自 衛 隊 百 科 (6月放送内容) |
テ-マ:防衛補佐官と防衛局について |
パーソナリティー: 本日は東北防衛局防衛補佐官の大塚1佐からお話を伺います。よろしくお願いします。 防衛補佐官: はい。よろしくお願いします。 パーソナリティー: 東北防衛局にも自衛官が勤務しているんですね。 防衛補佐官: はい。仙台の東北防衛局の本局には、私、防衛補佐官1名と総合調整官4名の合計5名の自衛官が勤務しています。総合調整官の内訳は、陸上自衛官2名、海上自衛官1名、航空自衛官1名です。 その他、福島県郡山市にある郡山防衛事務所には所長を含め10名の陸・海・空自衛官が勤務しています。 パーソナリティー: 思ったよりも多くの自衛官が勤務しているのですね。 防衛補佐官: はい。今後、東北防衛局に所属する陸・海・空の総合調整官も本ラジオ放送に出演する予定ですので、よろしくお願いします。 パーソナリティー: それは楽しみにしています。ところで、大塚防衛補佐官は、東北での勤務は何度目ですか? 防衛補佐官: 私は、これまで、北は北海道、南は沖縄まで、色々な場所で勤務してきましたが、東北での勤務は今回が初めてです。 パーソナリティー: 日本中広域にわたって勤務しているのですね。引越しが多くて大変ではないですか? 防衛補佐官: 大変な面もありますが、逆に楽しい面もあります。我々自衛官は、「三惚れ」、特にその1つである「土地に惚れる」ということを常に心がけて全国各地で勤務することとしています。 パーソナリティー: それはどういうことですか? 防衛補佐官: 今回、東北の美味しいお酒や食事、古き良き歴史・文化・伝統、美しい風景に触れることで、この素晴らしい東北の地を楽しみながら勤務しています。全国各地への転勤についても東北と同様であり、各地方毎にそれぞれ地元の良さがあるため、転勤を苦に感じたことはありません。 パーソナリティー: そうなんですね。 それでは防衛局における防衛補佐官の役割について教えてください。 防衛補佐官: はい。防衛補佐官は、事務官や技官が主体の防衛局において、自衛官としての専門的知見を生かして、防衛局の業務に加わったり部隊運用の見地から助言を行ったりすることが、役割として期待されているものと認識しています。 パーソナリティー: 例えばどのような業務を行っているのですか? 防衛補佐官: 東北防衛局の近傍に陸上自衛隊の東北方面総監部があるのですが、総監部で定期的に開催されている会議に参加したり、直接自衛官同士で業務調整を行う等、平素から自衛隊の部隊と防衛局との架け橋となることに努めています。 もちろん地震発生時等緊急時においても、自衛隊の部隊からの情報収集や連絡調整を行ったり、防衛局の対応要領に対し部隊運用の観点から、助言を行ったりしています。 また、防衛局として大規模な災害対処訓練等を行う場合は、訓練に対する助言や訓練実施の支援、教訓の取り纏めを行う等、主に危機管理面での業務を行っています。 パーソナリティー: 自衛隊の部隊と防衛局との連携や危機管理業務以外ではどのようなことを行っていますか? 防衛補佐官: 防衛局が実施する防衛政策の普及において、自衛官という立場を生かした業務を行っています。例えば、防衛白書の説明を行う際は自衛隊の部隊が所在する自治体を担当して説明したり、防衛セミナーを開催する際は自衛官や自衛官OBの方に講師をお願いする場合、その調整等を行ったりしています。 また、本局に所属する陸・海・空自衛官の人事管理に関する助言や部内系のホームページを活用し局職員に対して自衛隊の部隊に関する知識の普及を行う等の業務も行っています。 パーソナリティー: 防衛局の勤務を通じてこれまで何か思い出に残ったことはありますか? 防衛補佐官: 色々あります。 これまで経験した自衛官主体の職場とは、文化や業務内容が全く異なることから、これまで常識だと思っていた事が、必ずしもそうではなかったということに気づかされたり、これまで経験したことがなかった防衛行政の仕事について理解を深める事ができたりと、日々新たな発見があり、大変勉強になっています。今回のラジオ放送出演も私にとって初めての経験です。 逆に、これまで自衛隊で培ってきた知識・技能や人脈を駆使して防衛局の業務に貢献出来たときは非常に嬉しく感じます。昨年秋の防衛局の災害対処訓練においては、訓練の教訓を取り纏めました。やや自衛官的視点からの教訓だったと思いますが、防衛局の方々から見ると新鮮だったのではないかと思います。 パーソナリティー: 防衛局に防衛補佐官がいることで、防衛補佐官ご自身のスキルアップに繋がり、また防衛局としても自衛官の知見を活用できるということで、双方WIN-WINの関係ということでしょうか? 防衛補佐官: そのような関係になれるよう日々着意して頑張りたいと思います。 自分としては、防衛補佐官の仕事は非常にやり甲斐を感じています。冒頭申し上げた「三惚れ」の2つ目は「仕事に惚れる」ということであり、その観点からは、東北の土地に惚れ、防衛補佐官の仕事に惚れて、非常に充実した良い勤務をさせていただいていると感じています。 パーソナリティー: ところで、「三惚れ」の3つ目は何でしたっけ? 防衛補佐官: 一般的には「女房に惚れる」のようですが、私の場合は、現在単身赴任ということもあり、地域の方々の「人若しくは人情に惚れる」に言い換えて使っています。 我々自衛隊員は、日々の生活や仕事をつうじて、皆様と触れ合い、地域の方々との深い絆を構築することによって、任務遂行のための高いモチベーションを保持する事ができます。是非、皆さまにおかれましても、自衛隊各駐屯地や基地のイベント等に積極的に足を運んでいただき、私達自衛隊員と交流・親交を深めて頂きたいと思います。 パーソナリティー: 本日は、東北防衛局防衛補佐官の大塚1佐から、お話をお伺いいたしました。どうもありがとうございました。 防衛補佐官: はい、こちらこそ、どうもありがとうございました。 |
TOPページへ |