次回放送分へ>>

<<前回放送分へ
自 衛 隊 百 科
(8月放送内容)



テ−マ:防衛白書の豆知識

パ−ソナリティ−:

 自衛隊百科のコーナーです。このコーナーでは毎月1回東北防衛局の増田義一局長にお越しいただいて、お話をいただいております。
局長、今月もどうぞよろしくお願いいたします。


増田局長:

 よろしくお願いします。


パ−ソナリティ−:

 それでは早速ですが、本日はどのようなお話をいただけますでしょうか。


増田局長:

 はい、先般、平成23年版の防衛白書が出ましたので、白書の豆知識的なことについてお話したいと思います。


パ−ソナリティ−:

 豆知識といいますと。

増田局長:
 そうですね、まず、最初に、防衛白書といいますけれども、なぜ、白書と言うかということなんですが、これは表紙が真っ白だから白書というんですね。防衛白書をごらんになった方がいらっしゃると思いますけれども、表紙は白くないよというふうにおっしゃるかもしれませんけれども、これは、実は国民向けに販売されている白書なんですね。本屋さんに山積みにされている国民向けの白書の表紙はですね、いろんなデザインがされていて、防衛白書だけでなくて、経済白書とかいろいろありますけれども、みんないろんなデザインがありますよね。最近のものは、結構派手なデザインがありますけれども。
これは、実は政府部内用に印刷製本されたものがありまして、その白書は、真っ白な表紙になっています。防衛白書の場合は、「日本の防衛」という字が書いてあるだけで、真っ白なものですから白書ということになります。ただ内容は政府部内用のものも市販されているものもまったく同じであります。ちなみに防衛白書が閣議で了承されるんですけれども、そのときに使われますのは、表紙が真っ白の正真正銘の白書の方であります。


パ−ソナリティ−:

 なるほど、その名のとおり表紙が真っ白だから白書なんですね。それでは、いろいろな結構派手なデザインもあるという国民向けの白書なんですけれども、今回、今年発行される、市販される白書のデザインはどういうふうになっているんでしょうか。


増田局長:

 今年の白書のデザインは、地球儀をモチーフにしたものです。今までのものに比べるとやや大人しい感じがするなあと私は思っていますけれども。このモチーフとなった地球儀は、日本を中心に据えた正距方位図法で書かれたものです。この正距方位図法というのは、中心からの距離と方位が正確に記されるような図法でありまして、日本を中心に書いていますので、日本から世界各地への距離と方角が正確にわかるという、そういう地球儀です。
 なぜ、このデザインにしたかということはですね、防衛省の担当部局が説明していますが、それによりますと「防衛省・自衛隊が、日本のみならず、アジア太平洋で、またグローバルに、積極的に役割を果たしていくことを表現するもの」ということだそうです。ちなみにですね、数ある白書の中で、一番売れている白書が防衛白書でありまして、今年も大勢の方に読んでいただければなあというふうに思っております。


パ−ソナリティ−:

 それでは、その他に豆知識などはありますか。


増田局長:

 豆知識といいますか、今年初めての試みとして、印刷された白書だけでなくてですね、電子書籍版の白書が出ました。従来から、HTML版とかPDF版、パソコンで見れるものはありましたが、近年、iPadやiPhoneなどの端末が急速に普及してきましたので、これに対応したものとして、電子書籍版を出すことになりました。ここで耳寄りなお話なんですが、今年はこの電子書籍版が無料でダウンロードできるということになっています。ダウンロードを無料にしてですね、出来るだけ多くの人に利用していただいて、電子書籍版の改良点や、今後いくらぐらいの価格設定が良いかなど広く意見を聞こうということで、無料ダウンロードということにしたわけであります。


パ−ソナリティ−:

 防衛白書をご購入されていた方ももちろんですけれども、iPadやiPhoneだと若者も気軽にダウンロード出来るので、触れる機会がまたいろんな年代の方に増えていくんだろうなと思いますね。


増田局長:

 はい、そういうことを期待しています。


パ−ソナリティ−:

 それでは今年の内容について、目玉はあるんでしょうか。


増田局長:

 そうですね。内容の話をしなければいけないと思いますけれども、何といっても、今年は東日本大震災という未曾有の災害が起きまして、自衛隊としても空前の規模で震災対応を行ってきましたので、これに関する記事が今年の大きな特徴です。それと、新たな防衛大綱が出ましたので、動的防衛力う新しい概念がその中で打ち出されておりますけれども、この新防衛大綱についての説明も今年の特徴だと思います。
それから細かいところを言えばですね、サイバー空間とかサイバー攻撃ということについて、第1章の第1節、すなわち一番頭のところで記述していますので、こういうところも防衛省・自衛隊としては非常に重視しているということの表れかなあと思っております。


パ−ソナリティ−:

 なるほど。サイバー攻撃や震災に関する話も今年ならではの内容というのがたくさん盛り込まれているんですね。はい、どうもありがとうございました。


増田局長:

 どうもありがとうございました。防衛白書は防衛問題全般について網羅的に記述してありますので、防衛問題について理解を深めるのに非常に役に立つと思います。ぜひ多くの方に利用していただきたいと思います。


パ−ソナリティ−:

 はい、それではお近くの本屋さんなどにも防衛白書がありますし、電子書籍版も発行されたということですので、ぜひ皆様お気軽にお手にとって見ていただきたいと思います。
 本日は、東北防衛局の増田義一局長にお越しいただいて、お話をいただきました。局長、本日もありがとうございました。


増田局長:

 どうもありがとうございました。



TOPページへ