご経歴を伺いたいと思います。

局長:
 はい。私は、平成2年に当時の防衛庁に入庁いたしまして、これまで30年弱になりますが、その間、防衛省の本省で様々な部署に勤務したほか、外務省の在外公館や内閣官房などにも出向経験があります。
 地方防衛局の勤務といたしましては、今回が2回目でありまして、北海道防衛局に1年3ヶ月ほど勤務した経験があります。

パーソナリティー:
 はい。30年弱ということで今までの職務の中で印象に残っているお仕事はありますか。

局長:
 そうですね、それぞれの部署でいろいろとあるのですが、少しご紹介させていただきますと、若い時ですと、平成7年の阪神淡路大震災を受けて、災害対策基本法や自衛隊法の改正、防災基本計画の見直しなど、自衛隊の災害派遣に係る大きな制度改正を担当しました。
 東北防衛局の業務との関係で言いますと、平成19年9月に本省に地方協力局が新設された際に、筆頭課の地方協力企画課の全体総括を担当する「先任部員」として約1年間勤務するとともに、地方においては、北海道防衛局で企画部長を務めたのですが、このときは、北海道に所在する自衛隊の基地や駐屯地、演習場などの防衛施設の円滑な運用を図るために、地域の方々との良好な関係を続けていけるように取り組みました。ここ東北でも地域の方々と関係を作っていきたいと思っております。

パーソナリティー:
 本省で勤務されていた時の業務が、今回の東北防衛局での勤務に繋がっているというのは、何か不思議なご縁を感じますね。
 防衛省以外で勤務されていたというお話もありましたが、その時の思い出はありますか。

局長:
 はい。平成12年から約3年間、在ロシア日本国大使館の一等書記官として出向しました。ここでは、軍備管理・軍縮に係る業務やロシアと欧州など諸外国との関係をフォローするといった業務をやっておりました。
 最近では、前職は、内閣官房に出向しており、事態対処・危機管理担当の官房副長官補付、通称「事態室」と呼ばれていますが、そこで3年弱勤務し、北朝鮮による核実験や弾道ミサイルの発射への対応や熊本地震や豪雨災害など自然災害への対応などに携わりました。

パーソナリティー:
 危機管理ということで、いろんなご苦労があったことと思います。
 今、伊藤局長から北海道防衛局での体験談をお話しいただき、また、この番組をお聞きの皆様は、ある程度、東北防衛局についてご存じかと思いますが、改めて、伊藤局長から東北防衛局の業務についてご紹介いただけますでしょうか。

局長:
 はい。東北防衛局は、全国8つある地方防衛局の一つでありまして、東北地方6県を担当しております。地方防衛局は、平成19年の防衛施設庁の本省への統合の際に、防衛行政全般の地方における拠点として新設されたのですが、それ以前は、防衛施設庁の組織として、防衛施設局と言っておりました。東北防衛局の前身は仙台防衛施設局であり、今でもそのように呼ばれる方もいらっしゃいます。
 地方防衛局の主な業務としては、防衛施設局が従来担ってきた地方における防衛施設関係の業務があります。防衛施設、これは基地・港湾・飛行場、さらには演習場ということですが、自衛隊や米軍がその能力を発揮するためには、防衛施設の存在が不可欠でありますけれども、地方防衛局は、まず、このような防衛施設の建設、取得・管理等といった業務を行っております。
 また、防衛施設などの周辺では、様々な問題が発生しまして、例えば、飛行場の近くでは航空機の離発着に伴って日常的に騒音が発生していますし、演習場でも訓練の時には騒音が発生したりですとか、戦車が走ることで地面が荒れて土砂が演習場の外に流れ出す可能性もあります。
 また、大型車輌の通行で一般の道路が渋滞したり、路面が荒れたりすることも考えられます。それから、これはあってはならないことなんですけれども、万一事故が起きたりすると、地域の方々に大きな影響を及ぼす可能性があります。こういった問題の対策、すなわち住宅の防音ですとか、自治体の行う道路工事や護岸工事、防災行政無線整備への補助などの業務を行っております。
 こうした従来防衛施設局が行ってきた防衛施設関係の業務に加え、地方防衛局になってからは、地域における政策的な情報の発信ですとか装備品等の購入業務も実施するようになっています。組織の名称から「施設」を外すとともに、地名も事務所の所在する場所から担当する地域に変更して、その地域での防衛問題を幅広く取り扱おうとしているという訳なんです。
 私の前任である深澤局長がお話ししたかと思いますけども、東日本大震災において、東北防衛局は自衛隊ですとか米軍とともに、様々な活動を行いました。

パーソナリティー:
 詳しく教えていただき、ありがとうございます。やはりとても幅広い業務をなさっているのですね。
 最後に、東北防衛局長としての抱負をお聞かせください。

局長:
 はい。自衛隊や米軍について、所在する地域の方々に理解してもらうことは、日本の防衛にとって非常に大きな要素だと思います。どんなに精強な部隊を持っていても、どんなに最先端の装備を持とうとも、地域との関係で、訓練が十分にできなかったり、いざという時の活動に支障が生じたりすれば、十分に能力を発揮することは困難です。そういった意味で防衛局の任務には重いものがあります。幸いにして、東北地方の方々の自衛隊等に対する理解は大変深いものがあると考えております。
 私といたしましては、だからといって、それに安住することなく、さらに地域の方々の一層の理解を得るべく、様々な情報発信を含め、地域のニーズに応えたきめ細かな対応を行って参りたいと思います。
 私自身、東北防衛局での勤務は初めてですので、まだ経験不足な面もございますけれども、東北防衛局には優秀なスタッフが揃っておりますので、彼らの意見にも耳を傾けながら、業務を進めて参りたいと考えております。
 引き続き、東北防衛局をよろしくお願いいたします。

パーソナリティー:
 ありがとうございます。本日は、東北防衛局の伊藤局長から、お話をお伺いいたしました。どうも、ありがとうございました。

局長:
 はい、こちらこそ、どうもありがとうございました。



 
 
  
 
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