自衛隊を知りたい

自衛隊についてQ&A形式で紹介します。

知らない世界に入るときは、こまかいところにまで疑問が生じ、それが時には不安となることがあります。
そこで、自衛官候補生や2等陸・海・空士になってからの通常の生活について、素朴な疑問を集め、答えを用意しました。(教育隊、部隊等によって異なる場合があります)

Q 自衛隊の任務は、なんですか?

我が国の平和と独立を守り、国の安全を保つため、直接侵略及び間接侵略に対し我が国を防衛することを主たる任務としており、必要に応じ、公共の秩序の維持に当たります。

Q 自衛隊の行動等として、どのようなものがありますか?

防衛出動、防御施設建築の措置、防衛出動下令時の行動関連措置、国民保護等派遣、命令による治安出動、治安出動下令前に行う情報収集、要請による治安出動、海上における警備行動、海賊対処行動、弾道ミサイルに対する破壊措置、災害派遣、地震防災派遣、原子力災害派遣、領空侵犯に対する措置、在外邦人等の保護措置、在外邦人等の輸送、後方支援活動等、協力支援活動等があります。

Q 自衛隊の人は、みんな駐屯地(基地)の中に住んでいるのですか?

駐屯地(基地)の中に居住することを、「営舎内居住」といい、基本的に独身の隊員(幹部自衛官を除く)は駐屯地(基地)の中で生活しています。
その他の隊員は「営舎外居住」の許可を得て、自衛隊の官舎、近傍のアパートや自宅等から通勤しています。ちなみに、営舎内居住者は、宿泊・給食が支給されます。

Q 自衛隊車両の前後のバンパーなどに書いてある数字や漢字は何を意味するのですか?

どこの部隊の車両であるのかわかるよう、部隊名を省略して記載してあります。

(凡例)
35普-1 第35普通科連隊第1中隊
10特-1-2  第10特科連隊第1大隊第2中隊
10後支-輸 第10後方支援連隊輸送隊

Q 戦車や大砲の射撃訓練はどこで行っているのですか?

中部地方の陸上自衛隊では、地区内に戦車や大砲の射撃が出来る演習場はありません。したがって、滋賀県の「あいば野演習場」や富士地区の「東富士演習場」「北富士演習場」まで行って射撃を実施しています。時には、北海道や九州まで行って実施することもあります。

Q 入隊するとき、私服・日用品は何を携行するの?

印鑑(シャチハタは不可)、筆記具(ボールペン(黒・赤)、鉛筆(2~3本)、消しゴム)、定規、国語辞典、下着(上下各6枚くらい)、白のTシャツ(ワンポイントは不可)、タオル、洗面具、化粧品(女性自衛官のみ)、パジャマ(女性自衛官のみ)、ジャージ上下、裁縫道具、シューズ(ランニング用)、私服(1~2セット)
詳しくは、入隊案内を御覧下さい。

Q 入隊するとき、現金等の所持はいくら位が適当ですか?

自衛隊の給料日は原則として毎月18日です。入隊日から給料日までの日数を計算し日割りにすると金額が概ね算定できると思います。お金は、「3~5万円」くらいが適当な金額です。自衛隊は食事・宿泊棟の経費は一切かからないのでお金を必要とするのは、散髪・嗜好品等です。また、教育隊によっては、運動服等を一括購入する場合があります(入隊案内を御確認ください)。

Q 入隊後、外出・休暇はいつからできるの?

入隊後約2~3週間で外出が可能になります。(教育隊によっても違いますが、入隊式終了後の週末に外出が許可される場合があります。なお、平日は特別な理由がない限り許可されません。)
教育期間中は、やむを得ない事情がある場合を除き、外泊・休暇は原則として許可されません。ただし、ゴールデンウィーク等は一定期間の休暇(年次又は特別)があります。

Q 自由時間は、一日何時間ぐらいもてますか?

原則的には、課業(授業)の時間以外は、自由となります。また、駐屯地や基地の中で部外の友達等と面会する場合は、時間・場所は指定されますが、基本的には隊務に支障がない範囲で会うことが出来ます。

Q 入隊後は何人部屋になりますか?また、部屋区分等はどのように決まりますか?

入隊する教育隊によっても違いがありますが、約6~10人部屋になります。また、部屋区分は入隊予定者の身長及び出身地本等を考慮し、広い範囲の交流を深められるよう均等に区分されます。教育期間中は団体部屋になりますが、部隊配置になると生活隊舎が割り当てられ、少人数部屋になります。

Q 自衛隊では普段どのような訓練を行っていますか?

各自衛隊の部隊での訓練は、各隊員に対する訓練と部隊に対する訓練とに大きく分かれます。隊員個人に対する訓練では、それぞれの分野ごとに、またその隊員の能力レベルに応じて段階的に行われます。部隊としては、まず小さな単位の部隊、それから大きな単位の部隊へとだんだん規模を拡大して、組織としてまとまった力を発揮できるように訓練を行っています。

Q 入隊するとどのような教育を受けるのですか?

新たに入隊した自衛隊員は、まず新隊員教育を受けて陸・海・空自衛官として基本的なことを身につけた後、それぞれの専門的な分野が決められ、それに必要な技能を身につけていきます。そのような技能を受けた後、部隊での勤務を経て、さらに曹、幹部自衛官となる道も開けています。

Q 訓練中にけが等をした場合はどうなるのですか?

自衛官及び自衛官候補生であれば自衛隊病院に受診又は入院すれば医療費等は免除となります。また、公務災害の認定を受ければ療養費等についても国が支払い、本人への負担等はありません。

Q 勤務が終わってから学校へ通えますか?

教育期間中を除き、通学は可能です。陸・海・空自衛隊では、高校、専門学校、短期大学、大学等に通学しています。

Q 学生のころあまり運動していなかったのですが、体力的に心配ありませんか?

訓練・運動は段階的に行っておりますが、体力的に心配な方は最寄りの地方協力本部広報官に御相談下さい。