防衛省・東北防衛局がおくる日本の防衛Q&A
(11月放送内容)



 

テ−マ:三沢防衛事務所について

 
 


パーソナリティー:

 本日も東北防衛局長にお話を伺います。深澤局長、よろしくお願いします。

局長:
 はい。よろしくお願いします。
 今回は、青森県三沢市に所在する東北防衛局三沢防衛事務所についてお話をしたいと思います。
 東北防衛局の本局は仙台市にありますが、三沢市と郡山市にそれぞれ事務所を設けています。このうち、三沢防衛事務所は、三沢基地の正面ゲートの近くにあり、現在、18名の職員が勤務しておりまして、東北防衛局が行う各種業務について、青森県内における関係自治体への連絡、交渉や調査、資料収集などの業務を行っています。

パーソナリティー:
 東北防衛局に事務所が2ヶ所あるのは、初めて知りました。
 三沢防衛事務所の職員の方は18名ということですが、規模としてはどうなんですか。

局長:
 はい、三沢防衛事務所は、全国にある防衛事務所の中で、職員の数は一番多いのではないでしょうか。
 青森県には、陸・海・空の三つの自衛隊の部隊が所在し、また、米軍も、陸・海・空軍が所在しています。また、飛行場や港湾などの重要な防衛施設もあります。そういった意味で、青森県における業務は大変でありますので、三沢防衛事務所の体制はしっかりとしたものにしておく必要があるわけです。

パーソナリティー:
 そうなんですね。
 事務所の職員の方が行っている業務について、少し具体的に教えていただけますか。

局長:
 はい。それでは、事務所の組織からお話ししますと、所長のもとに、次長、業務課、施設課及び労務担当を含む2課3専門官7係をもって構成しています。
 業務課の主な業務は、米軍などによる事件・事故などが発生し、住民等に損害を与えた場合には、損害を受けた住民等への損害賠償などを行ったり、また、自衛隊や米軍が行う海上での訓練など、一定の区域を期間を定めて漁船の操業などの制限を行うことにより、漁業を営んでいる方に漁業経営上の損失が生じた場合の補償などを実施しています。
 また、施設課では、三沢飛行場や六ヶ所村にある三沢対地射爆撃場などの防衛施設の設置・運用により生じる障害の防止や軽減緩和するため、周辺地域への各種施策として、河川改修などの工事や学校、住宅の防音工事、建物等の移転措置事業などを実施しており、これらの事業を行うためため、関係市町村との調整や事務所へ来られる住民の方々への対応などを行っています。
 その他には、防衛施設として使用している土地・建物の買い入れや借り上げを行っており、財産の管理などは、三沢防衛事務所が行っています。

パーソナリティー:
 そうなんですね。様々な業務を行っていて大変ですね。業務課と施設課のほかに労務担当とかお聞きしましたが、どんなことをされているのですか。

局長:
 はい。三沢飛行場等では、約1,300名の駐留軍労働者が様々な職種で働いております。三沢防衛事務所では、この労働者の雇用主として、採用や人事措置の決定、給与の支給額の決定から支払いまで、また、労働者の募集や福利厚生などの業務にも携わっています。

パーソナリティー:
 すごいですね。1,300名の方が基地の中とかに勤務されているのですか。給料などは、毎月支払いしなければならないでしょうし、大企業なみですよね。三沢事務所もいろいろな業務を行っていて大変ですね。最近ご苦労された業務には、どういったものがありますか。

局長:
 そうですね、最近では、8月10日から28日までの間、陸上自衛隊と米海兵隊が「ノーザンヴァイパー」という日米共同訓練を実施しました。
 この訓練は、北海道にある3つの演習場を使って実施されたものですが、この訓練に参加する米海兵隊の航空部隊、これにはオスプレイも含まれますが、この航空部隊の拠点が、三沢基地に置かれることになりました。三沢基地から北海道の演習場に進出し、訓練を行って、三沢基地に帰投し、整備等を行うこととなり、また、訓練期間中は、米軍単独訓練として、青森県六ヶ所村にある三沢対地射爆撃場においても訓練を実施することとなりました。
 そのため、東北防衛局としては、本訓練に対する地元自治体や周辺地域の住民の方々の理解を得るべく、8月4日から9月3日までの約1ヶ月間、三沢防衛事務所に現地連絡本部を設置しまして、自衛隊や米軍との連絡調整や地元自治体への訓練情報の提供を行うとともに、住民の方からの問合せ等への対応や騒音の測定などを実施しました。

パーソナリティー:
 オスプレイはテレビのニュースや新聞報道などで随分、取り上げられていましたよね。このような訓練があれば、東北防衛局や地元にある三沢防衛事務所などでは、様々な対応されているというのが、良く分かりました。
 三沢防衛事務所の今後の課題には、どのようなものがありますか。

局長:
 そうですね、今年度から計画されている航空自衛隊のF−35Aの三沢基地への配備でしょうか。今年度は1機だけですが、平成30年度には10機となることに伴って、1つ目の飛行隊が新編され、平成32年度には、配備機数が22機となることに伴って、2つ目の飛行隊が新編される計画です。
 また、現在三沢基地に配備されているF−2の飛行隊は、平成32年度に百里基地に移動する計画となっています。
 さらに、自衛隊の滞空型無人機(グローバルホーク)が、平成33年度以降に三沢基地に配備される計画です。
 このような防衛施設の運用の態様の変更については、地元自治体や周辺地域の住民の皆さんのご理解を得ながら進めていくことが、防衛施設の安定的運用にとって重要だと考えておりますので、これからも、青森県内につきましては、三沢防衛事務所を拠点として、様々な施策を通じ、自衛隊、米軍、周辺地域との良好な関係の維持、深化に努めてまいりたいと考えております。

パーソナリティー:
 本日は、東北防衛局の深澤局長から、お話をお伺いいたしました。どうも、ありがとうございました。

局長:
 はい、こちらこそ、どうもありがとうございました。

 
   
  
 
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