1775年10月13日　米海軍創立

（023　2015/10/23）

米海軍大学   客員教授
本校戦略研究会（SSG）
１等海佐    下平   拓哉

【ハウ米海大学校長と米海大最年少兵】

【USSコンステレーションの錨】

   1775年10月13日は、米海軍の誕生日です。
   240歳になりました。
   米海軍にとって、米海大が所在するナラガンセット湾は、米独立戦争時の揺籃期から現代の高度に洗練された米海軍に至るまで欠くことのできない存在です。ちなみに米海軍ゆかりのナラガンセット湾の名前は、そこに土着していたアメリカ・インディアンであるナラガンセット族に由来しています。
   米海軍は、米独立戦争中に創立された大陸海軍(Continental Navy)を起源としています。米独立戦争は、1775年4月19日、ボストン西部のレキシントン・コンコードの戦いで、8年に及ぶ戦いの火蓋が切られました。ミニットマンと呼ばれる民兵の活躍があったものの、当時、ワシントン将軍率いる大陸陸軍(Continental Army)は兵力的に劣勢に立たされていました。ボストンに駐在する英陸軍へ軍需物資が補給されることを阻止するため、1775年10月13日の大陸会議によって、米13植民地の海軍として大陸海軍の設置が承認され、2隻の武装した船を準備したことから、今の米海軍は始まっています。
   1794年3月27日には、6隻のフリゲートを建造が決定され、1812年の米英戦争で活躍します。その6隻のうちの1隻であるUSSコンステレーションの錨 「コンスティチューション (USS Constitution)」は、 「オールド・アイアンサイズ（Old Ironsides）」の名で親しまれおり、航行可能な世界最古の船であるとともに、今もって米海軍の現役艦として、ボストンに係留されています。その姉妹艦の「コンステレーション(USS Constellation)」はナラガンセット湾において練習船として使われ、その錨は今、米海大のキャンパス入口に象徴的に展示されています。

【米海大に掲げられている米海軍モットー】

   米海軍トップの作戦部長J.M.リチャードソン大将が、米海軍240歳のバースデイに際し、次のようなメッセージを述べています。 「米海軍チームは、誠実(Integrity)と創造(Creativity)と粘り(Toughness)によって力づけられている。そのチーム・ワークを結集することによって、海上で戦い、勝利する。」
   そして、米海軍のチーム・ワークを結合するものが、「名誉(Honor)、勇気(Courage)、関与(Commitment)」からなる米海軍の基本的価値(モットー)であると強調しています。
   この米海軍モットーは、米海大においてもしっかりと掲げられています。何事にも、勇気をもって関与してゆく姿勢こそが名誉ある ことなのです。

   【米海軍作戦部長J.M.リチャードソン大将のバースデイ・メッセージ】
   http://navylive.dodlive.mil/2015/10/09/cnos-birthday-message/