防大かわら版VOL.58

2015年07月17日

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入校所感(入校3ヶ月)

1学年 島尻 聖挙 県立佐世保北高校(長崎県)

私が防衛大学校に入校して、3か月が経ちました。入校当初は、アイロンがけ、正しい服装の着こなし及び清掃など全てが初めてのことばかりで不安がありましたが、頼りになる上級生の方々や信頼できる同期のおかげで不安を払拭し、今では中身のある充実した毎日を送っています。
 この3か月で私が最も感じたことは、協力し合う仲間である同期の大切さです。入校後の1か月は自分自身のことで精一杯で、同期同士で団結し、協力するということができませんでした。時には同部屋の1学年同士で意見が食い違い、揉める時もありました。しかし、ある時、私が困っていた際に手を差し伸べてくれたのは同期でした。組織の中では個人プレーだけでは通用しません。仲間との協力や、自己犠牲の精神が必要なのです。このように他人のことを第一に考えて行動することも幹部自衛官に必要不可欠な要素だということを同期との協力を通して学びました。
 私の防衛大学校での生活は始まったばかりです。これからも大きな困難がたくさんあると思いますが、その中で心身を鍛え、将来立派な幹部自衛官となれるように精進していきたいと思います。

校友会(空手道部)の大会にて(左が本人)

1学年 山田 平八郎 私立日本大学藤沢高校(静岡県)

防衛大学校に入校して、早くも3か月が経ちました。私にとってのこの3か月は毎日が勉強の日々で、様々なことを経験し、精神的、肉体的に成長することができました。
 防大生活は常に集団行動であり、自分自身の事は自分でしないといけません。それに加え、最下級生としての役割があるため、同期との協力が大切です。しかし入校当初は、自分自身の事もろくにできなかったため、連携をとることはできていませんでしたが、3か月経った今では、上級生ほどではありませんが、自分自身のことができるようになり、各々が役割を持って協力し合うことができています。初めて両親のもとを離れ集団生活をしていくことで、両親への感謝の気持ちでいっぱいになるとともに、同期の大切さをしみじみと感じることができました。また、日々の生活の中で自分自身を見つめなおすことが多くなり、人としても成長することができました。
 私は入校式の際、宣誓学生として入校生の代表を務めさせていただきました。私が代表で大丈夫なのかと、選出された当初は不安でしたが、入校生代表の名誉と責任を自覚して自信を持って入校式をやりきることができたので、自信をもって学校生活を送ることができています。
 まだ防大生活4年のうちたった3か月しか経っていませんが、今後この生活で学ぶことはすべて自分の糧にして、何事も全力で取り組み、私の理想とする周りからの信頼が厚い幹部自衛官になろうと思います。

入校学生を代表して宣誓を行う本人

1学年 藤原 隆太郎 県立横浜修悠館(愛知県)

この3か月は、息つく間もなく、本当にあっという間でした。気が付けば、3か月も経っていたという感じです。それ程、防衛大学校での生活は、忙しくて、楽しくて、充実しているのだと思います。
私は、中学校を卒業した後、災害派遣等で活躍する自衛官に憧れて、陸上自衛隊高等工科学校に入校しました。技術陸曹になるために教育訓練を受けていましたが、自衛隊のことを知っていくうちに、将来は、パイロットと防衛駐在官の両方になりたいと思うようになり、防衛大学校に入校することを決意しました。
 陸上自衛隊高等工科学校出身ということから、厳しい指導や規則正しい生活にはある程度慣れていましたが、防衛大学校に入校して驚いたこともありました。それは、防衛大学校の運営は、本当に学生主体で行っているということです。点呼での人員掌握や、校友会での他大学との試合日程の調整等を学生が行っていることには感動しました。
 防衛大学校は幹部自衛官となるべき者を育成する学校です。それと同時に、私達の夢を叶えてくれる学校です。今は、ベッドメイキング、アイロンがけ、清掃等、とても大変ですが、それでも、それを着実に乗り越えていく度に、自分でも成長しているのだなと感じます。私は、日々、夢に向かって邁進することができています。本当に防衛大学校に入校して良かったと思います。

右が本人

1学年 北口 和希 県立熊本高校(熊本県)

今まで部活に所属せず、マイペースな生活をしてきた私にとって防衛大学校での生活は新しいものでした。授業や訓練は同じメンバーで行動するのが基本です。加えて、普段から隊列を組んで朝食や課業にいくため、常に仲間のことを意識します。以前の生活では感じたことのないものでした。1人の失敗が全体の失敗につながることを学び、仲間全体のために足を引っ張らないように考えて行動しています。今はまだ、いつも仲間に助けてもらってばかりで、助けることが出来ておりませんが、私達は仲間のために行動する思いやりと気遣いが極めて大切であるということを改めて知りました。 
 防大生が普通の大学生と違っていることは、武器を貸与されていることだと思います。防衛大学校に入る前は、武器は非日常的なものだと感じていました。銃は本やテレビで目にするだけの存在でした。けれども今では、実際に銃を手に取って扱う訓練を定期的に行っています。まさか私が銃に触れるとは想像していませんでした。銃を貸与された時、銃の重さを感じました。この銃の扱い方次第では他人の人生を奪いかねないものであると、私が背負う責任の重大さをまざまざと感じました。正直少し怖かったです。入校してから3か月経過した現在でも、銃に対する認識だけは貸与された当初と全く変わっておりません。
 入校してから仲間ができ、責任も背負い、やりがいのある毎日を送っています。これから更に仲間や責任が増えていくでしょう。そのかけがえのない仲間と重大な責任に向き合って生きる立派な幹部自衛官に私はなりたいので、これからも防衛大学校で頑張っていきます。

日夕点検時にメモを取る様子(前列中央)

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