防衛大綱では、「大規模・特殊災害などへの対応」が、「新たな脅威や多様な事態への実効的な対応」の第5項に挙げられ、 防衛力の果たすべき役割に位置付けられています。
自衛隊は、天災地変その他の災害に対して、人命又は財産の保護のため必要があると認められる場合は、都道府県知事の要請 (ただし、特に緊急を要する場合は、要請を待たずに)に基づき、防衛大臣又はその指定する者の命令により派遣され、被災者や 遭難した船舶・航空機の捜索・救助、水防、医療、防疫、給水、人員や物資の輸送など、様々な災害派遣活動を行います。 また、自然災害のほか、医療施設に恵まれない離島などでは救急患者の輸送などにも当たっています。自衛隊では、阪神・淡路大震災の 教訓から、災害派遣に即動できる部隊を指定し、初動対処のための待機態勢をとっています。また、自衛隊法では、災害派遣の他に、 地震防災派遣や原子力災害派遣が規定されており、平素から、地方公共団体との連携強化や災害対策マニュアルの策定により、 防災・減災に努めています。
過去には、平成3年の雲仙普賢岳噴火災害や平成7年の阪神・淡路大震災での派遣等大規模な救援活動等を行い、 自衛隊の活動に対する国民の期待はますます大きくなりました。その後も、地下鉄サリン事件(平成7年)、ナホトカ号流出油災害 (平成9年)、えひめ丸沈没事故(平成13年)等があり、平成16年10月最大震度7の新潟県中越地震、平成19年7月の柏崎・刈羽村付近での 中越沖地震、平成20年6月の岩手・宮城内陸地震、平成21年中国・九州北部豪雨等において部隊を派遣し、救援・生活支援等に 活躍しました。
現在では、宮崎県で発生している牛や豚などの口蹄疫災害で、汚染物の除去及び埋却場所の消毒を行っています。 農場(7コ)、消毒ポイント(5ヶ所)等に、人員178名、車両約50両が派遣されており、 27日までの延べ派遣実績は、人員12488名、車両2906両に及んでいます。(6月28日現在)
災害発生時の直接救助活動だけでなく、自衛隊の部隊などが気象庁から震度5弱以上の地震発生の情報を得た時は、 航空機を使用して情報を収集し、首相官邸及び内閣府へ伝達したり、また、状況に応じて、関係地方公共団体などへ 連絡要員を派遣し、情報収集を行っています。
