本部長、小川康祐1等空佐の部屋

 

北陸の雷のことなど(2月)

北陸特有のどんよりとした冬空の続く毎日です。昨年は豪雪に見舞われたこともあり、「このまま雪が少なければね…」が挨拶がわりになっていますね。私も20年振りに石川県で冬を越しますが、改めて驚くのがカミナリです。天地を揺るがす、まるで爆撃を受けているかのような音や振動です。職業がら航空気象も勉強しておりますが、実はこの北陸の「冬季雷」は世界的に見ても大変珍しく、日本以外では、北米の五大湖東岸とノルウェー西岸でしか見られないとのこと。夏の積乱雲で発生するカミナリとは原理も違っていて、「冬季雷」は低い雲で発生する上向きの雷で、夏の雷の100倍のエネルギーを持っているそうです。文字通りのローリングサンダー(Rolling Thunder)、外国人もびっくりなのです。ちなみに某大手通信会社では、新しい設備機材の試験は石川県内で行っているそうです。北陸の雷に耐えられる機器であれば、世界中どこでも通用するのでしょう。

最後にもう一つ、先月日経新聞に掲載された世論調査の記事 (“「信頼できる」は自衛隊がトップ”, 日本経済新聞, 2019/1/21) )をご紹介します。8つの機関や団体、公職を挙げてそれぞれの信頼度を尋ねたところ、「信頼できる」が最も高かったのは自衛隊だった、とのことです。この記事をみて、今後とも国民の皆さんの信頼に応えられるよう、自衛官として国防の務めを果たさねばと、新年早々身の引き締まる思いでした。

新年のご挨拶とお知らせ(1月)

あけましておめでとうございます。皆様、良い年をお迎えのことと思います。 今年は亥年、石川地本の中では、私が唯一の年男です。ちなみに石川県民で知らない人はいない、人気若手女優の土屋太鳳さんも、同じ亥年生まれ。私とはふたまわりも違いますが...今年も石川地本の職員一同、県民と自衛隊をつなぐ窓口として、ホームページでの情報発信も含め「猪突猛進」、頑張っていきたいと思います。

さて石川地本から、ささやかなお年玉として、お知らせをひとつ。来月、石川県内で航空機見学と体験搭乗を企画する予定です。日時や場所、機種等の詳細が決まり次第、ホームページと公式ツイッターでお知らせしますので、お見逃しなく!機種のヒントはこのホームページ上のどこかにあるかも?(石川地本公式ツイッターは、ページ下のバナー、またはこちら https://twitter.com/Ishikawa_PCO から

陸海空の自衛官三兄弟が加賀市副市長を表敬(12月その2)

今年も残りわずかとなりました。今年最後の本部長の部屋としてご紹介させて頂くのは、加賀市在住の大岩氏の3人のご子息です。
大岩氏は、小松基地でも勤務した元航空自衛官で、現在自衛隊募集相談員や家族会副会長なども努めておられますが、実は3名のご子息が、それぞれ陸海空の自衛官なのです。長男の正人氏は、空自千歳基地の航空管制官、次男の一善氏は、昨年陸自金沢駐屯地の第14普通科連隊の隊員に、末っ子の裕太郎氏は、今年春に海自舞鶴基地の護衛艦「ひゅうが」の乗組員となりました。兄弟が陸、海、空にそろって入隊した例は全国的にもまれで、今月26日に、地元に帰省された機会に、加賀市役所を訪問し、山下副市長を表敬させて頂きました(写真参照)。

ご兄弟皆、幼いときから自衛官であったお父様の姿を見て、自然と職業としての自衛隊、自衛官という道に魅力を感じたのが入隊の動機であるとのこと。特に兄弟で話し合ったわけではなく、正人氏は飛行機が好きで、一善氏は災害派遣などでの陸自隊員の活躍に憧れ、裕太郎氏は、金沢港等での護衛艦見学がきっかけで、それぞれの自衛隊を選んだとのことです。
先日公表された新防衛大綱のキーワードは、「領域横断」ですが、陸海空自衛官を輩出した大岩家の子育ては、これを先取りしていますね。

今年も石川地本ホームページをご覧くださりありがとうございました。それでは皆様、良いお年をお迎えください。

雪にまつわる雑感(12月)

 日に日に寒さも増し、冬の足音が聞こえてきます。
この冬は暖冬が予報されているものの、2月の北陸豪雪も記憶に新しいところ、備えを怠ることはできません。

 私が武官として駐在していた米国のワシントンDCも、実は仙台とほぼ同緯度で、雪は冬の風物詩の一つです。米国において日常の通勤手段は車が中心ですが、積雪には極めて脆弱で 、交通がすぐに麻痺してしまいます。除雪車による除雪が終わるまで、多くの人は出勤できないため、まず官公庁が率先して閉鎖、いわゆる「ガバメント・シャットダウン」となります 。会社も休業、学校も休校となります。
  除雪が終わっても、今度は積み上がった雪が歩道を塞いでしまい、子供たちがスクールバス乗場まで歩けなくなるため、学校の休校は更に長くなります。休校が2週間近くに及ぶ こともあり、当の子供たちは大喜びなのですが、共働きが普通の米国社会ですから、両親のどちらかは家で子供の面倒をみなくてはなりません。子供だけの留守番は、米国では処罰され ます。そんな光景が毎年繰り返される首都ワシントンDCでしたが、正直、ヨーロッパやカナダなどの雪に慣れっこの国の同僚の武官達は、半ば呆れていました。

 さて降雪への対応は、自衛隊の本来任務である国防においても極めて重要です。例えば、24時間365日、スクランブル発進に備えなければならない航空自衛隊の航空基地では、駐機場や滑走路の除雪作業は1秒を争う任務達成の成否を左右します。小松基地には、中部航空施設隊の「第2作業隊」が除雪車両を運用しており、冬の日本海の空の守りを最前線で支えています。パイロットだけではなく、こうした裏方役の隊員達の働きがあってこそ、日本の防衛が全うできるのです。
   

スポーツの秋と武道について(11月)

 スポーツの秋まっさかり、先日の金沢マラソンには、石川地本の自衛官も数名参加し、全員完走しました。身体が資本の自衛隊員にとって、日頃の体力づくりも任務の一つです。自衛隊の駐屯地や基地には、グラウンドや体育館などの施設も充実しています。埼玉県朝霞にある自衛隊体育学校ではオリンピック級の選手を養成しています。普通の隊員も、任務・訓練の傍らで各種の実業団大会を目指して練習に励む者から、地域のスポーツクラブで汗を流す者まで、さまざまです。

 一方で地方協力本部のように、職場が合同庁舎内にあって、仕事も事務系中心となると、体を動かす機会は少なくなりがちです。そこで最近私は、希望者を募って、週に2、3回、昼休みに空いた会議室で「ミニ空手教室」を始めました(私は、防衛大学校空手道部出身で、現在、黒帯四段です)。空手初心者がほとんどですが、自衛官、事務官を問わず、和気あいあいと軽い汗をかいています。適度な運動は心身のリフレッシュになり、仕事への集中力も高まります。また職員同士のコミュニケーションも深まり、職場の雰囲気も明るくなります。

 空手は2020年東京オリンピックで、初めて柔道と並ぶ正式種目になりましたが、日本には他にも、少林寺拳法や合気道、剣道、銃剣道、居合道など、多種多様な武道・武術があります。平成24年から中学校でも男女ともに武道の授業が必修となり、さまざまな町道場も無数にあるなど、武道は日本の伝統・文化として、社会に根付いています。礼節を重んじ、己を律して心身を鍛え、人格完成に務めることが、武道の精神です。既に海外にも広く普及し、その高い精神性と共に、世界中の人々を魅了しているのはご承知のとおりです。

ちなみに自衛隊には「徒手格闘」という実戦的な格闘術がありますが、これも日本拳法等の各種の日本の伝統武術を取り入れたものと言われています。こういう方面に興味のある若い人たちも、是非自衛隊の門をたたいてみてはどうでしょうか。
 

自衛官採用上限年齢の引き上げと、女性自衛官の活躍(10月)

 ついこの前までの猛暑はどこへやら、涼しい日々が続いており、世の中は衣替えシーズンです。石川地本の自衛官達も、10月に入ってしばらくは夏制服、冬制服のどちらでも着用できる混用期間になります。私もとっくに長袖制服に着替えましたが、元気すぎる自衛官(特に陸上自衛官)の中には、ぎりぎりまで半袖制服で頑張ろうとする猛者もいます。

 さて、10月1日から、ついに予備自衛官を含む自衛官の採用上限年齢が引き上げられました(詳しくはこちらをご覧ください)。少子化や高学歴化が進み、また、自衛隊の任務がますます多様化し、高度な職務遂行能力が求められるなかにおいて、安定的な人材確保のため、より幅広い層から、募集・採用を図るものです。人材確保競争が激化するなか、石川地本を含む全国の地方協力本部にとっても、大きな弾みとなる施策であり、現場で奮闘している広報官達の士気も上がっています。

一方で自衛隊は、女性自衛官の活躍促進についても、最優先で取り組んでいます。この8月に、航空自衛隊で初めての女性戦闘機パイロットが誕生し、脚光を浴びたことも記憶に新しいところです。私も米軍をはじめ世界各国の軍人達と交流するなかで、自衛隊における女性の進出が諸外国と比べてかなり遅れていることを痛感してきました。2019年3月末現在で、自衛隊における女性自衛官の割合は約6.5%(約15.000人)であり、自衛隊は2030年までにこれを9%以上とすることを目標としています。女性事務官等は約24%(約3.200人)です。わが石川地本にも、女性の広報官を含む自衛官、事務官や非常勤職員が、家庭生活との両立を図りつつ活躍しています。

世の中は内定式シーズンですが、自衛隊の様々な募集科目において「自衛官候補生」は年間を通じて募集しています。今からでもまったく遅くはありません。男女を問わず、少しでも多くの若者に、自衛隊の門をたたいてもらえればと思います。

県内を巡って(9月)

 着任から1か月、石川県内の議員や首長様をはじめとする様々な自衛隊の協力者や関係者の方々への挨拶回りを行いました。北は珠洲市から南は加賀市まで19市町全てを訪ねることができましたが、車窓から眺める野山や日本海の美しさに心が洗われるようでした。民家の黒光りする瓦屋根も興味深かったですし、のと里山海道では、外から突然「まれ」のメロディーが聞こえてきたのには驚きました。多くの方と接する毎日ですが、石川の人々の少し語尾を伸ばす感じの話し方も、柔らかく心地よいですね。
 さて、ご承知のとおり、度重なる豪雨や台風、そして地震といった自然災害が話題にならない日はない日々が続いています。石川県には3つの自衛隊の部隊(陸上自衛隊の金沢駐屯地、航空自衛隊の小松基地と輪島分屯基地)がありますが、いつでも災害派遣を含む「もしものとき」に備えて、日夜訓練を重ね、自治体と密接に連携しつつ態勢を整えています。
 災害派遣と言えば、最近注目されているのが、地元出身者を中心とした予備自衛官の活動です。先般の西日本豪雨や今回の北海道地震でも、予備自衛官(即応予備自衛官)が出動していますが、今後ますますその役割の重要性は高まっていくものと思います。そのような中、先日金沢出身の予備自衛官で、日ごろは日本舞踊の総師範として活躍されている白井果奈陸士長が、石川地本に挨拶に見えられました。白井陸士長については、予備自衛官コーナーで詳しく紹介させていただいてますので、ぜひご覧ください。


着任挨拶(8月)

 自衛隊石川地方協力本部のホームページをご覧いただきありがとうございます。
8月1日付で本部長を拝命しました小川康祐です。石川県での勤務は、20年前に航空自衛隊小松基地でパイロットとして勤務して以来2度目になります。
  石川県といえば、長い歴史と伝統、豊かな文化が息づくまちと、おおらかで優しい人々が印象的ですが、このような土地で再び勤務させていただく事を大変嬉しく、また光栄に思います。
  私は、昨年春まで米国で防衛駐在官として勤務し、日米同盟や自衛隊のアピール、知日派有識者との関係強化などに取り組んでおりました。これからは、石川地方協力本部長として、石川県の地域に密着するかたちで、自衛隊とその活動への一層のご理解とご支援をいただけるよう、県民の皆様への情報発信とコミュニケーションに努めていきたいと思っています。
 特に、日本の将来を担う石川県の若い世代の方々には、男女を問わず、自衛隊の「カッコよさ」と共に「平和を守る仕事」の魅力を伝えていければと思っています。