自衛艦旗制定の由来 維新元年

 その後、第二幕僚監部内で種々検討が重ねられた後、5月下旬の部長会議において最終的な検討が行われた。その結果、相当の反対はあるとしても、旧軍艦旗と同一のものを新しい旗章の第1案として庁議に提出することになった。

 6月上旬、旗章制定のための庁議が開かれた。第二幕僚監部提案の自衛艦旗は、旧軍艦旗と全く同一のものであるため、その採否について約2時間にわたり論議が行われた。その論議の焦点は、旗そのものの是非を論じたものではなく、旧軍との関係、新たに創設される自衛隊に及ぼす影響、国民感情等を考慮したものであった。これらについて慎重な審議が行われたが、原案で保安庁長官の決裁を仰いだ。庁議終了後、木村保安庁長官は原案どおりで結構と、即座に承認され、首相には保安庁長官自ら説明された。

 吉田首相の承認を受けた後、自衛艦旗は、昭和29年6月9日の閣議で正式に決定され同年7月1日から施行された。このように多くの人々の自衛艦旗制定に対する熱意と努力により、ここに海上自衛隊の象徴ともなる旗が制定されたのである。

(「海上自衛隊二十五年史」要約)

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