自衛官とは

自衛官には様々な職種があります。

防衛省に勤務するすべての職員を防衛省職員といいます。防衛省職員のうち、そのほとんどが特別職国家公務員としての「自衛隊員」であって、事務次官をはじめとする事務官・技官などいわゆる文官と、統合幕僚長を頂点とする陸・海・空自衛官からなっています。
自衛隊員のうち、階級を有して、制服を着用し、武器を持って戦うことを任務としているのが「自衛官」です。

自衛官の人事制度の特色

自衛官の人事の大きな特色として階級制度、若年定年制度、2年又は3年を任用期間とする「任期制」が採られています。
自衛官の階級は上から、将・将補、1~3佐、1~3尉、准尉、曹長・1~3曹、士長・1~2士です。
この階級制度に関連して、昇任に要する在職期間(最短期間)が定められています。また、定年についても、それぞれ精強性を維持するため、一般の公務員より若い年齢で退職になります。このため、それぞれの階級に応じて定年年齢が定められています。
士の任用期間については陸上自衛隊は1年9ヶ月(ただし、一部の技術系の職務は2年9ヶ月)、海上・航空自衛隊は2年9ヶ月をそれぞれ1任期としています。士は、一定の基準として志願によって継続任用(2年毎)の制度があります。

自衛官の任用コース

自衛官になるには、さまざまなコースがありますが、大きく分けると、防衛大学校や防衛医科大学校への入校、あるいは一般大学を卒業して幹部候補生となって、将来の陸・海・空自衛隊の幹部自衛官になるためのコース、航空・海上自衛隊の航空機パイロットになるための航空学生、陸上自衛隊の看護師になるための看護学生などの、いわばスペシャリストを目指すコース、陸・海・空の中堅の曹になるための一般曹候補生のコース、中学校卒業後陸曹を目指す高等工科学校生徒のコース、自衛官候補生として入隊し3~4ヶ月の教育修了後1年9ヶ月(陸上自衛官)又は2年9ヶ月(海上・航空自衛官)の任期制自衛官になるコースなどがあります。
もちろん、幹部候補生になるためのコース以外のコースからも採用後の勤務実績や功労に基づく選考、または試験によって、上位の階級に昇任して幹部自衛官になる道も開かれています。自衛隊の任用制度は、このように多くの種類がありますが、能力と努力次第で、さらに上を目指すチャンスが公平、平等に設けられているのが、いちばんの特色といえるでしょう。

「平和を、仕事にする。」TRY-FIELD 2013(自衛官募集リーフレット)

自衛官になるには色々なコースがあります

幹部候補生 防衛大学校学生 防衛大医科大学校看護学科学生(自衛官コース) 防衛大医科大学校医学科学生 航空学生(空自・海自) 一般曹候補生 自衛官候補生 幹部候補生

各コースの内容とその将来

一般大学を卒業して幹部自衛官を目指す 一般幹部候補生

一般大学などの出身者の幹部自衛官養成コース。採用とともに陸・海・空曹長に任命され、幹部候補生として約1年間の教育を受け、3等陸・海・空尉(国内における2年間の大学院(専門職大学院を除く)修士課程修了者は2尉)に昇任します。

一般幹部候補生、その他の幹部候補生の募集種目

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高校卒業後、パイロットへの最短コース 航空学生(空自・海自)

高校卒業者および高専3年修了者(見込みを含む)、または高校卒業と同等以上の学力があると認められる者を対象に、将来の航空・海上自衛隊のパイロット、戦術航空士(海上自衛隊)を養成します。約6年年間で3等空・海尉に昇任します。

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将来の自衛隊の指揮官を目指す 防衛大学校学生

将来陸・海・空の幹部自衛官(パイロットを含む)となる者を養成します。防衛大学校で4年間、卒業後、陸・海・空自衛隊の幹部候補生として半年から約1年の教育を受け、3等陸・海・空尉に昇任します。

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将来の自衛隊の医師になるコース 防衛医科大学校学生

将来陸・海・空自衛隊で医師として勤務する幹部自衛官となる者を養成します。防衛医科大学校で6年間の教育を受け、第6学年時に医師国家試験を受験、合格者には医師免許が与えられ、幹部候補生として約6週間の教育を受け2等陸・海・空尉に昇任します。

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陸上自衛隊の看護師へのコース 看護学生(陸自)

保健師・看護師である幹部自衛官となるべき者を育成します。4年間の教育を受け保健師・看護師の国家資格の取得を目指し、免許取得後は、陸・海・空各幹部候補生学校に入校し、幹部自衛官に必要な知識と技能を学びながら、幹部としての資質を養います。その後、自衛隊看護師として全国の自衛隊病院や衛生科部隊等で勤務し、実務経験を積んでいきます。

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中学校卒業後、技術を身につけ陸曹を目指す 高等工科学校生徒(陸自)

中学校卒業者を対象に、技術関係の職務に従事する陸曹となる者の知識、技能を教育。課程(3年)修了時、陸士長に任用され、生徒陸曹候補生課程を経て3等陸曹になります。生徒教育修了時には高等学校卒業と同等の学力を身につけ、高等学校卒業の資格を取得できます。将来は幹部自衛官への道も開かれています。

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自衛隊の中堅の陸・海・空曹を目指す 一般曹候補生

18歳から27歳未満の者を対象に、採用後所要の教育を修了すると陸・海・空自衛隊の部隊に勤務しながら、継続的な教育・訓練を受け、採用後約2年9ヶ月経過以降、選考により3等陸・海・空曹に昇任します。幹部自衛官への道も開かれています。

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自衛隊の第一線でスキルを身につける 自衛官候補生

採用後は教育隊等で3カ月間自衛官候補生として教育・訓練を受け、修了後2士に任用され、陸・海・空自衛隊の第一線で任期制(原則として陸上1年9ヶ月、海上・航空2年9ヶ月)自衛官として勤務します。希望者には継続任用の道が開かれているほか、選抜試験により曹・幹部への昇任も可能です。また、特技課程により各種の公的資格の取得の機会があるほか、夜間または通信制の学校への通学も許可などにより可能です。(自衛官候補生制度は平成22年7月導入)

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