防大かわら版VOL.61

2015年10月08日

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水泳競技会参加の所感

平成27年度の水泳競技会は平成27年9月4日(金)に実施しました。

競技結果

  優勝  第1大隊  2位  第3大隊  3位  第2大隊  4位  第4大隊

4学年 安岡 慎之介 私立熊本学園大学付属高等学校 (熊本県出身)

私は、9月4日に行われた水泳競技会において第1大隊水球パート責任者として、選手ではなく運営スタッフという立場で参加した。
 第1大隊は昨年度の水泳競技会で優勝しており、2年連続優勝というプレッシャーの中、限られた練習時間でいかに効果をあげて「優勝」するかを全力で追い求め、仲間と悩む日々を送った。そこから見えてきたのは、責任者という全体を監督する立場でありつつ選手と同じ目線で練習に参加することで、選手のモチベーション及びチームワークを高めることができるということである。その結果、練習の質が向上し第1大隊は水球パート優勝、そして総合優勝を勝ち取ることが出来た。今回のスタッフとしての経験を通して、チームを動かす側の知識を涵養するとともに責任者として人を動かすことの難しさを学ぶ事が出来た。今回学んだことを将来の自衛隊生活に活かしていきたいと思う。
 最後に、水球という自分の得意な事を最大限に活かす事が出来たこのような貴重な機会と水泳競技会で優勝するにあたり、支援していただいたすべての方々に感謝したい。

屋内プールにて(前列中央が本人)

4学年 桐生 顕大  愛媛県立宇和島東高校 (愛媛県出身)

私は今回の水泳競技会に大隊責任者として臨んだ。例年、棒倒しやカッター競技会と比べて学生の水泳競技会への士気は低く今年もどのようにして学生に水泳競技会に熱くなってもらうかが最大の課題であった。今年の第2大隊は他の大隊と比べて泳力が平均的に低く非常に厳しい状況を強いられた。
 6月から競技会に向けた訓練が始まりとにかく水泳経験者を中心にひたすら泳いでもらった。私は大隊学生長の勤務もあり、他の競技会スタッフには多くの場面で支えてもらった。訓練中に問題となったのが訓練を無断で欠席する学生や怪我等により参加できなくなる学生の発生であった。特に競技会当日までに第2大隊全体としての怪我人の数は実に3分の1の数に上った。
 競技会当日、第2大隊の戦略としては得点の高いリレーにおいて確実に点数を稼いでいくと言ったものであったが他の大隊が予想以上に強く、優勝を想定していた種目においてもそれを達成することができなかった。結果として第2大隊は大敗し3位という結果に終わってしまった。
 今回の競技会から私は2つの教訓を得た。1つ目は数百人規模の人員を動かし目標を達成するには意識の高い人間を大切にしつつも意識の低い人間を如何に上へと上げていくかが重要であると言う事。二つ目は大隊学生長を経験したとしても自分の統率力はまだまだ足りず将来の幹部自衛官になるにはまだまだ自己研鑚が必要であると言う事である。私は今後様々な競技会を通して将来の幹部自衛官たるにふさわしい人間へと近づいていきたいと思う。

4学年 櫻井 勇佑 千葉県立成東高等学校 (千葉県出身)

今回、私が所属する第3大隊は、水泳競技会で第1大隊に次いで準優勝という結果であった。しかしながら今回は優勝まであと「20点差」というところまで競っており、どっちが勝ってもおかしくなかったといっても過言ではない。昨年度まで続いていた「300点差」に比べたら非常に良いものであった。
 今回、私は第31中隊の責任者として第3大隊責任者を補佐して来たるべき本番のために尽力した。大隊責任者の学生は、常に水泳競技会のことを考えており、責任者間のミーティングの際には、目頭が真っ赤になるほど熱く競技会について話していたほどだ。大隊責任者の入念な練習計画のもと、私は中隊の学生に対して積極的に呼びかけた。皆、「朝から泳ぐのかよ~」「いやー、練習行きたくねえなぁ」と言いながらもその言葉とは裏腹に積極的に練習に参加していたのを覚えている。前日に呼びかけた学生は誰も練習を怠ることはなかった。私も業務を除いて毎回泳いだ。本番の日が近づくにつれて、大隊の盛り上がりも増し、水泳競技会に向けた大隊の雰囲気は非常に良いものであった。
 本番当日、50m自由形に始まり、第3大隊は第1大隊と競ったまま、1位と2位を行き来していた。少々の失格はあったものの、誰1人として減点の対象となる競技の集合時間に間に合わない学生を出すこともなく上位を独占し続けていた。
 また、第3大隊の応援は本当に素晴らしかった。皆が皆、声を枯らすまで応援を続け、本当にお祭りのような勢いで選手たちを心の底から応援していた。第3大隊の応援は学校長からも賞賛されるほどであった。
 今回の水泳競技会もしかり、毎回の競技会で思うことは、競技会までにしっかりと練習することはもちろん、その競技会に向け大隊の結束力が大きいほど、また責任者の真剣な心意気があってその大隊は最大の力を出せるということである。これは学生舎における学生隊・大隊・中隊運営等の組織運営にも同様にみられる。運営者が運営に真剣に取り組む姿勢を持ち、事前における周到な準備を怠らず、組織全体の結束力の強さを生み出すことが組織力を最大限に引き出すこととなる。このことを強く再認識した。今回は惜しくも準優勝ではあったけれども、それでも前回までと比べれば飛躍的な進歩だった。これがあったのは第3大隊責任者はじめ、第3大隊全員の力のおかげだ。ありがとう、第3大隊!

50m平泳ぎにて(中央を泳ぐ学生が本人)

2学年 川畑 保樹 京都府立西舞鶴高等学校 (京都府出身)

9月5日に水泳競技会が行われた。今回、私はライフジャケット装着リレーの選手として競技会に参加した。競技会に向けての練習は、慣れていない長袖長ズボンでの着衣泳だったため、泳ぐ時の負荷が通常よりも余分にかかり、想像以上にきつかった。
 特に、中期からは毎朝練習があり、眠気と戦いながら一心不乱に泳ぎ続けた。この期間、どのパートよりも練習を重ねたという自負があったので、本当に勝ちたいという想いで競技本番へと向かった。
本番は50mを全力で泳いだ。泳ぎ切ったとき、全身に力が入らず、他の選手にプールサイドに引っ張り上げてもらった。全員で一丸となり奮闘したが、第3大隊に敗れ、惜しくも2位だった。前半はいいペースで泳げていたため、勝ちきれなかった悔しさが残る試合だった。第4大隊のライフジャケット装着リレーは、去年も今年も2位という結果であったので、来年こそは勝てるように頑張りたいと思う。
 第4大隊は、大隊順位が4位となり、去年の2位と比べて良くない結果に終わった。今年の敗北をいい教訓として、来年こそは勝利を掴めるように頑張っていこうと思う。

前列立っている学生右から2番目が本人

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