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単位(トン)
 海事用語について紹介します。
 物の重さを表すのによく「トン」が使われますが、実はこれ、海事用語から派生したものではないかと考えています。長さ、質量、時間を表す国際標準単位として、mgs(メートル・グラム・秒)を使用し、その1000 倍毎を表すのに、K(キロ)、M(メガ)、G(ギガ)、T(テラ)など、また、1/1000 倍毎を、m(ミリ)、μ(マイクロ)、n(ナノ)などを使用します。そのなかで、質量だけは何故か「M」、「G」を使いません。1000kg は、「1Mg(メガグラム)」といわず、「1トン(t)」で表し、これをベースに「1kt(キロトン)」、「1Mt(メガトン)」と使われ、トン単位が広く使われています。
 実は、「トン」は船の大きさを表す用語で、重さだけでなく、容積を表す単位としても使用しています。石油や貨物を輸送するタンカーや貨物船では、安全に航海できる最大積載重量を表す「重量トン」を、客船のように積荷の積載量よりも容積が重視される貨客船では「総トン」を、積荷などにあまり関係しない軍艦などでは、純粋に艦船の重量そのものを表す「排水トン」が使用されます。
 このトンという言葉(英語)は、酒樽を叩いた時の”トン”という音に由来するそうで、15世紀ごろ、フランスのワインをイギリスに運ぶ船の大きさを表すのに使い始め、樽を幾つ積めるかで、船の積載能力を表していたそうです。
 当時の酒樽1個の容積は約40 立方フィートで、ワインを詰めた樽の重さが2,240 ポンド(1,016kg)となり、現在では、mgs 単位で、1,000kg を1重量トンとしています。また、容積では、酒樽1個を単位としていましたが、100 立方フィートが1総トンとなり、現在では、船の容積に一定の係数を掛けた値を1総トンとして、課税の基準にしています。このように、船の大きさを表す単位だった「トン」を今では重量などを表す一般用語に使用されています。
 また、コンピュータ分野で使用されている「ログ」も海事用語です。「ログ」は、元々丸太を意味する英語で、船の速力を測るのにロープの先に丸太をつけて海に流したことから、船の速力を測る計器を「ログ」といい、それらを記録する重要な航海日誌を「ログブック」又は「ログ」と言います。
 飛行機のパイロットがつける飛行記録も「ログブック」又は「ログ」といい、このように記録する意味合いから、コンピュータの記録ファイルなどを「ログ」というようになったのではないかと考えています。
このほかにも、「スタンバイ」、「ボースン」、「テークル」など、海事用語が一般に使われている言葉はたくさんあります。 言葉の由来などを探ってみるのも楽しいですよ。

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