こんにちは。後期学生隊学生長を務めさせていただく久保翔平と申します。約3カ月の後期、防衛大学校学生隊は「挑戦」を目標に前進していきます。
なぜ、「挑戦」か。それは、「挑戦」なくして成長や成功はあり得ないからです。ここ防衛大学校には、自らの挑戦で「学力」「体力」「道徳」のあらゆる能力を磨き伸ばせる環境があります。しかし、その環境を生かすも殺すも学生一人一人のチャレンジ精神にかかっています。この後期、学生全員にはハングリー精神と失敗を恐れない姿勢を忘れず、様々なことに「挑戦」して欲しいと思っています。
そしてなにより、これからの3カ月は私自身にとっての「挑戦」であります。学生隊学生長として、防衛大学校を世界一の士官学校にするために何ができるか。在校生、これから入ってくる後輩たちに何を残せるか、それだけを考えて邁進するのみです。
いままでの3年と9カ月、お世話になった同期、後輩、職員の方々に恩返しできるよう「挑戦」し続けていこうと思います。
次に、入校準備に関して述べます。必要物品等は入校案内に記載されている事項で問題はありません。しかし最初は、慣れない生活の中で、洗濯などの時間を上手にとれないこともありますので下着類は少し多めに準備しておくことをお薦めします。勉強は今の状態を維持し、苦手な分野を改善しておきましょう。また、入校してすぐに体力測定が行われるので、勉強と一緒に運動を行っておくことをお薦めします。
最後に皆さんに準備してもらいたいものがあります。それは、元気とやる気です。これがあれば、厳しい防大の生活も乗り切ることが出来ます。4月に皆さんにお会いできることを楽しみにしています。防大かわら版バックナンバー
防衛大学校合格おめでとうございます。入校を考えている皆さんに少しでもお役に立てればと思い、この1年間、防衛大学校における生活で感じたことをアドバイスしたいと思います。
防衛大学校への入校に際し、勉強、体力の準備も大切ですが、まずは何よりも心の準備をしておくことが一番大切だと思います。
それは、防衛大学校は一般大学と同じ勉強を学びますが、まず第一に防衛大学校が幹部自衛官となるべき者を教育訓練する機関であることを理解することから始まると思います。将来、様々な任務を遂行していくことが予想されるであろう幹部自衛官になる道のりというのは、平坦ではなく険しい道のりです。そのため、自分は将来こんな幹部自衛官になりたいんだという強い意志を持って入校することを勧めます。
しかしながら、防衛大学校での教育訓練や生活は、ただ厳しいことばかりだけではありません。どんなに辛い訓練や生活を送っても周りには同じ目標に向かって努力する同期がいます。そのような同期と日々助け合って生活していくことで、かけがえのない大切な絆でお互いに結ばれます。固い絆で結ばれた同期とめぐり合えたことが、防衛大学校に入校してよかったと心から感じることです。
防衛大学校に入校すれば、今の自分を大きく成長させることができることは間違いありません。
防衛大学校への入校を心よりお待ちしています。
一般試験合格者の皆さん合格おめでとうございます。防大に入校するにあたり、期待や不安で胸がいっぱいだと思います。今回皆さんに少しでも参考にしてもらおうと、いくつかアドバイスをしようと思います。
防大は一般大学とは違い、将来幹部自衛官となるべきものを育成するという明確な目的を持った大学です。ですので、生活環境は今までとは違い、分刻みの日課時限や厳格な上下関係など、カルチャーショックを受けることもあるかと思います。きついと感じることが多いと思いますが、その分やりがいを感じることが出来ます。慣れるまでが辛抱です。今からでも、身のまわりのことは自分でやり、地方出身者は入校すると長期休暇しか帰省できないので、親孝行することがいいと思います。
また、防大では勉強だけでなく体力も必要です。勉強に関して言えば、高校分野の復習を怠らないで下さい。特に英語は、防大生活だけでなく将来的にも必要となってくるので、学習して損はありません。体力面では、入校してすぐに体力測定が実施されるので、ランニングや懸垂、腕立て伏せ、腹筋などで体を鍛えておくことをお勧めします。
防大に入校するまでの期間をどう過ごすかは皆さん次第です。自動車免許を取得したり、見識を高めるために読書や旅行したり、紹介したアドバイスを実施してみたりするのもいいでしょう。防大の合格が皆さんのゴールではありません。皆さんは4月から新しいスタートをきろうとしています。どうか充実した期間にして下さい。4月、生き生きした顔の皆さんに会えることを楽しみにしています。
新しく一年生として入校する皆さんに、この場をお借りして入校にあたってのアドバイスを書かせて頂きます。私は皆さんに物的準備、精神的準備の二点で準備を進めてほしいと思います。
まず、物的準備についてです。生活する上ですぐに必要になるものは校内で購入することができるため、入校のしおりに記載されているものを持ってくれば十分です(細部は対番と呼ばれる上級生が指導してくれます。)。しかし、着校時間等のタイミングによってはシャンプーすら揃えられない場合がある他、授業が始まる前には教科書販売等があるため、現金を準備しておいた方が良いと思います。校内にATMはありますが、忙しくて利用できないこともあります。加えて、着校の際に着用している私服は後ほど送り返すことになるので、それを踏まえて着校時の服装を検討することをお勧めします。
次に、精神的準備ですが、インターネット等を通じて防大に関するサイトから情報収集をすることが可能なので参考にし、イメージアップを図って下さい。インターネット上の情報は全て信じられるものではありませんが、多少は参考になると思います。この学校は通常の大学とは全く違います。それだけキツイこともあれば楽しいことも多いということを理解して下さい。
入校準備をしっかりして、ぜひ4月1日に小原台でお会いしましょう。
2年前‐私が1学年だったあるとき、高校の友人に「防衛大学校って厳しくないの?」と聞かれたことがあります。その時、私は「かなり厳しいよ。・・・」と答えました。防衛大学校での生活は「規律ある団体生活」です。自分が高校までにしてきた生活、あるいは他大学にいった友人たちがしている生活とは180度方向性が違います。それは、ここでの生活には将来の幹部自衛官に必要な資質を磨くという明確な目的があるからです。心身ともに成長を求められる防衛大学校での生活は決して楽なものではないと言えます。
ただ、先ほどの答えには続きがあります。「だけど、たくさんの人に支えられながら、何とか頑張っているよ。」防衛大学校の最大の魅力は「人」だと私は考えます。ときに厳しく、ときに親身になって相談に乗ってくれる上級生の方々、そして何より苦楽を共にする同期の存在は、かけがえのないものです。防衛大学校での4年間で築いた人間関係は、卒業後もずっと続きます。厳しい環境ではありますが、尊敬できる先輩、信頼できる同期と、色々な面で成長していくことのできるのが防衛大学校というところです。
最後に、防衛大学校の入校に際して必要なものは1つ、「志」です。自衛官になりたいという強い志を持って、あなたが入校してくることを心待ちにしています。
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今回の冬期定期訓練で最も印象に残った訓練は、硫黄島研修です。出発当日までに「散るぞ悲しき」を読んだり、上級生の方に話を伺ったり、指導官の教育を聞いたりと事前準備をしていたため、ある程度イメージはできていました。しかし、実際に研修で様々な場所を訪れ感じたものは、想像を超えるものでありました。たった5日で落ちると言われていた硫黄島で、数週間も戦い続けた旧日本兵に対し、深い敬意を感じざるを得ません。中でも、真っ暗でじめじめとしていて、1日いるだけでも発狂しそうな「壕」の研修は印象深く、勝利のために自らの命を削って掘り続けた兵士に脱帽するしかありません。実際に米軍が上陸すると知った兵士は、苦しみから解放されることに感嘆したというから、どれほど過酷だったかは今の我々には想像することすらできない。また、米国の海兵隊員が、今尚、勇敢になることを誓うために硫黄島に訪れることにも驚きました。米国では今日まで、この事実を忘れることはなく、大切な歴史として後世に伝えてきたのでしょう。
実際、私自身は、防衛大学校に入校するまでは、硫黄島に関して名前すら知らなかったし、そのような若者が日本には決して少なくはないでしょう。戦争を経験した人が、経験してない人よりも偉いだとか勇敢だとかは決めることはできない。しかし、同じようなことが決して繰り返えされないためにも、私たちは硫黄島での闘いという歴史を学ばなければならないし、未来へと伝えなければならないと本訓練を通して強く感じました。防大ホームページトップへ戻る
〜入試合格者へのアドバイス〜
〜後期学生隊学生長としての決意・抱負〜
12月10日から14日の間にわたり、3・4学年に対し冬季定期訓練が実施されました。
今回は陸上要員となってから3回目の定期訓練であり、その内容は武装障害走、分隊教練、戦闘訓練及び硫黄島研修といったものでした。どの科目も厳しいながら学ぶことが多くあり、中でも武装障害走と硫黄島研修は特に印象深いものとなりました。
武装障害走とは、戦闘服装で小銃を背負い設置されている計11個の障害を越え、そのタイムを計測するというものです。定期訓練初日に試走、最終日に本番があったのですが、私たちの訓練班は、本番の2週間前から朝の空いた時間を利用して練習してきました。当初越えることができなかった障害も、この朝の練成を通じて少しずつできるようになっていきました。試走では越えられない障害があり、思うようなタイムも残せませんでしたが、障害の通過要領等を試行錯誤した結果、本番では全ての障害を越えることができ、納得のいく結果となりました。
そして硫黄島においては、事前に読んだ本『散るぞ悲しき』の内容や生存者の方々の言葉などを思い出しながら壕や記念碑などを研修しました。特に記憶に残っているのは、海兵隊が最初に上陸した南海岸を研修したときです。海岸を見下ろす位置に作られたトーチカに実際に立った時、当時の日本兵がどのような気持ちでこの海岸を見ていたのか考えました。
今回の訓練を通して学んだ多くのことを、これからの防大生活及び陸上要員としての糧としていこうと思いました。12月中旬3、4学年は冬季定期訓練を行いました。3学年海上要員の訓練内容は、硫黄島研修、艦橋副直士官演習、東京湾海上交通センター研修及び第2術科学校研修等があり、将来の任務の厳しさを実感できる訓練内容でした。その中でも2つの訓練について紹介します。
1つ目は硫黄島研修です。硫黄島は太平洋戦争屈指の激戦地です。当時の硫黄島における日本軍の状況は、物資の不足が問題であり、また高温多湿と硫黄に囲まれた中での過酷な作業をしているにも関わらず、水が不足していました。しかし、日本軍はこの過酷な状況と米軍との圧倒的な兵力差にもくじけず、歴史的にも壮絶な戦いを繰り広げました。私達は当時の壕や戦いによって作り変えられた島の戦跡を目の当たりにしました。本当に国を守ろうとするためには、これほどの覚悟と努力が必要な時があるのだと深く考えさせられました。
2つ目は艦橋副直士官演習です。副直士官とは、海上自衛隊の艦艇勤務の初級幹部が就く職務の1つです。机上での演習でしたが、次々と与えられる想定を整理し、適時適切に報告を行うことは難しいものでした。しかし、将来必ず必要となります。3年後には初級幹部として現場で勤務する私達が、学生のうちからその訓練を行えるということは、防衛大学校で教育を受ける魅力の1つであると思います。
これらの訓練を通して、幹部自衛官となった時の自信につなげていきたいと思います。
今回、我々第4学年航空要員の学生は、冬季定期訓練で基地警備訓練等を行いました。我々は、防衛大学校内の硬式野球場、準硬式野球場及びトーチカ地区を基地と想定して2000時から翌日の1700時の間、本訓練を実施しました。夜間においては、静寂の中、視界が暗く敵を発見することが困難な状況であり、かつ眠気と寒さの中で集中力を持続させることの難しさも分かりました。朝方から夕方にかけては視界も広がり、敵の発見は容易になりましたが、段階ごとに敵の行動も変わるため、的確かつ迅速な対処が困難だと感じました。また、対処にあたる機動分隊や警備分隊からの報告、それぞれの分隊への指示が少しでも遅れれば、敵の侵攻を許し、分隊員の身の危険が高まることも実感しました。端的、明確、迅速な報告と指示が大切であるということに気付くことができました。
この冬季訓練を通して航空戦力発揮の基盤である基地を守ることはとても重要なことであると思いました。これからどの職域になったとしても基地警備には関わる機会があるはずなので今回の基地警備訓練の教訓を活かしていきたいと考えてます。
一般入試合格者の皆さん、本当におめでとうございます!うれしい反面、不安で胸がいっぱいなのではないでしょうか?私もそうでした。入校日が来るのが不安でたまりませんでした。きっとそんな心境であろう皆さんに、ちょっぴり「早く防大に入りたい!」と思えるような話をしたいと思います。
まず、防大に入ったら複数人での共同生活が始まります。朝起きてから夜寝るまで常に行動が一緒です。そんな生活嫌だ!なんて思っている人もいるかもしれませんが、これがけっこう楽しいんです。たわいもない話をしながら大勢の友達と飯を食べたり、バカな話をしながらみんなで風呂に入ったり。こんな生活、一般大学にいたら出来ませんよね?
〜冬 季 定 期 訓 練〜