防大かわら版VOL.69

2016年03月10日

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防大4年間の想い出、今後の抱負

4学年 浅野 真一 私立洛星高等学校 京都府出身

私が防衛大学校に入校して、早いものでもうすぐ4年が経ちます。卒業を前にこの4年間を振り返った時、私が防衛大学校で最も印象に残っていることは、「人との繋がり」です。
   入校当初は右も左も分からず、防衛大学校での生活を辛いと感じることもありましたが、私の周りには厳しく、熱く指導して下さった上級生、教えているつもりが逆に教えられることが多い下級生、そして常に私のそばで支えてくれた同期がいました。多くの同期たちが励まし助けてくれたおかげで、ここまでやってこられたと思います。同期と巡り会えたことが私にとって何よりの財産であり、このようなかけがえのない同期と巡り会わせてくれた防衛大学校に感謝しています。
   私たちは3月に防衛大学校を卒業して任官し、それぞれの幹部候補生学校に入校します。陸・海・空それぞれ進む道は違いますが、防衛大学校で培った同期の絆を忘れず、幹部候補生学校でも同期を大切にして、全力で訓練や教務に精進していく所存です。

1学年時:分隊員と (2列目左から2番目が本人)

4学年 真木 貴裕 私立東京農業大学第二高等学校 群馬県出身

私なりに、ここ小原台の防衛大学校で過ごした4年間を振り返ってみたいと思います。まず、不安と大きな期待、夢を膨らませながら防大の門をくぐった着校日のことを今でも覚えています。1学年の頃は、ただがむしゃらに学生舎生活や訓練、校友会をこなし、眠気と闘いながら悔いの残らないよう勉学にも励みました。そして、2学年から4学年へと学年を経るごとに、先輩や同期、下級生、指導官、教官の方々と関わる中で、自分は、防大生としてどうあるべきなのか、将来の理想とする自衛官像などを考えるようになり、また、自分の未熟さや自分に足りないものに数多く気づきました。なんとか成長しようと物事の本質を考え、自分の考えや意志を持って行動するようにしました。その結果、勉学・訓練、学生舎、校友会を含めた日々の生活をただ過ぎ行くままに過ごすのではなく、そこに意味を見出し、向上心を持って生活できたと思います(100%そうだったわけではありません)。また、数多くの困難や苦悩も成長の糧となったことは言うまでもありません。
    防大で修練したこの4年間が、私の自衛隊人生の原点であり、今後人生の基盤になると思っています。多くの人に支えられ成長できたことをとても感謝しています。4年間ありがとうございました。

27年度後期第2大隊学生長

4学年 宮下 翔太郎  千葉県立船橋高等学校   千葉県出身

私は、防大の4年間で様々なことを体験しました。一番の思い出は棒倒しです。棒倒しとはいまや防大の名物とも言われる競技で、開校祭で多くの観客の前で行われます。大隊対抗で戦うためプライドがぶつかり合い、とにかく勝ちたい一心で1年間かけて準備します。相手の情報や、自分達の特性を生かした戦術作り、練習計画など、行ったことは枚挙に暇がありません。私の仕事は「総長」と呼ばれるもので、大隊のトップです。練習に出る学生だけでなく、支援してくれている学生をまとめることにとても気を使いました。なぜなら、大隊総員のモチベーションが結果に大きく関わってくるからです。大変ではありましたがその中で「総長」としてリーダーシップを発揮することや関係各所と調整して円滑に訓練を進めていくことなど、様々なことを学べました。そして何より、協力してくれた同期や、練習についてきてくれた後輩たちとの思い出は、とても価値のあるもので一生の宝を得ることができました。この機会で学んだ様々なことを幹部自衛官として、自分のキャリアに、そして国のために活かしていこうと思います。

先頭が本人

4学年 新屋敷 英樹    宮崎県立宮崎北高等学校  宮崎県出身

私が防大に入校し、最も思い出深くかつ心身ともに鍛えられた4年間が終わりを迎えようとしている。その間、何度もここでしかできないようなことが体験出来た。そこでこの機会を利用し、この4年間を振り返ってみたいと思う。
 故郷である宮崎から遠く離れた防大に初めて着校した日。何も分からないまま、上級生の声が飛び交う学生舎。全く知らない人間同士が集まり、一心同体で過ごしてきた1学年。心身ともに追い込まれても、同期がいたからこそどんなにきついことでも耐えきれた2学年。校友会に自由な時間を捧げ、選手でなくサポーターとして歩み、新たな発見と勉強の連続だった3学年。小隊学生長という任に就き、小隊をまとめることの難しさと、最終学年としての自覚を重く感じた4学年。今となっては辛かったことも良い思い出となり、今の自分を形成している血肉となっている。
 卒業まであとわずかとなり、幹部自衛官としての長い道のりを歩もうとしている。自衛隊という、私の尊敬する父や兄と同じ職に就こうとしている今、私自身2人が歩んできた道のりに胸を張って歩けるよう、日々修練を抱負にして生活していきたいと思う。

1学年時の部屋 右から2番目が本人

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