夏季定期訓練の所感        4学年 航空要員  掛水 友基(岡山県津山高校)

 今回の夏季定期訓練は4年間の訓練の総決算と言えるものであった。4学年航空要員の訓練内容は主に操縦適性検査と航空警戒管制団実習であり、操縦適性検査は今後の自衛隊での進路を大きく左右するものであるため、飛行後のブリーフィングにて指摘される事項の改善に必死であった。指摘された事項を他の受験生たちと共有するうちに、話したことのなかった同期とも仲良くなり、そこで共有した内容が次のフライトに活きたこともあった。
 同期がいることの良さ・ありがたさを実感した。航空警戒管制団は24時間態勢で日本の空を監視しており、不審な航空機が日本近辺にいないかを監視している。しかし、地下の施設で活動しているため、一般の人の目に触れることはほとんどない。シフトを組んでの勤務は暦通りの生活ではないため苦労も多いと思うが、お話を伺ったどの隊員も自分の仕事に誇りを持っているのが伝わってきて大変印象深かった。

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VOL.20  2011.8.29

将官の人事異動がありました

防大かわら版バックナンバー

1学年の遠泳訓練の感想
夏季定期訓練について

7月は夏季定期訓練で本科学生は、防大及び全国の駐屯地・基地等において、訓練を実施しました。 
訓練日程 と 訓練の様子(動画) をご覧いただけます。動画はダイジェスト版で内容は次のとおりです。

○ 1学年は8km遠泳訓練、陸・海・空各自衛隊部隊研修、木更津駐屯地ヘリコプター搭乗体験、浜松基地研修等

○ 2学年、3学年、4学年は、全国各部隊等での陸・海・空各要員別訓練を実施しました。
陸上要員は、板妻駐屯地及び演習場での普通科連隊実習(完全武装での行進訓練、戦闘訓練等) 
 北海道大演習場での総合訓練(101km徒歩行進に引き続く攻撃)を、

海上要員は、八戸航空基地での航空基地隊研修(管制塔、地上救難班)、固定翼哨戒機の体験搭乗、舞 鶴基地での護衛艦乗艦実習を、
航空要員は、千歳基地での部隊実習、富士川滑空場での滑空機訓練を、
それぞれの訓練の様子を掲載しましたので、是非ご覧ください。

Vol.17(2011.5.16)
学生が震災地ボランティア、学生隊学生長を拝命して、カッター競技会、小川副大臣防大視察など

Vol.18(2011.6.23)
G8ユースサミット代表団の防大研修、近畿中部防衛局長FM放送で防大紹介、遠泳についてなど

Vol.19(2011.7.19)
1学年の入校の感想、日米学生会議代表団の防大研修、 課外講演(東工大学長、技術開発館)

夏季定期訓練に参加して        4学年 陸上要員 綿貫 裕太(少年工科学校)

夏季定期訓練参加の感想を紹介します。

夏期定期訓練について 2学年 陸上要員 河野 莉子(大阪学芸中等教育学校)

夏期定期訓練に入るまで、私は最後まで訓練をこなせるかどうか、大変不安でした。私の班は、私の他に女子学生がおらず、もともと運動が苦手だった私は、普段の訓練でも、常に班員との体力差を感じていました。しかし、同期、教官、助教の方々に助けられ、数々の陸上自衛官としての基礎にあたる訓練を完遂しました。夏期定期訓練を振り返ってみると、苦しいこともありましたが、楽しい思い出がたくさん残っています。定期訓練が終わった今、私は陸上要員であることが誇らしく思えるようになりました。

防衛学群長 武藤空将補は、
第2航空団司令兼千歳基地司令
から着任されました

防大幹事 田中陸将は、
陸上自衛隊第2師団長から
着任されました

訓練部長 山下海将補は、
海上自衛隊潜水艦隊司令部幕僚長から着任されました

 8月5付の異動で、
 防大幹事 宮下陸将は、
        陸上自衛隊西部方面総監へ
 訓練部長 山口海将は、
        海上自衛隊大湊地方総監へ
 防衛学群長 尾上空将補は、
        統合幕僚監部防衛計画部長へ
それぞれ転出されました。
 防大での勤務お疲れ様でした。

Vol.1(2010.7.22)
遠泳訓練開始、夏季定期訓練防大のおみやげ、受験生のためのQ&Aなど

Vol.2(2010.8.3)
遠泳訓練、新幹事着任、オープンキャンパスのお知らせ、田島教授が感謝状受賞など

Vol.3(2010.8.24)
オープンキャンパス特集(研究室、模擬授業、概況説明、個別相談、キャンパスツアーなど)

Vol.4(2010.9.7)
水泳大会、新防衛学群長着任、日米学生会議参加、女子ホッケー部1部昇格、災害対策訓練など

Vol.5(2010.9.29)
防大改革に関する大臣指示、
ホームカミングデイ事前調整、防大に入校して など

Vol.6(2010.10.25)
中央観閲式参加、防大の食事、国体を終えて、FM放送による政府広報の紹介 など

Vol.7(2010.11.15)
先輩パイロットからのメッセージ、開校祭の案内、開校祭学生委員長、校友会の紹介など

Vol.8(2010.12.14)
開校祭関連、副大臣防大視察、ホームビジットデイ、本科4期生記念品贈呈、4学年学会発表など

Vol.9(2010.12.21)
海外派遣学生の所感Part1、留学生の学位取得、在学生からのアドバイスPart1 など

Vol.10(2011.1.19)
後期学生隊学生長指名行事、成人式で地元市長と懇談、海外派遣学生所感Part2、在学生アドバイスPart2 など

Vol.11(2011.2.8)
海外派遣学生所感Part3、防大OBからのメッセージ、学生の声(札幌地本広報誌)

Vol.12(2011.3.3)
海外派遣学生所感Part4、防大OBからのメッセージPart2

 人知れず真剣に働く隊員が自衛隊を支えていることを改めて実感し、近い将来、その人たちの指揮官となることに大きなプレッシャーを感じるとともに、それにふさわしい人物となる決意を新たにした。

 多くの方々に支えられ、当初の予定を大きく上回る116枚を販売し、追加販売も行うことができました。この場を借りてご協力いただいた皆さまに深く感謝いたします。また、震災で亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、関係者の皆さまへ心より応援のエールを送りたいと思います。
がんばろう日本!

防衛大学校研究科チャリティポロシャツプロジェクト、約13万円を東日本大震災義捐金として募金~研究科チャリティポロシャツプロジェクトチーム

 防衛大学校研究科では、東日本大震災への義捐金を募るため、学生の有志らによるオリジナルポロシャツの販売を行い、その全収益130,029円を日本赤十字社に募金しました。
 研究科には陸・海・空自衛官、技官そして特別研究員や留学生など、年齢やバックグラウンドの多様な学生(約200人)が所属しています。震災の被災者や過酷な環境で活動する自衛隊の仲間の姿を目にし、学生の自分たちにもできることはないかと考え、このプロジェクトを立ち上げました。

 通常、研究科学生は校内での服装が定められています。ところが今回、副校長(教務)や両研究科主事をはじめとする多くの方々の協力を得て、クールビズの一環としてこのポロシャツを校内で着用できることになりました。しっかりとして通気性に富む生地が評判となり、今では研究科学生のみならず教官や事務官の皆さまにもご愛用いただいています。

海上要員夏季定期訓練所感 2学年 海上要員 中 利弘(静岡県立沼津東高校)

今回の乗艦実習では私達は護衛艦「はまゆき」に乗艦し、非常に多くのことを学んだ。天候にも恵まれ、充実した実習をすることができた。海上要員になって間もない、知識の少ない私達にとって、まさに「貴重な経験」であった。特に護衛艦での生活は、狭い環境で全員が生活しており、3段ベッドでの生活は新鮮であった。また、寄港地の鳥取では、制服での上陸であったが、地元の方から積極的に話しかけて頂いた。国民の自衛隊への関心の高さを感じた。
 また、海曹の方々の生の声を聞くことができたことは、とても有意義であった。彼らが、幹部に望むことやこういう幹部にはなって欲しくないという意見を直接聞くことができた。海曹の方々は何十年も護衛艦で働いている。階級に関わらず彼らは人生の先輩である。いつの日か私たちが彼らの上に立つ時が来るだろう。そのとき幹部だからといって驕り高ぶらず、分からないことがあれば積極的に聞くべきである。しかし、その分からないことをできるだけ少なくするために、今できることを精一杯やっていこうと思う。

夏季定期訓練の所感        2学年 航空要員 児玉 俊輔(東京都巣鴨高校)

2学年にとって、航空要員として初めての夏季定期訓練であった。今回の訓練内容を大きく分けると、前半は滑空機訓練、後半は大型機部隊実習である。
 滑空機訓練では、飛行以外の整備・警備・動力・気象・業務等の多くの部署が、組織的に機能して初めて航空機が飛行できることを学んだ。大型機部隊実習では、輸送機部隊の最前線を研修し、現場での緊張感と幹部自衛官の責任の重さを感じた。
 訓練を通じ、私達の訓練をより効果的になるようご支援して下さった方々への「感謝の気持ち」を忘れず、その気持ちに答えるよう成長していきたい。

夏季定期訓練所感文        3学年 陸上要員 重松 翼(私立宮崎第一高校)

 私は43普通科連隊での実習期間非常に多くのことを学びました。中でも陸曹、陸士の方々と学生であるこの時期に話をすることができたのは、今後の自衛隊生活において貴重な体験になったのではないかと思います。幹部になってからは聞くことのできない陸曹、陸士の本音というものはとても厳しいもので防大卒の幹部に求めるものは様々でした。幹部は常に下から見られていると言われますが、話を聞く中で改めて感じました。
 もう一つ実感したこととして防大卒の自衛官の縦と横のつながりはとても大切だということです。特に同期とのつながりはどこにいっても、いつまで経っても切れないものであるというのを多くの人と接して思いました。部隊の方や協力してくれた方の期待に応えるべく、今後の防大での生活を送り立派な幹部になれるように日々邁進したいと思います。

今回の定期訓練は航空部隊実習、乗艦実習、例年では第二学年時に行われる江田島研修まであり、本当に盛り沢山であった。第三学年という立場から、小原台での生活も後半となり、幹部候補生学校や部隊への不安がよぎる我々にとって、今回の実習は将来像の確立と今後小原台で学ぶべき事項をはっきりさせてくれた。
 また、同時に部隊の方々がいかに将来の幹部として防大生に期待してくれているかが窺い知れた。この実習で感じ、学んだことを忘れずに今後の小原台での生活に励んでいくことこそが我々がすべきことであり、防衛大学校の存在の意義であるのだと思う。

 第3学年航空要員は戦闘航空団部隊実習が主体であり、石川県小松基地に所在する第6航空団で約3週間にわたり研修を行った。第6航空団は日本海側に所在する唯一の戦闘航空団であり、日本海側の空の守りの要である。その第6航空団での研修を通して、戦闘機を飛ばすために基地の隊員の総力が結集されていることを実感した。
 「航空自衛隊は掛け算の組織」といわれるが、まさにその通りであり、戦闘機を運用するには基地のどの部隊が欠けてしまってもならないということを目の当たりにした。また、戦闘機への体験搭乗は一生の思い出であり、自分が一般人では経験できなかった事なので、防大生になって本当に良かったと思った。

夏季定期訓練の所感 4学年 海上要員 浅井 咲耶子(愛知県私立滝高等学校)

4学年として防衛大学校最後の夏季定期訓練であったが、2・3学年において学んだことを各訓練において自身の中でまとめることが出来、充実した訓練であった。特に7月下旬に行われた乗艦実習においては、初級幹部を中心として各訓練や生活全般を見たことで約2年後に自身が初級幹部として、部隊の中での位置や部隊の人々から求められるものを実感することができた。
 また、乗艦実習中における名古屋港での一般公開・体験航海を通して一般の方々とお話をする機会があり、改めて東日本大震災を経験した今の日本において、海上自衛官に何が求められているのか考える良い機会となった。

夏季定期訓練参加の所感 3学年 航空要員 鶴田 康介(佐賀県立致遠館高校)

約1ヶ月間にわたる北海道における訓練を通して、心身共に大きく成長できた。特に今回から新しく日程に組み込まれた部隊実習において、普段見ることのできない部隊の勤務風景等を見て卒業後をイメージアップすることができた。また恒例の101キロ行進では立ったまま休憩する剛健休止を実施し、心身共に非常に成長し、達成感のある充実した訓練となった。この成果を得られたのも支援してくださった方々のおかげであると強く実感している。本定期訓練で学んだことを糧に今後の防大生活、また卒業後の幹部候補生学校、部隊でしっかりと勤務できるように1日1日を大切に過ごしていきたい。

(上の段の右が本人)

辰己 優介(愛知県東海高校)

 1学年にとって定期訓練での一番の行事と言えば遠泳訓練である。私のような水泳が苦手な者が5月から補備訓練を行い、一から泳ぎ方を教えて頂き定期訓練に入るころには皆と同じように泳げるようになった。しかしながら、不安は多く「本当に8km泳ぎ切れるのか」と、とても心配になったりもした。しかし、練習の時から組長及び指導官の方々が励まし、元気づけてくれるとともに、バディー同士で声を掛け合い、組全体で助け合ったおかげで遠泳本番では組全員で最後まで泳ぎきることができた。泳げるものが泳ぎの得意でないものに頑張れと声をかけ、遅れてしまった者に対しては先導しリードしてあげたりしている場面もあり、互いに助け合ったおかげである。
 私は、今回の遠泳で泳ぎが苦手であったのに、8km泳ぎ切ったという達成感と自信を持つことができるとともに、皆で泳ぎきれたという嬉しさと助け合いの重要性を実感することができた。

平野 侑(長崎県佐世保西高校)

我々1学年は、この夏季定期訓練において8km遠泳を最終目標として訓練をしてきました。学生の中には入校当初5mしか泳げない者や海面に対して恐怖心を持つ者がいましたが、日々の訓練を通して着実に泳力をつけ、本番ではほとんどの者が完泳することができました。この遠泳は、一つ間違えた行動をとると命の危険性があります。その中で組として全員で一人一人を助けあい、時には遅れをとる学生のサポートをするなどして、訓練を乗り切ることができました。遠泳や訓練を通じて、個人個人があらゆる面で成長し、また集団としても団結できるようになりました。今後もこの経験を生かした生活をしていき、さらなる成長を遂げたいです。

瀬川 莉帆(熊本北高校)

 私は、最初100mも泳げませんでした、しかし、補備訓練を行い無事8㎞完泳できました。本番ではたくさんの方々の声援を受け、同期のほとんどが完泳し、同期同士で喜びを分かち合う様子がたくさん見られました。海上での配食ではみんなが群がることなく平等に分けあっていて、組どうしでの繋がりが感じられました。「あっという間だった」「しょっぱい!!」、など様々な感想はありましたが、同期間の絆が強まり無事に訓練が終了したことはとても嬉しく中期へのステップへと繋がったと感じました。

遠泳訓練は1学年の夏季定期訓練において、最も厳しい課目と言って過言ではない。この訓練は、風、潮流、低い海水温といった海象を克服しつつ、5時間ほど泳ぎ続けることができる泳力と持久力を備えていることが必要である。プールでの訓練を十分に重ねた上で海面訓練が始まる。
 そのような厳しい訓練を克服する中で、私が学んだことは、同期間の団結の重要性である。
 私は小隊の遠泳訓練の長として、小隊の1学年を指揮したのだが、人を指揮することにまだ慣れていない私にとってこの遠泳訓練は良い経験となった。この遠泳訓練で学んだことを糧とし、培った同期間の団結を今後も大切にしたい。

林山 昇平(京都府 洛南高校)
 東日本大震災で被災された皆様,関係者の皆様に心からお見舞い申し上げますとともに被災地の一日も早い復興をお祈り申し上げます。
防大かわら版の感想をお寄せください。
 

Vol.13(2011.3.15)
一般入試合格者の皆様へ~入校のアドバイス

Vol.14(2011.3.17)
防大の4年間を振り返って、卒業ダンスパーティー

Vol.15(2011.3.31)
防大生が震災義援金、震災時住民が防大に避難、災害時に食事など

Vol.16(2011.4.15)
田中元教授が同窓会から感謝状、学校見学会、学生の声(北九州防大友の会広報誌)など

夏季定期訓練の所感    3学年 航空要員 遠藤 真琴(新潟県新潟第一高校)