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栄誉礼
元首や高官を迎える際に行われる儀式、部隊として敬意を表す「栄誉礼(えいよれい)」について紹介します。
 栄誉礼とは、一般に軍隊が元首や高官を迎えるときに行う儀式で、栄誉礼を受ける資格を持った受礼者が栄誉礼を行うべき場所に到着した時と、これを離去する時に、儀仗隊等により受礼者に対して捧げ銃の敬礼を行い、その敬礼の間、音楽隊が「栄誉礼冠譜」及び「祖国」を吹奏します。また、外国の元首の場合には、音楽隊は、受礼者の「国歌」と自国の「国歌」を吹奏します。
 出迎え時の栄誉礼の後には、通常儀仗隊の巡閲を行い、部隊の威容、士気の高さを見てもらいます。
 自衛隊でも国際慣例として他国の軍隊と同様に、栄誉礼の礼式が定められています。以後は、自衛隊における栄誉礼について紹介します。「栄誉礼冠譜」は、受礼者の地位や階級により回数が異なり、首相等は4回、将等は3回、将補は2回となり、また、元首である天皇の場合は国歌である「君が代」を吹奏します。
 皆さんも自衛隊の式典などで栄誉礼を見たことがあると思います。最も目にする機会が多いのが、観閲式の場と思います。観閲式で行われる栄誉礼は形式こそ栄誉礼ではありますが、ここで説明する栄誉礼とは少々異なります。というのも、観閲式においては、観閲部隊が観閲官に対して式の最初に行う1回のみで、また、部隊規模も観閲部隊という大所帯で行われています。栄誉礼は、受礼者の地位・階級により、儀仗隊の人数(規模)が定められており、また、出迎えと離去の2回行われるのが通例で、観閲式での栄誉礼はその一部を見ていただく形をとっています。
 海上自衛隊が実施する観艦式では、受閲部隊が行う観閲官に対する敬礼は先に紹介した「登舷礼」で、栄誉礼は、栄誉礼を受ける資格を持った受礼者が観閲部隊の旗艦に乗艦又は離艦する際に、儀仗隊により個別に実施しています。
 また、防衛大学校の卒業式には、内閣総理大臣が臨席される関係から、卒業式の始めと終わりの際に、儀仗隊による栄誉礼が実施されています。佐世保教育隊での入隊式、修業式の際も、執行官である佐世保地方総監に対し、式の開始に先立ち、栄誉礼を実施しています。
 栄誉礼を見たことがある方の中で、巡閲の後に再度「栄誉礼」を行う場合とない場合の2通りを見て疑問に思った方がおられると思います。これは、正規には、巡閲の後に栄誉礼は行わないのですが、離去する際の栄誉礼を省略する場合、受礼者にお断りして先に離去時の栄誉礼を行う場合、巡閲に引続き栄誉礼を実施しています。
 栄誉礼は、自衛隊においては大臣の視察、大臣等が招待された外国の賓客や高官の公式訪問、将官が部隊指揮官に上・下番する際などには、必ず実施している通常の儀式なのですが、なかなか一般の人の目に触れる機会は少ないかと思います。その中で、外国の元首が公式に来日された際に特別儀仗が実施される場合は、陸上自衛隊第302保安警務中隊が担当し、迎賓館前庭などで行う儀式の様子が報道等で紹介されていますので、ご覧になった方がおられるかもしれません。
 いずれにしても、観閲式で行っている栄誉礼はここで紹介する栄誉礼とは少々異なっていることをご承知ください。
 また、音楽隊が不在の場合には、音楽隊に代えてラッパ手で編成されるラッパ隊により吹奏され、吹奏曲もそれぞれラッパ曲になります。
 これまで、自衛隊での敬礼を中心とした礼式を紹介してきましたが、いずれも明治維新以降の近代国家建設の中で、外交儀礼上の要求に基づいて制定されてきたものです。それは自衛隊においても同様の要求があり、旧軍来の様式を踏襲していることが多々あります。日本国内においては、銃や大砲のような武器を使用する礼式や国旗・国歌に対する抵抗感を持つ方がおられますが、海外では正式な礼式として敬意を持って尊重されますし、また、国旗・国歌に対する不敬は、その国の法律で処罰される国もありますので、海外に行かれた際には十分注意してください。

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