平成２３年７月９日（土）、福岡市天神の福岡ビル大ホールにおいて、第１７回防衛問題セミナーを開催しました。
　今回のセミナーは、東日本大震災における自衛隊の災害派遣活動にたずさわった陸・海・空各自衛隊の指揮官に講話いただき、今回の災害派遣活動の全体像に迫りました。
　最初にセミナー主催者として当局の廣�P行成(ひろせゆきなり)局長が挨拶した後、航空幕僚監部 運用支援・情報部 運用支援課 輸送室長 鈴木雄三（すずき　ゆうぞう）１等空佐から、航空自衛隊においても松島基地が甚大な被害を受けたことや震災直後から救難活動を行ったこと、また、救援物資等の空輸オペレーションについてその一端をご紹介されました。
　海上自衛隊　第２護衛隊群司令　淵之上 英寿（ふちのうえ　ひでとし）海将補からは、海上自衛隊が行った行方不明者の捜索や困ったことはないですかと被災者に声をかけながら救援物資を運んだこと、艦のお風呂で入浴支援を行ったことなど、現場での活動をご講演されました。
　陸上自衛隊　第４師団 第４後方支援連隊長　石�ｱ　 敦士（いしざき　あつし）　１等陸佐からは、今回の災害派遣にあたっての４師団の編成や活動範囲、福岡県から宮城県までの１８００�qを、車両約１，２００両で移動したこと、吹雪の中、生存者の救出や行方不明者の救出に懸命に当たったこと、また、生活支援活動として、避難所での診療活動、給水・給食支援、物資輸送、応急復旧活動などに当たったことをお話しされました。
　三名の講師のご講演にあっては、写真を多用し、現場での臨場感そのままにお話しされ、被災の状況の過酷さと厳しい現場であったことが、ひしひしと聴衆の皆様に届いたようでした。
　九州防衛局では、防衛省の諸施策について、より多くの方々から理解と協力が得られるよう、今後も各地でセミナー等を開催する予定です