防衛省・東北防衛局がおくる日本の防衛Q&A
(9月放送内容)



 

テ−マ:共同訓練について

 
パーソナリティー:
 本日も東北防衛局長にお話を伺います。深澤局長、よろしくお願いします。

局長:
 はい。よろしくお願いします。

パーソナリティー:
 本日は、共同訓練についてのお話を伺いたいと思います。

局長:
 はい。自衛隊と米軍は、平素より様々な共同訓練を実施していますが、これは、戦術面などの相互理解と意思疎通を深め、相互運用性を向上させるとともに、日米の共同対処能力を高めることを目的としています。また、平素から共同訓練を行うことは、日米それぞれの戦術技量の向上を図る上でも有益であります。とりわけ、実戦経験豊富な米軍から習得できる知見や技術はきわめて貴重であり、自衛隊の能力向上に大きく資するものであります。
 また、効果的な時期、場所、規模で共同訓練を実施することは、日米間での一致した意思や能力を示すことにもなり、抑止の機能を果たすことになります。
 このように、日米共同訓練は、日米安全保障体制の信頼性を高め、我が国の安全保障上重要な意義を持つものです。

パーソナリティー:
 最近、東北防衛局管内において共同訓練は行われたのですか。

局長:
 はい、最近の例をいくつか上げますと、陸上自衛隊と米軍の共同訓練については、昨年9月に、王城寺原演習場、この演習場は宮城県の大和町、色麻町、大衡村にまたがって所在しておりますが、この演習場において、陸上自衛隊と米陸軍が、それぞれの指揮系統に従い、共同して作戦を実施する場合における連携要領を実行動により訓練し、相互運用性の向上を図ることを目的として実施されました。また、今年は、8月下旬から、同じく王城寺原演習場において、陸上自衛隊と米海兵隊が同様の訓練を実施しています。どちらの訓練も陸上自衛隊の参加部隊は、山形県東根市に所在する第6師団であります。
 海上自衛隊については、今年の7月に、青森県の陸奥湾において、海上自衛隊の機雷戦能力の維持向上を図るとともに、日米間の共同連携要領を演練することを目的として、米海軍と、機雷戦訓練及び掃海特別訓練を実施しました。
航空自衛隊については、昨年12月に、三沢東方空域、秋田西方空域において、日米間の相互運用性の向上などを目的として、米空軍と共同訓練を実施しており、この訓練には、青森県三沢市に所在する三沢基地の第3航空団や北部航空警戒管制団も参加しています。また、三沢基地の第3航空団は、今年2月にグアムで行われた
 日米豪三カ国による共同訓練にも参加しております。

パーソナリティー:
 オーストラリア軍とも共同訓練を行っているのですか。米軍以外との共同訓練について教えてください。

局長:
 はい、自衛隊は、アジア太平洋地域の安定化とグローバルな安全保障環境の改善を図る観点から、米国以外の国の軍隊とも共同訓練を実施しています。我が国を取り巻く安全保障環境は、様々な課題や不安定要因があり、複雑化・多様化している状況にあります。このような状況下では、我が国を含め、どの国も一国のみで国際社会の安定や自国の安全を確保することができず、戦略的利益を共有する各国が協調して対応することが必要不可欠となっておりますので、それらの国との各種共同訓練も積極的に推進しています。
 具体的には、米国の同盟国相互の連携を推進するため、日米豪ですとか日米韓などの三国間の枠組みにおける共同訓練を実施したり、また、アジア太平洋地域の安定化を図るため、オーストラリア、東南アジア諸国、インドなどと二国間や多国間の共同訓練を拡充したり、更には、グローバルな安全保障環境の改善に取り組むため、国際平和協力活動や海賊対処等に係る演習を実施したりしています。

パーソナリティー:
 先程お話し頂いた航空自衛隊以外でも米国以外の国と共同訓練を行っているのですか。

局長:
 はい、行っています。
 東北防衛局管内の自衛隊の部隊が参加した訓練としては、今年3月に、三陸沖において、海上自衛隊と米海軍及びカナダ空軍との共同訓練が行われ、青森県八戸市に所在する八戸航空基地の第2航空群の航空機が参加しています。
 また、今年の5月には、オーストラリアにおいて、陸上自衛隊と米陸軍、米海兵隊、オーストラリア陸軍との間で共同訓練を行いました。この訓練には、秋田県秋田市に所在する秋田駐屯地の第21普通科連隊が参加しています。

パーソナリティー:
 これらの訓練に東北防衛局も関わることはあるのですか。

局長
 そうですね、海外で行われる訓練にはあまり関わりませんが、東北防衛局管内で訓練が行われる際には、地元自治体等と自衛隊、米軍等を繋ぐパイプ役として、訓練に先立ち地元説明を行い、また、訓練期間中には、現地に局職員を連絡要員として派遣し、24時間体制で、地元自治体等への情報提供、また、あってはならないことですが、万が一、米側が関係する事件・事故が発生した場合への体制をとるなどの支援を行っています。
 私ども東北防衛局としては、共同訓練の実施に際しては、今後とも地元との連携を密にし、万全の体制で臨んでいきたいと思っています。

パーソナリティー:
 局長、今日はありがとうございました。本日は、東北防衛局の深澤局長から、お話を伺いました。どうもありがとうございました。

局長:
 はい、こちらこそ、どうもありがとうございました

 




 
   
  
 
このペ−ジのTOPに戻る
 
   


日本の防衛Q&ATOPページ