パーソナリティー:
本日は、東北防衛局防衛補佐官の清水1佐からお電話でお話しを伺います。
よろしくお願いします。
防衛補佐官:
よろしくお願いします。
パーソナリティー:
東北防衛局にも自衛官が勤務しているのですね。
防衛補佐官:
はい。東北防衛局では約220名が勤務しており、その内、陸・海・空の自衛官が10名以上勤務しています。
パーソナリティー:
思ったよりも多くの自衛官が勤務しているのですね。
はじめに、これまでの経歴を簡単にご紹介いただけますか。
防衛補佐官:
はい。出身は九州の宮崎で、防衛大学校を卒業してから現職まで14回転勤し、北は北海道から南は九州の熊本まで日本全国各地で勤務経験があります。
パーソナリティー:
14回もですか。全国各地でどのような勤務をされたのですか
防衛補佐官:
私は会計が専門なので、給与や旅費の経理業務、物品や工事の契約を行う会計の部隊をはじめ、会計業務の教育を行う自衛隊の学校で勤務しました。会計以外でも、中央や地方に所在する司令部のスタッフ、装備品の補給整備を行う部署、コンプライアンスのために内部監察を行う部署など、いろいろな勤務経験があります。
パーソナリティー:
その中で、東北での勤務はありますか。
防衛補佐官:
はい。実は自衛官になって初めての勤務が東北です。今から約30年前、平成3年に東北の所属となり、福島と山形で約5年間勤務しました。新米自衛官として右も左もわからない時に東北の先輩や同僚にいろいろと親切に教えてもらいました。仕事だけでなく休みの日には温泉やスキーなど、あちこち連れていってもらいました。今の私があるのは東北の皆様に育てて頂いたお陰だと感謝しています。東北には強い愛着があり、第二の故郷だと思っています。
パーソナリティ:
東北に愛着があるのですね。
それでは、本題に入りますが、東北防衛局における防衛補佐官の役割について教えてください。
防衛補佐官:
はい。東北地方の防衛行政を担う東北防衛局では、迷彩服を着た自衛官ではなく、防衛行政に携わる事務官や技官が主体となり勤務しています。事務官は部隊での勤務経験がほとんど無いので災害派遣や訓練で部隊がどのような活動を行うのか、みえない部分が多くあります。防衛行政を行うにあたり部隊のことがわからないと困ることがありますので、防衛補佐官は部隊で培った経験や知識を活かして防衛局の各種業務に助言を行うことを役割としています。
パーソナリティ:
事務官や技官が主体の防衛局において、部隊の経験を活かして必要なサポートを行っているのですね。防衛補佐官としてほかに何か気をつけていることはありますか。
防衛補佐官:
自衛官という立場から部隊と防衛局をつなぐ架け橋となるように気をつけています。
パーソナリティー:
部隊と防衛局をつなぐ架け橋ですか。
それはどういうことでしょうか。
防衛補佐官:
はい。部隊で勤務する自衛官も防衛局で勤務する事務官も、地域の皆様から見れば同じ防衛省・自衛隊の隊員です。地域の皆様を前にして部隊と防衛局がちぐはぐな対応をしていては、地域の皆様から信頼して頂くことはできません。そうならないように、部隊のミーティングに参加したり、部隊のカウンターパートと情報を共有して、部隊と防衛局が少しでも連携できるように努めています。部隊と防衛局のしっかりとした連携が、地域の皆様のご理解とご協力を頂く上での大前提だと思っています。
パーソナリティ:
防衛行政には部隊と防衛局の連携が欠かせないわけですね。
ところで、東北防衛局で勤務されてどのくらいになりますか。
防衛補佐官:
約半年になります。
パーソナリティ:
半年勤務して東北防衛局の印象はどうですか。
防衛補佐官:
私は会計が専門なので会計の部隊で勤務してきましたが、防衛局は会計の部隊とよく似ていると感じています。
パーソナリティ:
防衛局と会計の部隊が似ているのですか。
防衛補佐官:
はい。会計の部隊で働く自衛官は、奉仕の心、サービス精神をとても大事にしています。会計はサービスを受ける隊員や部隊がいるから成り立つ業務です。例えば災害派遣で会計の重要な役割は、人命救助に必要な資材を迅速に調達することですが、何が必要なのかは現場で活動している隊員に聞かないとわかりません。会計のサービスを受ける相手の声に耳を傾けることが何よりも重要です。
東北防衛局もそこがよく似ていると思います。
パーソナリティ:
相手の声に耳を傾けることが似ているのですか。
防衛補佐官:
はい。隊員の声、ニーズに耳を傾けなければ会計のサービスが成り立たないように、地域の皆様の声に耳を傾けなければ東北防衛局の仕事も成り立ちません。会計の部隊が隊員の声を大事にしているように東北防衛局も地域の皆様の声を何よりも大事にしています。
パーソナリティ:
地域の皆様の声が大事なのですね。
防衛補佐官:
はい。とても大事です。演習場や基地の周辺で生活する地域の皆様が何を感じているのか、何に困っているのか、常にアンテナをたてて、地域の皆様の声に耳を傾けています。地域の皆様のご理解とご協力が無ければ防衛行政、ひいては防衛省・自衛隊の活動が成り立たないことを防衛局の職員はみんなよくわかっています。
パーソナリティ:
地域の皆様のご理解とご協力が必要不可欠なのですね。
防衛補佐官:
はい。必要不可欠です。自衛隊は、大規模災害や有事に備えて、演習場や基地で日々厳しい訓練を積み重ねています。これは、地域の皆様のご理解とご協力があるからできることです。もし、地域の皆様のご理解とご協力が無ければ、演習場や基地を安定的に使用することはできず、必要な訓練もできなくなります。練習をしないで試合に臨んだスポーツ選手が本来のパフォーマンスを発揮できないように、訓練をしない自衛隊が、大規模災害や有事など、国民の生命と財産を守るべき時に力を発揮することはできません。
パーソナリティ:
国民の生命と財産を守るために頑張っているのですね。
防衛補佐官:
はい。自衛官であろうと、事務官であろうと、部隊であろうと、防衛局であろうと、その思いは同じだと思います。
そのためには、地域の皆様のご理解とご協力が欠かせません。
パーソナリティ:
分かりました。
最後に、今後の抱負を教えて下さい。
防衛補佐官:
はい。これからも、東北防衛局が東北地方における防衛行政の拠点として地域の皆様からご理解とご協力をいただけるように防衛補佐官の立場からしっかり支えていきたいと思います。
パーソナリティ:
本日は東北防衛局防衛補佐官の清水1佐からお話を伺いました。
どうもありがとうございました。
防衛補佐官:
こちらこそ、どうもありがとうございました。
パーソナリティー:
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