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艦長・機長の席は右?左?
 海上自衛隊の艦(艇)長や機長の席について紹介します。
 海上自衛隊艦艇の運航に全責任を負う人を艦(艇)長といいます。艦艇の違いは、船の大きさで区分していて、概ね1,000tを境として、護衛艦や潜水艦など大きい船を「艦」、ミサイル艇や掃海艇など小さい船を「艇」と呼んでいます。艦橋には、右舷・左舷にそれぞれ席が一つ用意されていて、この右舷側(舳先に向かって右手側)の席が、艦(艇)長の席となります。一般に席は赤・青のシートカバー(艦長が1佐の場合には、赤のシートカバー)で覆われています。この席は、艦上での全責任を負う艦(艇)長のために用意されているもので、艦(艇)長以外の人が座ることはありません。
 海上での交通ルールは右側通行で、赤灯(左舷灯)を見る船が相手の進路を避ける義務があります。
このため、右舷側に赤灯を見た場合は、相手の船と衝突する可能性があり、衝突コースとなる前に相手の針路を避けることになります。(左舷側に赤灯を見ても、自分の進路前方を既に相手が過ぎているので、衝突の危険は低くなります。)
 このため、右舷側を注意深く見る必要があり、右舷側の視野を広く確保する観点から、右舷側の席を艦(艇)長席にしています。
 一方、航空機の場合、機長は一般に操縦員が兼ねています。機長の席は、固定翼(翼を持った飛行機)と回転翼(ヘリコプター)とで異なります。操縦員が2人乗る航空機の場合、固定翼機では機首側に向かって左側の席が、回転翼機では右側の席が機長(正操縦士)席となるのが一般的です。
 航空機の交通ルールも船と同様に右側通行ですが、船舶と違って、広い空に航空路が指定されており、航空機は一般にこの航空路を飛ぶことになります。このため、他の航空機と行き会う場合に相手が良く見えるように固定翼機では左側としていて、ちょうど右側通行の国の外車の運転席が左側なのと同じ理由だと思います。
 他方、回転翼機の場合、航空路も飛びますが、一般に低高度で飛行するため、船舶と同様に航空路以外を自由に飛ぶことが多く、右側の視野を広く確保する必要性から右席になっているものと思います。また、回転翼機は、右手で操縦桿を、左手でエンジン出力を調整するコレクティブ・スティックを握って操縦する関係から、常に、左手がちょうど車のサイドブレーキを握っている状態で伸びていますので、左側を見るには少し窮屈なのかもしれません。
 いずれにしても、航空機の場合、正操縦士の席が固定翼機と回転翼機とで左右異なりますので、管制官は、航空機の誘導に際して、固定翼機に対しては左旋回を、回転翼機に対しては右旋回を基本にしています。
 なお、海上自衛隊の固定翼哨戒機では、任務達成のために戦術を担当する戦術航空士(TACCO:TACtical COordinator)が乗っており、この者が機長として勤務する場合があります。この場合の機長席は、当然操縦席ではなく、TACCO席となり、正操縦員が左側の操縦席に座ります。

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