
平成24年度を迎え、皆様も新しい目標に向かって始動されたことと思います。
私の24年度は、4月1日に海上自衛隊小月基地で挙行された、第64期航空学生の入隊式への参列に始まりました。海上自衛隊の航空学生は、海上自衛隊の航空機操縦者及び戦術航空士を育てる課程であり、高校卒業資格があれば受験できます。ちなみに、航空自衛隊にも同様の課程があります。
入校式は、ピンと張りつめた雰囲気の中、整斉と挙行されましたが、入校者の溌剌として、きびきびとした挙措動作が目を引きました。この挙措動作は彼ら元来のものではなく、3月21日に着隊した以降の12日間で受けた訓練の結果であろうと思います。この短期間で、よくここまで成果を出せたものだと思いますが、まさしく、自衛隊の教育能力の高さを示していると思います。
昨年の惨事である東日本大震災において、自衛隊は精いっぱいの活動をしました。その活動の様子を見て、隊員の体力と気力に驚かれた方もいるのではないかと思いますが、すべては教育と訓練にあります。
私は高校で剣道をしていましたので、体力にはある程度自信を持っていましたが、防衛大学校では常に上級生の体力に舌を巻いていました。それでも、2学年に進級するころには懸垂は簡単に20回できるようになり、毎年の体力測定では年々得点が上がっていきました。クラブ活動や日々の生活で行われる体力練成の成果であろうと思います。昔、「人間、鍛えればバネになる。」というCMのフレーズがありましたが、その通りだと思います。日々の訓練で体力も知力も向上するものです。
一方、心の弱さは常に付きまといます。この弱さは、日々の流れが変わった一瞬に出てき易いものだと思います。防大1年生の冬休みから帰校後しばらくして、「家に帰りたい。」と電話したことがあります。私が両親の反対を押し切って防大に進学したことは前述したとおりですが、電話口の母が「自分で選んだんじゃろ。」と言って、背中を押してくれたことで今の自分があるのだと思っています。
この春に入隊・入校する子供たちが初心を貫徹して、立派な自衛官として成長してくれることを応援しています。
自衛隊山口地方協力本部長 1等空佐 西 村 弘 文